ランドセルは6年間使うものなので、できるだけ傷つけずに大切に使いたいものです。
そのためには、ランドセルを使うときに気をつけるのはもちろんのこと、保管するとき、置くときにも気を配らなければいけません。
では、ランドセルはどのように置いたら傷つきにくいのでしょうか。ランドセルの正しい置き方についてまとめていきます。
ランドセルの置き方と注意点
ランドセルの置き方にはいくつか方法がありますが、ずっと同じ置き方だとランドセルに負担がかかってしまいます。
置く際にはできだけ中身を出して、時々置き方を変えるのがおすすめです。
フックで机に掛ける
ランドセルの背カン部分についているフックを、机などに掛けて置く方法です。
学校にいる間、ランドセルはロッカーではなく机の横に掛けておく場合は、この方法で置くことが多いです。
フックを使って収納すれば、負担の掛かりやすい肩ベルトにダメージがかかりません。そのため、背負っているときに最も負担が掛かってしまう肩ベルトを休ませることができます。
デメリットはフック部分に負担が掛かってしまい、使い続けているとフックが変形してしまう不安があることです。
ランドセルは素材によって重さが異なりますが、中身を空にしても1キロ以上あるものがほとんどです。
コードバン | 牛革 | クラリーノ | |
---|---|---|---|
重量 | 1,300~1,600g前後 | 1,200~1,400g前後 | 1,000~1,200g前後 |
価格 | 8~20万円 | 6~9万円 | 3~5万円 |
高級感 | あり | あり | あまりない |
耐久性 | 高 | 中~高 | 中 |
耐水性 | 中 | 中 | 高 |
中に荷物を入れっぱなしにしておくと、かなりの重量がフック部分に掛かってしまうことになります。ランドセルの中身は極力空にしておくようにするとよいでしょう。
肩ベルトを椅子に掛ける
椅子などにランドセルを背負わせておく状態です。
メリットは、わざわざランドセル置場を作る必要がないので、スペースに余裕がないときに役立ちます。
また、棚へ出し入れしなくてよいので、ランドセルにこすれや傷もつきにくいです。
デメリットとしては、この置き方だとランドセルを背負っているときも置いているときも、常に肩ベルトに負担が掛かってしまっていることがあげられます。
必要がない場合はランドセルの中に物を入れないようにしておくとよいでしょう。
背中部分を下にして置く
肩ベルトを背中部分の下に入れて置く方法で、学校のロッカーに収納するやり方です。
メリットは、自宅でも学校でも同じ収納方法なので、「ランドセルはこの置き方」と子どもが覚えやすいことです。棚などにも収納しやすい置き方です。
デメリットは、肩ベルト部分が折れ曲がったまま収納されてしまうので、折れ癖がついてしまうかもしれないことです。
ただし、ランドセルの下に来る肩ベルト部分が曲がらないように置けばこの点はさほど心配することはありません。
この置き方をする場合は、ランドセルの下になる肩ベルトは、伸ばして置くように子どもに伝えるとよいでしょう。
サイド部分を下にして置く
一見、あまり見ない置き方なので驚かれる方が多いかもしれませんが、大マチのサイド部分は変形防止のために比較的、丈夫に作られています。
その強度を利用した置き方で、メリットは、錠前や肩ベルトに負担が掛からないことがあげられます。
オートロック式の錠前などはちょっとした力加減で故障してしまう繊細な作りのものもあるので、極力、力が掛からない方がよいといえます。
ちなみに大マチよりかぶせが大きい場合は、この置き方はおすすめできません。
なぜなら大きいと、かぶせでランドセルを支えることになってしまうからで、最悪の場合、折れ曲がる癖がついてしまいます。
サイドを下にして置くときは、かぶせが折れ曲がっていないか確認するとよいでしょう。
ランドセルを縦にして置く
ランドセル展示場やパンフレットなどでよく見かける置き方です。メリットは、置いたままでも荷物の出し入れがしやすいことがあります。
時間割などで教科書や荷物を出し入れするときは、縦置きにしておくとやりやすいでしょう。
デメリットとしては、錠前部分が常に下になっているので負担が掛かりやすいことがあります。
また、壁などに立てかけておく場合は、肩ベルト部分にも負担が掛かってしまうかもしれません。
錠前や肩ベルト部分が床や壁につかないように、置く角度を調整するとよいでしょう。
避けた方がいい置き方
これまでいくつか置き方を紹介してきましたが、それぞれに一長一短があります。実際に試した上で一番やりやすい、置きやすい方法を選ぶことをおすすめします。
しかし、避けた方がいい置き方も2つあるので紹介します。
かぶせ部分を下にして置く
やわらかく面積が広いかぶせは、傷つきやすい上に傷がつくと目立ってしまいます。
漫画などで子どもがランドセルを放り投げて遊びに行くシーンで置かれているような置き方というとイメージしやすいかもしれません。
小学校1年生だと理解するのが厳しいかもしれませんが、できるだけ早い段階から、かぶせ部分を下にして置かないようチェックしておきましょう!
ランドセルを逆さにして縦に置く
縦に置くとはいえ、この方法なら錠前部分に負担が掛かりません。しかし、かぶせに大マチの負担が掛かってしまいます。
また、この置き方は不安定なので、前後左右に倒れやすく、その衝撃もランドセルには好ましくありません。
どちらも不自然な置き方なので、積極的にこの置き方をすることはないかと思いますが、ふとした瞬間にこの置き方になってしまっていることもあるかもしれません。
子どもがこのような置き方をしていたときは注意するようにするとよいでしょう。
まとめ
子どもが6年間使うことを前提にランドセルは頑丈に作られています。そのため、基本的には避けた方がいい置き方以外なら、どの置き方でも問題ないように作られています。
実際に試してみて、どの置き方にしたらよいか迷ってしまった場合は、ランドセルを購入した店やメーカーに聞いてみるのもひとつの方法です。
置き方だけではなく、お手入れの方法などランドセルを使う上で役に立つ情報も教えてもらえるかもしれません。
ランドセルを大切に使うためにはどうしたらいいのか、親子で話し合うことも大切なコミュニケーションのひとつです。
実際に使う子どもの意見を聞きつつ、よりよい方法を見つけることができるといいですね。