ランドセルで肩が痛い原因と対策|背カン・金具が当たる時のチェックポイント

ランドセルで肩が痛い原因と対策|背カン・金具が当たる時のチェックポイント

「ランドセルを背負うと肩が痛い」「ベルトや背カンの金具が当たる」といった悩みは、多くの小学生が抱えるトラブルのひとつです。

成長期の子どもにとって、毎日の通学で体に負担がかかると、学習や体調にも影響が出ることがあります。

ランドセル選びをする保護者にとっても、肩への負担を軽減できるモデルや調整方法を知っておくことは重要です。

本記事では、肩が痛くなる原因とその対策を解説し、快適に背負えるためのチェックポイントを紹介します。

ランドセルで肩が痛くなる主な原因

  • 肩ベルトの長さや角度が合っていない:ベルトが長すぎたり短すぎたりすると、肩に過度な負担が集中します。
  • 背カンや金具が直接当たっている:構造や取り付け位置によって、金具が肩や背中に食い込むことがあります。
  • 成長に伴う体格変化とランドセルの不一致:身長や肩幅が変わると、フィット感が崩れて痛みが出やすくなります。
  • ランドセル自体が重い・荷物量が多い:本体の重量や教材の詰め込み過ぎが、肩への大きな負担になります。

肩が痛いときに試したい調整方法

ランドセルによる肩の痛みは、背負い方やベルト調整を見直すだけで改善できる場合があります。

以下のポイントをチェックして、まずは簡単にできる対策から試してみましょう。

  • 肩ベルトを体にフィットする長さに調整する:背中にランドセルが密着する位置を意識する。
  • ランドセルの位置を背中の中心に合わせる:背中の上部に重心を寄せることで、肩への負担が分散されます。
  • 背当てやクッション性を確認する:背当て部分が硬すぎたり薄い場合は、衝撃吸収材があるモデルを検討すると効果的です。

また、ランドセルの調整だけでなく、十分な睡眠や朝の支度に余裕を持つことも体への負担を軽くするポイントです。

朝が苦手なお子さんには、子どもが早く起きるための5つのコツも参考にして、生活リズムを整えてみてください。

ランドセルの機能で負担を軽減する方法

最近のランドセルは、子どもの体への負担を軽くするためにさまざまな工夫が施されています。

特に背カンや肩ベルトの構造、そしてランドセル本体の重量は、肩の痛みを防ぐうえで重要なポイントです。

背カンの種類をチェック

ランドセルの背カンとは、肩ベルトを本体につなぐ金具部分のことです。

この背カンの構造によって、背負いやすさや肩への負担が大きく変わります。

例えば「立ち上がり背カン」はベルトが立ち上がるように可動し、ランドセルを背中に密着させやすいため、重心が安定して肩への食い込みを軽減します。

一方で「フィット式背カン」は子どもの動きに合わせてベルトが自然に動き、体格の変化にも柔軟に対応できるのが特徴です。

背カンを比較して選ぶことで、肩痛対策につながります。

肩ベルトの工夫

ランドセルによっては肩ベルトの形状や素材にも独自の工夫があります。

たとえばセイバンの「天使のはね」やフィットちゃんの「楽ッションベルト」、立体的に設計された「3Dベルト」などは、肩への圧力を分散し、長時間背負っても痛みを感じにくい設計です。

クッション性のあるベルトは肩の食い込みを防ぐだけでなく、成長期の子どもの体型変化にも対応できるので、ランドセル選びでは必ずチェックしておきたいポイントです。

軽量ランドセルの検討

本体が重いランドセルは、それだけで肩や背中に負担をかけてしまいます。

最近ではクラリーノなどの人工皮革を使った軽量ランドセルが人気で、体格の小さな子どもや、荷物量が多い家庭におすすめです。

軽いモデルを選ぶことで毎日の登下校が楽になり、肩の痛みや疲労感を防ぐことができます。

詳しいモデル紹介は、軽いランドセル特集をご覧ください。

肩の痛みをやわらげる補助アイテム

ランドセルによる肩の痛みは、背負い方やベルト調整だけでなく、補助アイテムを取り入れることで大幅に改善できる場合があります。

市販されている便利グッズを活用することで、子どもの体への負担をやわらげることができます。

  • 肩ベルト用のパッドやクッション:ベルト部分に取り付けるだけで、食い込みを防ぎ、長時間背負っても肩が痛みにくくなります。通気性に優れたメッシュ素材や、厚みのある低反発タイプなど種類も豊富です。
  • ランドセルカバーや背当てサポート:背中との接地面を柔らかくすることで、荷物の重さを分散し、体への圧力を軽減します。夏場は通気性を高める背当てパッドを使用すると、蒸れ防止にも効果的です。

これらの補助アイテムは後付けできるため、今使っているランドセルでもすぐに取り入れられるのがメリットです。

特に肩幅が狭い低学年の子どもや、体格に合わないランドセルを使っている場合には、積極的に活用すると良いでしょう。

ブランド選びでチェックしたいポイント

肩の痛みを防ぐには、ランドセル本体のブランドごとの機能差を確認しておくことも重要です。

たとえば、セイバンの「天使のはね」は肩ベルトを自然な角度で持ち上げてフィットさせ、フィットちゃんの「楽ッションベルト」は厚みのあるクッションで肩の圧力を分散します。

また、池田屋や黒川鞄など工房系ブランドでも、背当てや肩ベルトの形状にこだわったモデルがあります。

ランドセルを選ぶ際には、デザインや価格だけでなく、子どもの体に合う背負いやすさを重視することがポイントです。

詳しい比較方法は、人気ランドセルと選び方のコツでチェックしてみましょう。

まとめ|肩が痛い原因を見直して子どもに合うランドセルを選ぼう

ランドセルによる肩の痛みは、ベルト調整や背負い方の見直し、補助アイテムの活用によって改善できることが多いです。

それでも解消しない場合は、成長に合わせてランドセル自体の見直しも必要です。軽量モデルや肩ベルトに工夫があるブランドを選ぶことで、毎日の通学を快適にサポートできます。

子どもの体に合ったランドセルを選び、安心して6年間使える環境を整えていきましょう。


監修者 長谷川弘幸(イラスト)
監修者
長谷川 弘幸
ランドセルの通知表編集部の監修者。2012年からランドセル業界の取材・記事監修を担当。
展示会レポート、ブランドインタビュー、購入レビュー等実績多数。