ランドセルは校庭の砂埃など過酷な環境でも日々活躍してくれます。でもある日何となくランドセルを覗くと…「臭っている?」と気が付くことがあるかもしれません。
そんなランドセルの臭いをスッキリとさせて、お子さんに気持ちよく清潔なランドセルを使ってもらいましょう。今回は、ランドセルに付いてしまった臭いを取る方法を紹介します。
まず確認するポイント
ランドセルは、メーカーや種類ごとに使用されている素材や製法が違います。それぞれに使用上の注意などがありますので持っているランドセルはどのような点に気を付けてお手入れをするべきか確認をしておきましょう。
取扱説明書を確認
ランドセルを購入した時に付属していた、取扱説明書を確認します。取扱説明書が見当たらない場合は、ネットで検索してみるかメーカーに問い合わせましょう。
自宅ケアは自己責任
臭い取りなどの自宅ケアでも、納得した方法で自己責任の上で行いましょう。薬品などを使用する場合は、ランドセルのベルトの下やポケットのマチの隠れた部分で試してから行うようにすると安心です。
臭いの原因
ランドセルに付着してしまう臭いにはさまざまなものがあります。夏の暑い時も、お子さんの背中と密着しているので汗の臭いや、校庭や教室のホコリっぽさが染み付いてしまったり、また、給食などをこぼしてしまった食品の臭いもあります。
保管が悪くてカビが生えてしまったカビ臭、調子が悪くて嘔吐物が付いてしまった臭いなどさまざまです。臭いの原因も含めて臭い落としの方法を考えなければなりません。
臭い除去に挑戦しましょう
ランドセルは毎日使うものなので乾燥にかかる時間も考慮して土日か、長期休みを利用しましょう。
水拭き
まずは、ランドセルを隅から隅まで固く絞った清潔なタオルで内部までしっかりと拭きます。ランドセルの内部は、綺麗に見えても消しゴムのカスや鉛筆の芯の欠片、砂埃などが付着していて思いのほか汚くなっているものです。
ランドセルは、お子さんが使用するものなので防水加工や多少の水分に耐える加工が施されていることが殆どです。一部、防水加工がされていないなどの扱いが変わる仕様のランドセルもあるので注意しましょう。
中性洗剤を使用する
水拭きをしても臭いが取れないと感じられた場合には、食器用洗剤などの中性洗剤を薄めてランドセルを拭いてみましょう。拭き終わったら、残った洗剤を取るために何度かタオルを濯ぎながら水拭きをして洗剤が残らないように配慮します。
重曹を使用する
重曹は、お掃除アイテムとして注目を浴びていますが臭いを取る効果もあります。50グラム程度の重曹を、こぼれないようにガーゼなどにくるんでランドセルの中に一晩置いておくとスッキリと臭いを取ってくれます。
臭い除去の効果に心配がある場合は、ランドセルの中にガーゼにくるんだ重曹を入れフタを閉めて、ランドセルを大きなゴミ袋にスッポリと入れます。ランドセルの外にもガーゼにくるんだ重曹を置きゴミ袋の口を閉めて一晩置きます。
頑固な臭いと気になる感染症
低学年の場合、まだ体のつくりが幼く、気分が悪くなった後すぐに嘔吐してしまうことがあります。嘔吐物がランドセルにかかってしまった場合の対処法を知って、感染拡大を防ぎましょう。
嘔吐物などの場合
小学生は体調が優れなかったりすると、突然吐き気に襲われることもあります。ランドセルに嘔吐物がかかってしまった場合は、菌やウイルスが広がり病気の感染を広げてしまいかねないので、処理する場合は、扱いに注意しなければなりません。
処理する人はマスクとビニール手袋を装着し、換気ができる屋外や大きく窓を開けられる場所で行います。小さなお子さんやお年寄りは空気感染も予防するために別の部屋に移ってもらっておいた方が安全です。
嘔吐物が残っている場合は、ティッシュなどで取り除きます。吐しゃ物が、ランドセルの隅などに入りこんでいないかよく確認しましょう。その後、消毒用アルコールスプレーを吹き掛け、乾いたタオルで拭き上げます。
使用した、マスクやビニール手袋、ティッシュなどは袋に入れて口を閉めておきます。その後、まだ臭いが取れていない場合は上記の水拭きや重曹を使った方法を試してみましょう。
ケアの後の処理
臭いのケアをした後は、ランドセルを十分に乾燥させる必要があります。乾燥が十分でないと、後でまた臭いが生じたり、カビの温床になってしまうことになります。お天気の良い日であれば、午前10時から午後2時ごろまでの湿度の低い時間帯を選んで天日干しをすると紫外線の殺菌作用でさらに臭いの除去に繋がります。
直射日光を長時間あてることに不安な場合は、風通しの良い場所でじっくりと乾燥させてください。また、雨の日や湿度の高い日などにはドライヤーなどを使用したくなりますが、急激な乾燥はランドセルを傷めてしまいシワや変形などを引き起こしてしまいかねません。扇風機やサーキュレーターなどで空気を送り続けることで乾燥を促すようにしましょう。
どうしても取れない臭い
ランドセルの内部にまで染み込んでしまった臭いや、拭き取りが難しい部分の臭いなど自宅での対応に限界がある場合には各業者への依頼も検討してみてください。
ランドセルメーカーでの部品交換
臭いが生じている部分が交換できる場合、ランドセルメーカーへ問い合わせ部品取替えなどをすると臭いも一緒に解消できます。臭いは、保証外のことが殆どなので有償になることを念頭に置いておいた方が良いです。ランドセルのフタの部分(かぶせ)の交換で6.000円~が目安となってきます。
革製品を扱うお店でクリーニング
革製品のリペアなどを専門に扱っているお店でランドセルのクリーニングをしてみるのも一案です。革製品専門のお店なら、本革やコードバンなどの革製品のランドセルも安心して預けられます。しかし、お店によっては、ランドセルは取り扱ってない場合もありますので直接確認をしておいた方が良いでしょう。
臭いを予防する
ランドセルは毎日使うものなので、どうしても臭いが付いてしまうのは仕方のないことです。こまめに拭き掃除をして、週末や大型連休などのお休みを利用して中身を空っぽにして天日干しや陰干しをするのも良いですね。
ガーゼにくるんだ重曹を、ランドセルの邪魔にならない場所に仕込んでおくのも良いでしょう。汗っかきのお子さんですと、ランドセルの背中部分に装着して背中とランドセルの間に隙間を作り通気性をよくする商品もあります。夏場だけでも検討してみてはどうでしょうか。
ランドセルに付いてしまった臭いは拭き掃除や重曹を使ってケアしてみましょう。また、定期的な臭い予防を試すことにより、臭いが付いてしまう環境を作らないようにしたいものですね。染み付いた臭いはお子さんの頑張りの証ですが、スッキリとさせてみてください。