注文住宅づくりでは、土地探しがとても重要です。土地の形状や種別によっては、希望している家が建てられない場合もあるため、いい条件の土地を見つけることが、注文住宅づくりを進める上でとても大切になってきます。
ですが、希望している土地を見つけるのに難航してしまうことも多く、理想の土地を見つけるまでにすごく時間もかかってしまう場合があります。
その掘り出し物件的な土地に出会うためには、まず信頼できる不動産会社をみつけるのが一番の近道です。
不動産業者などに相談せず、まずはインターネットで調べながら、良い土地が売りに出されるのを待っているだけの人が多くいますが、そのやり方は不動産のプロから言わせてもらうと間違っています。
言い方は悪いかもしれませんが、インターネットですぐに検索できるような物件情報というのは、売れ残っている物件がほとんどです。
本当の掘り出し物件というのは、インターネットに情報が出る前の時点で、すでに買い手が決まっており、不動産会社のホームページなどには掲載されることはほとんどありません。
今回はそんな掘り出し物件を探すコツや、良い不動産業者の選び方について解説します。
- 【目次】土地購入の成功の鍵は不動産選び!
掘り出し物件が表にでない理由
不動産会社の営業マンにもノルマがあります。自分が売却相談を受けた物件に関して、その営業マンはまず自分が抱えている顧客に打診をするのが一般的です。
そこで購入者が決まってしまえば、自分の成績になるからです。つまり、同じ社内の営業マンにすら情報をもらすことはしません。自分が抱えている顧客に一通り連絡を取ってみて、それで購入者が決まらないとき、初めて社内に報告を入れるのです。
当然、掘り出し物件と言われるような売買情報であれば、高い確率で自分の顧客内で購入者がみつかります。そうすると、その売買情報がホームページなどに掲載されることはないので、一般の人たちがその売買情報を知ることさえないまま、掘り出し物件が売り買いされていることになります。
管理人が不動産営業マンだった頃、自分の中で「これは掘り出し物件だ」と思ったとき、90%以上の確率で、公表せず顧客内で購入者がみつかっていました。
どうしたら掘り出し物件の情報を入手できるのか?
すごく簡単なことで、ひいきしてくれる営業マンを作ることです。つまり、あなたのことを優良な顧客だと思わせることしか方法はありません。
優良な顧客とは、お金持ちとかではなく、条件さえ合えばすぐにでも購入を決めてくれる可能性が高い人のことをいいます。
営業マンは、まず購入してくれる可能性が高い人や、住宅ローンの不安がない顧客を優先する傾向が強いです。
- 条件が合えばすぐにでも購入できる
- 住宅ローンの仮審査を通過している
- すでに家を建てるハウスメーカーが決まっている
このような条件の人が、不動産会社の営業マンにしてみれば、優良な顧客ということになります。
良い不動産会社を探すコツ
ここまで話をしてきたのは、市場に出回らない掘り出し物件を見つけるためのコツです。しかし、「掘り出し物件を持っている=良い不動産業者」という訳ではありません。
先ほど紹介したような営業マンのスタイルは、悪い言い方をするなら「物件の囲い込み」と言われても仕方がありません。
物件の囲い込みとは?
自分の手柄や自社の売り上げにしたいがため、他の人(他社も含む)に物件情報を公開しないこと。結果としてそれだけ売買できる可能性を狭めていることになります
信頼できる不動産会社を探すコツは、自分の足で色々な不動産会社を訪問し、少しでも多くの不動産会社や営業マンと接することが一番確実です。
インターネットですごく評判の良い不動産会社でも、いざ自分が訪問してみてらあまり良い対応ではなかったと感じる人もいるはずです。これは担当してくれた営業マンが大きく関係していると思われます。
どれだけその会社の営業スタイルなどに共感できる部分があったとしても、実際に自分たちを担当してくれる営業マンが入社したばかりの新人さんだったり、やる気が感じられない社員さんだったら信頼してお願いすることはできませんよね。
これは管理人の個人的な意見ですが、良い不動産会社40%、信頼できる営業マン60%くらいの比重割合で考えながら、不動産会社探しをするのが良いのかと思います。
少し不動産会社に不安を感じるのでマイナス10ポイントで30点、営業マンはすごく信頼できそうな人だったので60点満点として、合計90点という風に点数付けしながら不動産会社を探すのもありだと思っています。
不動産会社を評価する基準
どんな点に注目して、不動産会社探しをすればいいのか挙げます。
実際に不動産会社で働いていた経験がある私でも、その街の不動産会社の良し悪しを把握するまでに、半年以上かかりましたので、不動産業界と関係が無い人が判断しようと思ってもそう簡単ではないはずです。
そして実際に自分がお客さんの立場だったら、この不動産会社とは取引したくないなと思う会社は割と多かったです。
土地売買物件の情報数が多い
土地売買の物件が多い不動産会社は、絶対に見逃せないポイントです。比較的規模の大きな不動産会社でも、取り扱いしているのがほとんど賃貸という会社も少なくありません。
賃貸物件数がいくら多くても意味がありませんし、どちらかというと賃貸に力を入れている不動産会社なので、土地探しに限定するならマイナス評価になってしまいます。
あくまでも注目すべきは、土地売買物件数で、一歩譲っても中古不動産の売買物件数です。賃貸物件数は気にしなくて大丈夫です。
ベテラン社員さんが多い
若い社員が多い会社は、入退社が多いという捉えかたが出来ます。不動産業界は思っている以上に社員の入れ替わりが多い業種だと思います。
そのため入社して3ヶ月くらいの新人でも、普通に不動産売買の担当をしている会社も珍しくありません。
やはり数千万円という高い買い物ですから、なるべくなら経験豊富なベテラン社員さんに担当して欲しいと思う人が多いのではないでしょうか。
インターネットの評判
インターネットの口コミ掲示板などに書き込まれている、不動産会社に関する情報が全て正しいとはいいませんが、少なからず的を得ている書き込みも多いと思います。
悪評というのは、その不動産会社で何かしら嫌な思いをした人が書いているものだと思うので、参考にはなるはずです。
ただしインターネットの情報は、会社の評価というよりも担当した社員に対する悪評が多いので、それをすべてその不動産会社の評価として捉える必要はありません。
規模が大きい不動産は転勤があるのでNG
自分が仲良くなった担当者が転勤や退社していなくなるのは、せっかく今まで築き上げてきた信頼関係がなくなってしまうので良いことではありませんよね。
そういったことを含めて考えると、規模が大きい不動産会社は、転勤などが頻繁にあるのであまりおすすめはしません。
数千万円も出して購入した土地ですから、もし何かあったときには担当してくれた人が退社していたり、地方へ転勤していなくなってるのは避けたいところです。
せめて転勤があるにしても、同一県内の別支店くらいだったら対応してもらえるので、できれば全国展開している不動産会社よりも、地元に根付いて営業している中規模クラスの不動産会社がアフターフォローまで考えるとおすすめだと思います。
営業マンを評価する基準
良い不動産会社を判別するのにも半年ほど掛かるので、それが営業マン個人単位となればさらに大変です。そこで営業マンを評価する基準項目を紹介しておきます。
難しい専門用語を使わない
まずはお客さん目線になって話をしてくれる営業マンを探すことです。難しい専門用語や知識をひけらかすような営業マンではなく、一般人の目線になってわかりやすく説明してくれる営業マンを探すようにしてください。
本当にお客さん目線になって考えたら、不動産の知識がない人でも理解できるように噛み砕いて説明するのが営業マンの力量だと思っているので、それが当たり前に出来ている営業マンを見つけるようにしてください。
住宅ローンや税金、相続の知識がある
売買に慣れている営業マンなら、住宅ローンや税に関する知識があるはずです。
住宅ローンや相続税や税控除などの知識があまりない営業マンは、日頃売買物件を扱うことは少なく、賃貸を主体にしている可能性が高いので避けた方が賢明です。
それとなく住宅ローンや税金に関する質問をしてみてください。日頃から売買慣れしている営業マンならすんなりと答えてくれるはずです。
売買の経験が豊富
一般的に不動産会社の営業マンは、新人の内は賃貸メインで、ベテランになってくると売買物件を扱えるようになります。新人営業マンでも売買物件を担当している会社というのは、人員不足の可能性が高いことがわかります。
担当してくれている営業マンに、ずばり「年間どれくらいの売買物件を担当しているのですか?」と、質問してみるのもありだと思います。
理想は月に2軒以上。最低でも月に1軒程度の売買契約をこなしてなければちょっと不安です。
レスが早い、約束は守るなどの常識がある
社会人として当然のことなのですが、約束を守らない営業マンはアウトです。多いのが「今度調べてからご連絡します」と解答しておきながら、いつまで待っても連絡1つ入れてこない営業マンです。
同じように「明日連絡します」といって、平気で2日後とか3日後とかに連絡してくる営業マンも同じくアウトです。約束に対してルーズな営業マンは、他のこともルーズだったりします。待ち合わせの時間に遅刻してくる営業マンも同じです。
こちらの質問や疑問に対して、レスが早い営業マンを選ぶようにしてください。こういった、ちょっとしたところに営業マンの本性が出ていたりしますので、見逃さないようにしましょう。
宅建免許の有無は、そこまで関係ない
不動産営業マンにとって、宅建免許というのはいずれ取らなければならない資格です。しかしあまり宅建免許の資格を持っている、持ってないにこだわりすぎる必要はないと思います。
管理人の経験上、宅建の免許を持っていても全然使えない営業マンを嫌というほど見てきています。もちろんその逆もしかりで、宅建免許はもってないが、お客さんのために必死に頑張っている営業マンも大勢みてきました。
ですので、宅建免許を持っているから信用できる。宅建免許をもってないから信用できないという考えは不要です。最終的に契約するにしても、その不動産会社の誰かが宅建免許を持っていれば全然問題ありません。宅建免許と営業マンの資質は別物として考えるのが良いでしょう。
まとめ
土地(不動産)を見つけるには、基本的には不動産業者の力を借りなければいけません。ですが、上で解説してきたように、なかにはあまり信用に値しない業者もいます。
良い業者なのか、信頼できる担当者なのか、それらを見極めるのは購入者である自分です。この記事に書いてあることを念頭において、良い不動産業者と、良い関係を保ち、理想の家が建てられる良い土地を見つけましょう。