マンションの管理費・修繕積立費の値上げが、マンションの売却にどんなふうに影響するのかを教えてください。
今、住んでいるマンションを売って、もう少し広いところに引っ越そうと考えています。住み替え先はまだ決めていないのですが、先日、今住んでいる部屋の査定をしてもらいました。その価格によって、住み替え先を探そうと思ったからです。
だいたいこれぐらいかな?と考えていた価格を出してもらったので、とりあえずよかった~と思っていました。さらに、うちのマンションのような部屋のタイプを探している人がいるとのことで、順調に売れそうな気がしていました。
でも、その後で思わぬことが起きてしまいました。それは、管理費と修繕積立費の値上げです。実は、半年ほど前にマンションの大改修が行われたのですが、そのことが影響してか、来年度から管理費と修繕積立費が値上がりしそうなのです。
何でも今の金額のままだと、次に大改修する時に、一件あたりが負担する一時金がとても増えるからだそうです。値上がりするかどうかはまだ決定ではないのですが、今、うちを買おうと思っている人にやはり伝えなければいけないでしょうか?
毎月の支払いが高くなると、もしかしたら買おうと考えている人が、買わなくなるのではないかと心配です。決定したことなら仕方ありませんが、まだ決定していないのですが…。でも、やはり伝えないわけにはいきませんよね?
戸建と違って、マンションのような集合住宅には管理費や修繕積立費がかかります。管理費は、マンションの環境維持や設備維持のために、修繕積立費は外壁の塗り替えなど、何年かごとの修繕のために必要になる費用を積み立てるものです。
一般的に、大規模マンションよりも小規模マンションの方が、各住人の負担は大きくなります。
あらためて述べる必要はないと思いますが、マンションを快適な状態に保ち、安全性や美観を維持するためにはどちらも必要なものです。
時折、新築マンションの広告で、管理費や修繕積立費が安いことをアピールしているものがありますが、そのままでは足りなくなるので、後々増額してく場合がほとんどです。
つまり、健全にマンションを維持していくためには、ある程度の管理費や修繕費は絶対に必要になるのです。特に修繕費は、毎月きちんと積み立てておかないと、大規模改修の際に一時金として何万円、何十万円もの請求が来る場合もありますので、月々の金額が安ければいいと一概には言えません。
今回の質問の場合も、きちんと大規模改修が行われ、次の改修に向けて修繕積立費が計算されているわけですから、マンションの管理がきちんとされているという意味では、マイナス要因だけとは言えません。
マンションの購入を真剣に考えている人であれば、この点をしっかりと説明することで、納得してくれることもきっとあると思います。
今のところは、修繕積立費の値上げは予定であり、決定事項ではないようなので、とりあえず「このような話が出ていますが、まだ決定ではありません」ということを仲介業者の担当者に伝えておけばよいでしょう。
もし実際の購入希望者がでてきた段階で、この値上げの話が問題になるようなら、先ほど書いたように「管理費や修繕費の値上げは、決して悪いことだけではないんだよ」ということを真摯に説明すればよいと思います。