【保存版】ランドセルのお手入れ、お掃除方法まとめ

牛革(本革)ランドセルのお手入れについて

ランドセルのお手入れや、汚れてしまった場合のお掃除方法について、正しい手順と注意点をまとめました。

ランドセルの汚れやニオイで困っている人は、ぜひ参考にしてください。

なお、今回は「牛革ランドセル」を対象に解説していますが、基本的なお手入れ方法は、他の素材でも同じです。

※ランドセルの素材ごとの特徴については「クラリーノランドセル」「牛革ランドセル」「コードバンランドセル」の各ページをご覧下さい。

《目次》牛革ランドセルのお手入れ方法

自宅で簡単にできるお手入れ、お掃除方法

日々のお手入れ・メンテナンスする際に心がけたいことを解説します。

水拭きやクリーム・洗剤を使ったお手入れをするときは、革の加工が剥がれたり、色落ち・シミになってしまう場合があります。

まずは、目立たない場所で試してから行うようにしてください。

汚れに関しては、できるだけ早く対処するのがポイントです。まずはお手入れのポイントから解説していきます。

意外と簡単なので、ぜひ行ってください。

傷、ひび割れの予防法

ランドセルの見た目を美しく保つために大事なのが、傷やひび割れを予防する牛革のメンテナンスです。

お手入れしないと革が乾燥して硬くなるため、傷つきやすくなったり、少し乱暴に扱っただけで折れたり割れたりします。

お手入れのポイントとして大事なのは、ランドセルをできるだけ毎日乾燥した布で拭いてあげること。

「面倒くさそう」と思うかもしれませんが、表面のホコリを払う程度で大丈夫ですので、乾拭き自体は1分で済みます。

使う布はなんでもいいですが、綿素材のものがおすすめです。

使い古したシャツの切れ端なんかでもOKなので、わざわざお金をかける必要もありません。

革製品用クリームを使ったお手入れは必要?

ランドセルのお手入れに関する疑問で多いのが、「牛革ランドセルは革用クリームでお手入れする必要があるの?」という内容です。

答えは、使われている牛革や加工により異なりますが、以下のような場合には、牛革の種類や加工に関係なく、革用クリームでお手入れした方が良いです。

  • 雨に濡れた後、乾いたランドセルがカチカチになっている気がする
  • ランドセルに触ったとき、しっとりとした感触がなく乾燥している

ブライドルレザーやヌメ革、ツヤなし革などの場合は、それ専用のクリームが必要になります。

一方で、「牛革」としか記載されていない場合は市販の革用クリームでOK。品質にこだわる必要もあまりないので、100gで1,000円ぐらいのものを使えば十分です。

手順としては、革靴のメンテナンスと同じように、

  1. 乾拭きをして表面の汚れやホコリを拭き取る
  2. 乾いた布にクリームを取り、薄く伸ばすようにしながら塗り込む
  3. クリームを塗った後、軽くブラッシングをする

といった感じで行いましょう。

革のお手入れで「クリームは塗れば塗るほどいい」と思っている人もいますが、クリームの使いすぎは逆効果になり、革が弱ってしまうこともあります。

クリームを使ったお手入れは多くても月に1回ぐらいにしておきましょう。

文房具汚れの対処法

ランドセルに文房具の汚れがついてしまった場合は、どのように落とせばいいのでしょうか?

汚れの種類別に対処法を解説します。

原因 対処法
鉛筆 消しゴムで軽くこすって落とす。強くこすると革が傷んでしまうので注意
ボールペン ベンジンを布や綿棒につけ、線をなぞるようにする
水性ペン 水拭きをする。汚れが落ちにくい場合は中性洗剤を薄めて拭き取る
油性ペン サラダ油などを布や綿棒につけて染み込ませ、浮いた汚れを拭き取ればOK
墨汁 ベンジンを布や綿棒につけ、汚れた部分を叩くように拭き取る
絵の具 小学校の水彩絵の具は、素人では汚れを落とすのが難しい

汚れの度合いや深さによっては正しく対処しても完全に汚れが取れない場合もあります。

また、「油性ペン」「墨汁」「絵の具」の汚れに至っては、おそらくすぐに対処しても完全に消すことは難しいかも知れません。

汚れをどうしても落としたい場合や、汚れが広範囲に渡っている場合は、ランドセルなど鞄のクリーニングを扱っているお店に出すことをおすすめします。

ランドセルのクリーニングをしてくれるお店は、この記事の後半で紹介しているので参考にしてください。

食べ物汚れの対処法

ランドセルに限らずですが、厄介なのが食べ物の汚れです。

特にランドセルの場合は、お弁当が傾いてしまい、中で汁がこぼれてしまうケースが多いです。

食べ物の汚れはニオイが残ってしまうので、できるだけ早めに対処してください。

食べ物の汚れは中性洗剤などで落とすのが効果的です。油モノの汚れもある程度落ちますし、ニオイも消すことができるでしょう。

柔らかい布などに希釈した中性洗剤をつけ、軽く汚れを拭き取ってください。

もしそれでも落ちないような場合はベンジンを使うのもいいでしょう。

お手入れの方法は同じであくまで軽くこすらないように汚れを落とすと、革を傷つけることなく、汚れが落ちます。

こぼれた醤油やソースなどがランドセルの外側についたときは、普通に汚れた場所をキレイにするだけで良いのですが、お弁当の汁がこぼれた場合などは内装の奥にまで浸透している可能性があります。

一般的なランドセルは内装に底板などがはめ込んでありますが、着け外しできる場合が多いので、まずは取れるかどうかを確認して、奥まで汚れが付着していないかチェックしておきましょう。

重曹でニオイがとれることも

場合によっては、臭いが取れないこともあるかもしれません。そんなときに効果を発揮してくれるのが重曹です。

まずは重曹を半分くらいのカップでガーゼにくるむようにしてください。そのガーゼをランドセルに入れて一晩何もせずに置きましょう。

そうすることで、ランドセル全体の臭いが取り除かれます。

これは重曹の臭いを取り除く性質を利用したものですが、ニオイの元を取り除かないと、意味がないので注意してください。

汗シミ汚れの対処法

子どもは新陳代謝が高く、男女問わずよく汗をかきます。

そのため、気をつけないと背当てや肩ベルトの部分にシミができたり、革が湿ってもろくなることもあります。

夏など特に汗をかきやすい季節には注意するようにしましょう。

お手入れの方法は簡単で、薄めた中性洗剤などで軽く拭き取ることで汗の汚れやシミをキレイにできます。掃除をした後に革用の防水スプレーなどを振っておくとさらに効果的です。

ちなみに、汗が染みになってしまうぐらいよく汗をかく子どもには、ランドセル用の汗取りパットがおすすめです。

使用している子どもは多く、ランドセルブランドが公式アイテムとして販売している他、楽天やアマゾンなどでも購入することができます。

価格は商品によって異なりますが、1枚で1,000円~1,500円ぐらいです。2枚もあれば十分に使いまわすことができるので参考にしてみてください。

雨で濡れてしまったときの対処法

最近ではランドセルにレインカバーをつけるのが普通になってきたため、ランドセル全体がビシャビシャになってしまうことは少ないかもしれません。

ですが、防水加工をしていない牛革ランドセルは水に弱いため、雨の日に子どもが帰宅した後は、できるだけお手入れをしてあげましょう。

お手入れ方法は、雨に濡れた部分に乾いた布を当て、水を吸い取るようにしながら拭き取るだけでOKです。

簡単なお手入れですが、やらずに濡れたランドセルをほうっておくと、すぐにカチカチになってしまうので、注意しましょう。

牛革ランドセルをお手入れするときの注意点

さて、ここまでに牛革ランドセルの掃除方法やお手入れ方法を解説しましたが、お手入れをする際の注意点がいくつかあります。

「これだけは絶対にやってはいけない」ということもあるので、お手入れのときには気をつけておいてください。

使用できる洗剤やクリームはランドセルの素材によって異なる

ここで紹介しているのは、牛革ランドセルのお手入れ方法です。

牛革と言っても実は色々と種類があり、またランドセルのモデルによって加工方法や仕上げ方法なども全然違います。

  • 革用クリームを使わないでください
  • 掃除やお手入れは一切不要です

といったランドセルもあるので、お手入れが必要かどうか、汚れがついて掃除をしたいときには何を使えばいいかなど、メーカーの公式ホームページや問い合わせなどで、確認しておくとよいでしょう。

ランドセルのお手入れや掃除で絶対にNGなもの

以下のものは絶対に使用しないでください。

  • アルコール
  • 漂白剤
  • ドライヤー

汚れ落としや除菌ができるからと、シャツなどの服に使うようなアルコール系の製品を使う人がいますが、使用しないでください。

アルコール系の成分は革の組織を破壊してしまうため、少量でも使用するとすぐにボロボロになってしまいます。

そして、漂白剤の使用も避けてください。漂白剤はかなり強力で、革の色落ちや変形につながります。

一部のサイトでは「酸素系の漂白剤なら大丈夫!」などと書かれていますが、漂白剤を使うぐらい深刻なら、クリーニングに出すのが安全で確実です。

また、お手入れの後や雨に濡れたランドセルを乾かすため、ドライヤーを使いたいと思いますが、これもNGです。

ドライヤーなどの熱はアルコールと同じく革の組織を破壊してしまい、劣化を早める原因になります。

乾かす際は風通しが良く、日当たりの良い場所で自然乾燥させるようにしましょう。

牛革ランドセルについては以下のページで詳しくまとめているので、気になる人はぜひチェックしてみてください。

しつこい汚れや修理できない傷はクリーニングへ

普段からお手入れもしているし、できるだけキレイに使っているつもりだけど、それでも落ちない汚れや傷がついてしまったというようなこともあると思います。

しかもこういった汚れや傷は日常的な使用でついてしまうものなので、メーカー保証対象外となることが多いです。

どうしても落としたいけど、自分では無理という汚れや傷は、ランドセルや革製品のクリーニングをしてくれるお店がおすすめです。

このような場合はクリーニング店がおすすめ

先ほど紹介した方法でも、落とせない汚れはクリーニング店に依頼することで、キレイにすることができます。

具体的には、以下のような汚れです。

  • 時間割ポケットや前ポケット内の汚れ
  • 金具のサビや周辺についた細かい汚れ
  • 革の色落ちやシミ
  • 広範囲に渡ってついてしまった汚れ

その他にも、普通に使っていて目立つようになったランドセル角部の革の剥がれや、全体の色落ちなどもクリーニング店では対応してくれます。

カビや食べ物をこぼしたりしてついてしまった嫌なニオイ、メーカーでは「通常使用の範囲内」として保証対象外にされてしまうような、革の色落ちや傷もキレイに修復してくれます。

クリーニング料金はどれぐらい?

クリーニングできれいになるのは嬉しいのですが、気になるのは料金だと思います。そこで料金の目安を調べてみたので、参考にしてください。

クリーニングの種類 料金目安
簡単な汚れやくすみのクリーニング 6,000~15,000円
カビ取りや金具磨きなど 3,000~5,000円
特殊な汚れやシミ抜き、補色 6,000~15,000円
消臭、撥水加工 2,000~4,000円
フルクリーニング 2~3万円

ランドセルクリーニング店一覧

ランドセルのクリーニングを行っているクリーニング店を紹介します。

特殊な革製品のクリーニングを受け付けているお店では、遠方からでも商品の宅配などで対応してくれるところが多いです。

直したい汚れや傷、ニオイなどがあるときには相談してみましょう。

DEA

DEA

ランドセルクリーニングの「Before」「After」が写真入りで紹介しているので、仕上がりイメージが分かりやすいです。

クリーニング料金は税込12,000円~で、宅配でも対応しています。

電話番号 0120-890-861
住所 埼玉県さいたま市大宮区三橋3-234-1
営業時間 9:00~18:00
定休日 土日祝日
ホームページ https://packman2.com/

夢工房

夢工房

東京、神奈川、埼玉、千葉に店舗がありますが、遠方の人はメールで問い合わせすれば、郵送でも対応してくれます。

ランドセルクリーニングは14日程度で4,000円~です。

電話番号 047-362-7441
住所 千葉県松戸市23-5土屋ビル1階
営業時間 9:30~19:30
定休日
ホームページ http://yumekoubou.net/

クリーニングKOUICHI

クリーニングKOUICHI

数量限定ですが、ランドセルの宅配クリーニングを行っています。料金は汚れ具合によって変動しますが、6,000円~です。

電話番号 03-6423-9975
住所 東京都大田区西糀谷3丁目29-5
営業時間 9:00~20:30(土日祝 10:00~19:00)
定休日
ホームページ http://cleaning-kouichi.com/

大同クリーニング株式会社

大同クリーニング株式会社

国家資格者(クリーニング師)が洗い・手仕上げをしている会社です。

ランドセル以外にも高級ブランド品のクリーニングを、全国各地から宅配で受け付けしています。

電話番号 04-7144-3082
住所 千葉県流山市名都借322番地の9
営業時間 10:00~18:00
定休日 火祝祭日
ホームページ https://www.daidoukuriningu.jp/

ラブリークリーニング

ラブリークリーニング

創業は1952年で神奈川県の横浜市や川崎市に店舗展開しています。

ランドセルクリーニングは6,000円です。

電話番号 045-328-3165
住所 神奈川県横浜市西区中央2-39-12 C.Iビル2F
営業時間 店舗による
定休日 店舗による
ホームページ http://www.lovely-cl.co.jp/

洗い人

愛知 洗い人

名古屋市を中心に愛知県に店舗展開していて、厚生労働省の認可団体「愛知県クリーニング生活衛生同業組合」に全店加盟しています。

電話番号 店舗で異なる
住所 愛知県各地
営業時間 店舗で異なる
定休日 店舗で異なる
ホームページ http://shiminuki.aichi.jp/

まとめ

丁寧に使えば10年は持つと言われる牛革のランドセルですが、できるだけキレイに保つには、日ごろのお手入れと汚れた場合の対処がポイントです。

もし汚れが落ちない場合は、ランドセルクリーニングを検討してみてください。

全国各地から宅配で受け付けしている店舗が多いので、近くにお店が無くても大丈夫です。

子どもが初めて持つ、自分だけの鞄でもあるので、できるだけキレイに保ち、物の大切さを分かってもらえるといいですね。