「実家を相続したけど誰も住む予定がないし、売却したほうが良いのだろうか、それとも何か土地活用したほうが良いのだろうかと、悩んでいる人も多いと思います。
また、現在はこのような局面になくても、近い将来同じように、実家や土地を相続する予定がある人もいると思います。
そこで今回は、相続した土地、耕作しなくなった農地など、土地の売却と活用について話をしていきます。
売却するにしてもタイミングの問題もありますし、土地活用をするにもリスクがつきものです。そういったタイミングやリスクの問題も含めて、売却と土地活用のどちらが、自分たちの考えに合うのかを考えていきましょう。
家の売却の調べ方
まずは、家(土地)の売却について考えてみます。一番手っ取り早く、まとまった現金を手にするためには、土地を売却してしまうことが一番です。
「どうしても早急にまとまった現金が必要」、「相続人同士で意見がまとまらない」、「一刻も早く相続の件を終わらせたい」、このように思っている人には、売却が最適な方法だと思います。
売却を検討するためには、まずその土地がどれくらいで売れるのかを調べることから始まります。
家の査定額を調べる
最寄の不動産会社にお願いすれば、物件の売り出しから売買契約まですべて代行してくれるので、わずらわしい思いをすることはないでしょう。
しかしそれでは、本当に適正な価格で売買できたのかはわかりません。不動産会社の中にも悪い業者がいて、とにかく早く売却して仲介料を得るため、相場よりも安い金額で売りに出すケースもあります。
本来の相場であれば、2,500万円で売れたであろう物件を、不動産から言われるまま、何も知らずに2,000万円で売却していたら悔しいですよね。
そうならないためにも、売却を検討する際は、かならず複数の不動産会社に相談をして、適正な売却価格を知っておくことが大事です。
例えば、以下の5社に売却価格の査定を依頼したとします。
A社 | 2,180万円 | なるべく早く売却したいため、少し低めの査定を出している可能性あり |
---|---|---|
B社 | 2,500万円 | おおよそ平均的な売却相場 |
C社 | 2,450万円 | おおよそ平均的な売却相場 |
D社 | 2,550万円 | おおよそ平均的な売却相場 |
E社 | 2,750万円 | 自社で媒介契約を取りたいため、相場よりも高めの査定を出している可能性あり |
上記のように、A社からE社の5社に売却査定をしてもらえば、おおよその売却相場がみえてくるはずです。
上記の場合なら、一番低いA社と一番高いE社を除く3社がほぼ同額の査定なので、平均的な売却相場は2,450万円~2,550万円くらいだと予想できます。
このように、複数の業者に査定依頼することで、売却相場だけでなく、あまり良心的でない業者を見極めることも可能になります。
管理人のおすすめとしては、地元の不動産業者2社、ネットの一括査定を利用して3社~5社に査定依頼するのがベストだと思っています。
合計5社~7社というのは多いように感じるかもしれませんが、ネットの一括査定サイトであれば、一度の査定依頼で複数社へ査定見積もりをお願いすることができるので手間はかかりません。
一括査定サイトの「すまいValue」は、誰でも聞いたことのある大手6社に厳選して査定依頼を出せるので、悪い不動産会社が登録されていることもないですし、大手なので査定額も信頼できるため、より信憑性のある査定額を知ることができます。
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売却にかかる税金や諸費用
土地を売却するにあたり、不動産会社に支払う仲介料が発生したり、物件によっては売却による譲渡税を支払うことになるケースもあります。
売却時の一般的な諸費用や税金としては、以下のようなものがあります。
- 不動産会社に支払う仲介手数料
- 測量費用
- 登記費用
- 解体費
- 立退き料
- 契約書に貼付する印紙代
- 売却により利益が出た場合は譲渡税
不動産会社に支払う仲介手数料
仲介手数料は、売却価格の3%+6万円程度で計算しておくと良いでしょう。2,500万円で売却したのであれば、仲介会社に支払う手数料は874,800円(税込)が上限です。
最近はこの仲介手数料を、売主側は免除されたり、通常の50%OFFのように、大幅にプライスダウンしている仲介会社も多いので、そういった仲介会社を選ぶのも一考だと思います。
ただし、仲介手数料の安さだけで業者を決めてしまうと、上記でも話したように、あまり良心的でない業者にあたってしまう可能性があるので注意しましょう。
測量費用
昔から所有している土地は、境界線が不明確なケースも多く、売買時に測量をやりなおすことも多いです。測量の内容によって金額が異なるのですが、売買のための測量であれば30万円~50万円ほどになるのが一般的です。
隣地が国や市など自治体の所有であれば、さらに測量費用は高くなり、通常の2倍~3倍になるケースもあります。
登記費用
相続したまま名義を変更していなかったり、ローン完済後も抵当権がついたままになっている土地だと、抵当権抹消や名義変更などで、5万円~10万円ほどの費用がかかります。
売買を依頼している不動産会社にお願いすれば、手続きをしてくれると思いますが、自分で行政書士に依頼したほうが安上がりです。
解体費
建物が残っている土地を売却する場合、建物を解体して更地渡しするように求められる可能性が高いです。
木造二階建て住宅の解体であれば坪3万円くらいなので、40坪の家であれば100万円前後かかると見ておきましょう。
立退き料
アパートや駐車場になっている土地であれば、契約者へ立退き料を支払い、退去してもらわなければなりません。
相場としては、賃料の3ヶ月~6か月分くらいになります。敷金を預かっている場合は、それらも全額返済しなければならないので、賃料6ヶ月~9ヶ月くらいで計算しておくのが良いでしょう。
家賃5万円の6世帯アパートなら、1世帯あたり最低でも30万円が必要で、満室なら180万円が必要となります。駐車場の場合、1台6,000円の15台だとして、最低でも40万円程度です。
契約書に貼付する印紙代
印紙代は契約書に貼付するものなので、費用は1万円~3万円前後になります。
売却により利益が出た場合は譲渡税
一般的に譲渡税は「所得税15%」、「住民税5%」なので、税率20%で計算するのですが、所有していた期間や、購入したときの代金によって大きく異なります。
都心の分譲マンションでない限り、購入した価格よりも高い金額で売ることはないと思いますので、譲渡税が発生する物件は少ないです。
しかし厄介なのが、先祖代々の土地のように、購入した時期も価格もわからないケースです。
その場合、売却価格の5%を購入代金とみなしますので、売却価格が高くなれば、十分に譲渡税が発生する可能性が考えられます。
また、実家を相続した場合などについては、相続の優遇に該当したり、居住家であった場合も3年の優遇特例があるので、一概にこれくらいの譲渡税がかかるという話ができません。
ですので、取得した時期や費用がわからない土地を売却するときには、税理士などの専門家に相談することを強くおすすめします。
売却したときの現金収入はどれくらいなのか?
土地を2,500万円で売却したとして、手元にはどれくらいの現金が残るのか気になると思います。どれくらいの現金が手元に残るのかわからなければ、ほかの土地活用事業との比較もできません。
ですので、ここでは2,500万円で売却した場合の現金収入を試算します。
実家を相続した場合
売却価格 | 2,500万円 |
---|---|
仲介手数料 | 約875,000円 |
測量費と登記費用 | 約300,000円 |
家の解体費 | 1,000,000円 |
印紙代 | 10,000円 |
譲渡税 | 0円 |
手残り | 約2,250万円~2,300万円 |
築50年の木造アパート(4世帯)が建っている土地を売却する場合
売却価格 | 2,500万円 |
---|---|
仲介手数料 | 約875,000円 |
測量費と登記費用 | 約300,000円 |
アパートの解体費 | 1,500,000円 |
居住者への立退き料 | 1,200,000円(1世帯30万円) |
印紙代 | 10,000円 |
譲渡税 | 0円 |
手残り | 約2,100万円~2,150万円 |
このように、売却価格の10%~20%を差し引いた額が、おおよそ手元に残る現金だと考えておきましょう。
土地活用の利回について
アパート経営やコインランドリーのように、収益をあげる土地活用について考えてみます。土地活用といっても、色々な種類があるので、まずはどのような土地活用法があるのか紹介します。
初期投資 | 収益性 | 管理の手間 | |
---|---|---|---|
アパート、マンション経営 | × | ○ | × |
駐車場経営 | ○ | × | ○ |
トランクルーム経営 | ▲ | ▲ | ○ |
コインランドリー経営 | ▲ | ▲ | × |
太陽光発電事業 | ▲ | × | ○ |
土地活用の代表的な5つを一覧表にしましたが、どの土地活用も一長一短があります。
なるべく初期投資を抑えたいと思う人もいますし、管理が楽なものが良いという地主もいるはずです。もちろん、売却を比較検討するのであれば、収益性を重視する地主もいるでしょう。
この5つの事業については、のちほど詳しく初期投資や利回りについて解説します。
土地活用する際にかかる費用
どのような事業をするにしても、土地を整地しなければなりません。整地(更地)するのに、どれくらいの費用がかかるのか解説します。
まず家が建っている土地の場合、家の解体費用がかかります。解体費用の目安は木造住宅で1坪30,000円~40,000円くらいを考えておけば十分です。30坪の木造住宅であれば、およそ90万円~120万円ほどの解体費用がかかります。
建物の解体費用は、「木造<軽量鉄骨<RC造」という順で高額になります。軽量鉄骨は木造の1.2倍~1.5倍、RC造は木造の2倍程度を考えておきましょう。
建物を解体したあとも、地面を舗装するのに別途費用がかかります。月極駐車場の場合は、舗装しなければいけないわけではありませんが、それ以外の事業を検討しているのであれば、地面の舗装工事は必須です。
地面の舗装費としては、アスファルト舗装やコンクリート舗装など、種類によって金額が変わりますが、最近多いアスファルト舗装であれば、1㎡あたり3,500円~5,000円程度が一般的なので、1坪12,000円~15,000円くらいかかると思います。
サブリースのコンビニや、トランクルーム経営であっても、建物の解体と土地の整地費用は地主負担となる場合が多いです。
- 建物の解体費=1坪あたり30,000円~40,000円
- 土地の舗装費=1坪あたり約12,000円~15,000円
予想利回りと費用の回収にかかる期間
ここからは、上記で代表的な土地活用事業として挙げた5つについて、具体的に解説します。
アパート、マンション経営
土地活用として一番有名な方法です。初期投資の費用は高いのですが、長期的な収益が望めますし、将来的な資産価値として考えても一番です。
ただ、土地がある地域で賃貸の需要があるのか、将来的な入居者確保の心配はないのかなど、収益事業のなかでも緻密なリサーチが必要な事業です。
地域性が良ければ、高い利回りと長期に渡った安定収益が望めますが、初期投資費用も高く、メンテナンスや管理の手間がかかるという、ハイリスク・ハイリターンな土地活用法になります。
さらに賃貸経営には、事業性を重視したアパート建築会社と、節税目的のアパート建築会社があるので、その見極めも重要になります。
事業性を望んでいるのに、節税目的のアパート建築会社に依頼してしまうと、どう頑張っても十分な収益を確保することができないからです。
- アパート、マンション経営の想定利回り平均8%~12%
- 初期投資費用の回収期間平均9年~13年
事業性を求め、初期投資費用の早期回収を目指すのであれば、全国展開している大手アパート会社より、地元の工務店に建築を依頼することです。
大手アパート会社に比べ、地元工務店なら、総工費が半値程度でおさまることもあります。ただし、家賃保証などは大手アパート会社のほうが信頼できるので、そのリスクもしっかり考慮しておきましょう。
アパート・マンション経営について、別記事の『アパート経営、マンション経営の利回りは?失敗例とリスクも確認』で、より詳しく解説していますので、そちらの記事を参照して頂ければと思います。
駐車場経営
駐車場経営の特徴としては、初期投資費用が低いことと、売却や賃貸経営などに、いつでも気軽に方向転換することができる点にあります。良い立地であれば、収益性が高いコインパーキングも視野に検討することをおすすめします。
駐車場経営を始めるにあたって注意してほしいことは、建物を解体すると、固定資産税が高くなってしまう恐れがあることです。最大で固定資産税が6倍に増える可能性があります。
固定資産税が6倍に増えてしまったら、月極駐車場の収入だけではマイナスになってしまう場合もあるので、行政の担当課などに相談して、明確な金額を把握しておきましょう。
- 駐車場経営の想定利回り平均30%~50%
- 初期投資費用の回収期間平均2年~3年
駐車場経営のポイントは、とにかく初期投資費用を安価に抑えることと、需要を正確に見極めることです。街中やオフィス街であればコインパーキングのほうが高い利回りを期待できますし、住宅地であれば月極駐車場のほうが安定収入を得ることが出来ます。
特に住宅街の場合は、整地されていなくても、とにかく安い駐車場を探す人が多いので、初期投資費用を限りなく0円に近い状態で運営しはじめることもできます。
駐車場経営について、別記事の『駐車場(コインパーキング)経営の利回りは?失敗例やリスクも確認』で、より詳しく解説していますので、そちらの記事を参照して頂ければと思います。
トランクルーム経営
屋外コンテナ型のトランクルームであれば、徒歩で荷物を預けに来る人は少なく、ほとんどの人が車で荷物を運んできます。そのため、アパートや駐車場経営と比べ、あまり地域性を問わないというのが強みでもあります。
初期投資費用は、コンテナ代がかかるため、割と高めなのですが、一度借りてくれると長期継続利用を続けてくれる人が多いため、その部分では駐車場経営に似たものがあります。
駐車場として成り立たない立地であっても、トランクルーム経営なら十分に成り立つという場合も多いです。
また、レンタル時の契約業務やトランクルームの管理業務は、専門の管理会社がすべて代行してくれるので、管理やメンテナンスという煩わしさもありません。
- トランクルーム経営の想定利回り平均15%~20%
- 初期投資費用の回収期間平均5年~7年
高い利回りを宣伝文句にしている、トランクルームの運営会社もありますが、実際のところ、屋外コンテナ型のトランクルームだと、そこまで高い利回りは期待できません。コンテナ費用がそこそこ掛かりますので、想定利回りとしても15%~20%くらいで考えておくのが妥当だと思います。
運営のポイントは、近くにライバルとなる同業者がいないことです。
トランクルーム利用者の需要は、田舎になるほど数に限りがあります。それを2つや3つのトランクルームで取り合っているようでは、とてもじゃありませんが経営は成り立たないと思いますので、地域性を慎重に考慮することが成功のポイントだと思います。
トランクルーム経営について、別記事の『トランクルーム経営に必要な初期費用や利回りは?失敗例も確認』で、より詳しく解説していますので、そちらの記事を参照して頂ければと思います。
コインランドリー経営
成功と失敗の波が一番大きいのが、このコインランドリー経営だと思います。コインランドリーは賃貸アパート以上に立地が重要になること、そして競合店が多いことが最大の問題点です。
また初期投資の費用としても、洗濯機や乾燥機は思っている以上に高額ですし、なにより電気代や防犯セキュリティーなどのランニングコストも、予想以上にかかります。
よほど立地が良く、競合店が存在しない場所でなければ、なかなか成功するのは難しい事業だと思います。それでもコインランドリーは、固定客さえ上手く囲い込むことができれば、かなり高い収益をあげられる事業となります。
- コインランドリー経営の想定利回り平均12%~20%
- 初期投資費用の回収期間平均5年~9年
「遊ばせている土地があるからコインランドリーでもやってみるか」、という軽い考えで成功する事業ではありません。しっかりとしたリサーチと計画性が必要で、土地活用法の中でも、アパート経営と同じくらい難易度が高い事業だと思います。
コインランドリー経営について、別記事の『コインランドリー経営の開業資金と収入は?失敗例やリスクも確認』で、より詳しく解説していますので、そちらの記事を参照して頂ければと思います。
太陽光発電事業
太陽光発電事業の最大の特徴は、立地や地域性を選ばないことです。使っていない土地があれば、誰でも簡単に始めることができます。
ただし、5年前と比べても電力の買取価格がかなり下がっているので、昔のようにすごく美味しい土地活用事業ではなくなっているのも事実です。
電力の買取価格が下がっているということは、それだけ利回りも下がるということなので、ほかの事業と比較検討しながら判断しましょう。
平成29年現在の買取価格で、ぎりぎり事業として成り立つくらいですので、もし検討するのであれば、少しでも早い段階ではじめることを強くおすすめします。アパマン経営や駐車場経営が難しい田舎の土地などにおすすめです。
- 太陽光発電事業の想定利回り平均4%~6%
- 初期投資費用の回収期間平均17年~23年
初期投資の回収期間をみてもわかるように、ほかの土地活用法と比べても極端に長い回収期間が必要です。平成29年現在の買取固定期間は20年なので、買取保証期間内に、初期投資費用を全額回収できない可能性も考えられます。
太陽光発電事業については、別記事の『太陽光発電の価格、メリットとデメリット、補助金について』で、より詳しく解説していますので、そちらの記事を参照して頂ければと思います。
売却と土地活用ならどちらがおすすめ?
売却と土地活用のどちらが良いのかですが、これは事業次第だと思います。具体的に、売却とそれぞれの活用法を比較してみます。
売却とアパート、マンション経営
賃貸経営と売却であれば、賃貸の需要が高い地域であれば、売却よりも賃貸経営をおすすめします。
理由は、将来的に付加価値が高まることが望めるからです。入居者の確保が容易な地域であれば、地元工務店で安価なアパートやマンションを建てて、初期投資費用を早期回収することも実現できます。
うまくいけば、8年ほどで回収できてしまう可能性もあります。そうなると9年目からの家賃収入は、すべて利益となるので、十分な収益を確保することができます。
リフォームや改修工事が必要になってくる25年や30年を目処に売りに出してしまえば、土地価格だけでなく収益物件としてプラスαの価格で売却することもできます。
例えば、すぐ売却すると2,500万円で売れる土地でも、8年で投資費用を回収して、9年目から25年まで家賃収益を上げられたとして、1部屋7万円として4世帯でも、年間300万円ほどの収益を生み出してくれますので、16年間で約5,000万円の収益がでます。
売却するときも2,500万の土地代とプラスして、収益物件としての価値もあるので、売却価格は3,500万円~4,000万円ほどになるでしょう。
売らずに25年間賃貸として経営することで、投資費用を差し引いたとしても5,000万円、そして3,500万円で売却したと考えれば、トータル6,000万円ほどの所得を稼げた計算になります。
売却と駐車場経営
駐車場経営と売却であれば、「結論を急ぐ必要はない」というのが管理人の考えです。すぐに売却する理由がないのであれば、駐車場として1年ほど様子をみるのはどうでしょう。
駐車場の利用者が見込めるようであれば、そのまま駐車場を継続するのもいいですし、収益物件として売りに出すこともできます。収益物件化していれば、更地で売るよりも高額で売却できます。
仮に、2,500万の価値がある土地だとして、月極め駐車場で7,000円×10台の利用者があるとした場合、年間で84万円の賃料が見込めます。そうなると2,500万円にプラスして、150万円~250万円高く、2,650万円~2,750万円でも買い手をみつけるのは難しくないと思います。
売却とトランクルーム、コインランドリー経営
売却と比較検討するのが一番難しいのが、トランクルームやコインランドリーだと思います。どれくらいの需要が見込めて、どれくらいのコストがかかるのかなどは、専門家でなければ判断が難しいからです。
町の不動産会社に、「トランクルーム経営と売却どちらがいいですか?」、と相談しても、的確な回答は得られないと思います。いや、不動産会社であればきっと仲介手数料が欲しいので、売却をすすめるのが8割くらいだと思います。
同じように、トランクルームの運営会社に質問したら、当然契約数を増やしたいので、売却よりも土地活用をすすめるはずです。そうなれば、何を信じて良いのかわからなくなります。
賃貸経営と売却であれば、不動産会社はどちらにせよ利益を確保できるので、まっとうな回答をしてくれるのですが、売却とトランクルーム・コインランドリーは、最終的に自分が判断するしかありません。
「トランクルーム」、「コインランドリー」の土地活用については、当サイトでも詳しく解説していますので、その記事を参考にして、どの選択がベストなのか判断してみましょう。
まとめ
家の売却と、土地活用のどちらを選ぶかは、「節税したい」、「収益を得たい」、「早く現金化したい」など、まずは自分が求めていることを明確にすることが大事です。
その目的が定まった時点で、どの方法が最適なのかを、リスクなどを考えつつ比較検討していくことが、土地の運用で失敗しないためのコツです。
目的も特になく、固定資産税だけ払い続けるのだけは避けたいという方は、売却と土地活用の両方を検討してみましょう。
「すまいValue」などの一括売却査定サイトで、売却した場合にどのくらいの金額になるのかを調べたり、様々な土地活用を提案してくれる「タウンライフ」などから、最適な活用方法を教えてもらうなど、まずは比較材料となる情報を集めてみましょう。
比較するための情報を得ることにより、将来的に、どの選択が一番損をしないのかが見えてきます。利用できるものは利用して、後悔しない選択をしていきましょう。