この度、昨年から付き合ってきた人と結婚することになりました。私、34歳、彼は28歳です。
実は3年ほど前に、ずっと独りで暮らしていくつもりで1LDKの中古マンションを購入しました。全体の価格の半分を頭金で支払いました。そして、残りを15年間のローンで支払っている途中です。今の予定では、彼と結婚してからもこのマンションに一緒に住み続けるつもりでいます。
そこで質問なのですが、彼と結婚して一緒に住み始めるにあたり、マンションの名義を彼と共同にした方が良いのでしょうか?彼は、これから一緒に住むのだから、共同名義にしたいと言っています。まだ残っているローンについては、彼もいくらかは負担してくれるそうです。
彼の希望に応えたいので、共同名義にしようかとも思うのですが、友だちは共同名義にはしないほうがいいと言います。
このような場合は、どちらにする方がよいのでしょうか?
結婚を機に、独身時代に購入したマンションの名義を共同名義にしたほうがよいか、という質問ですが、いろいろな条件や事態に備えるつもりがあるならば、共同名義にはしない方がよいかもしれません。
結婚してから夫婦で築いた財産は、夫婦の共同財産となります。マンションを購入した場合も同じです。そして、結婚前に不吉なことを言うようで申し訳ありませんが、もし離婚をした場合、夫婦で築いた共同財産は、その寄与度に応じてそれぞれに分割されます。
マンションの場合だと、売ったお金を半分ずつにしたり、住み続ける方が出ていく方に残金の半分を支払ったりする場合があります(その時点でのマンションの価値によりますが)。
しかし、独身の頃に得た財産は、結婚したからといって共同財産にはなりません。ですから、あなたが結婚する前に頭金を払って購入し、ローンを払い続けてきたマンションは、その割合分はあなたの財産になります。
万が一離婚することになったとしても、あなたの名義で、ほとんどの支払いをあなたが負担していたのならばあなたの財産になります。結婚後に相手がローンを負担してくれていたなら、その分を計算して支払えば済みます。
また、マンションの名義を共同にすることは比較的簡単にできますが、ローンの名義を変更することは難しいので、今回の場合だと、ローンの名義はあなたのままで、マンションの名義だけを共同にすることになる確率が高いでしょう。そうすると、先に書いた通り、万が一離婚をした場合、あなただけが損をすることになります。
結婚する相手と共同名義にしたいという気持ちはよくわかります。しかし、せっかくここまでがんばって築いたあなたの財産ともいえるマンションですから、ここは不測の事態に備えるつもりで、名義はあなただけのままにしておく方がよいかもしれませんね。