「35坪ってどのくらいの広さ?」「家族4人で住むには十分?」「予算はどのくらい必要?」
こんな疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、35坪の住宅で人気の間取り例(総二階・平屋)や、建築費用の相場、後悔しないための注意点を、家づくり初心者の方にもわかりやすく解説しています。
さらに、気になるハウスメーカーの間取りカタログを無料で取り寄せる方法もご紹介しています。
この記事でわかること
- 35坪の家の平均的な間取り(総二階・平屋別)
- 建築費用の相場と価格を抑えるコツ
- 人気の間取りパターン(4LDK、回遊動線など)
- 建ててから後悔しないための注意点
- カタログ請求で間取りの実例を比較する方法
35坪はどのくらいの広さ?
延床面積と土地面積のイメージ
「35坪の家」と言われたとき、それがどれくらいの広さなのか、イメージしにくい方も多いのではないでしょうか。
35坪(約115.7㎡)は、延床面積として考えると、4LDKや3LDK+書斎などのプランが十分可能な広さです。
土地に余裕がある場合は、平屋でもゆったりした間取りが実現可能ですが、都市部などでは総二階にすることで庭や駐車スペースを確保するケースもあります。
また、35坪の建物を建てるには、約50〜60坪程度の土地があると、駐車場や庭、隣家との距離にもゆとりを持てる設計がしやすくなります。
家族構成別の適正な広さとは?
住宅の「ちょうどよい広さ」は、家族構成やライフスタイルによって異なりますが、35坪は次のようなケースで多く選ばれています。
- 夫婦+子ども2人(4人家族)
標準的な広さ。部屋数も確保でき、プライバシーも守れる。 - 夫婦2人+在宅ワーク用の書斎
ワークスペースを取りながらLDKも広めに設計可能。 - 二世帯(部分共有)住宅
1階と2階で世帯を分けるなど、工夫すれば対応可能。
「広すぎず、狭すぎない」「ちょうどいいサイズ感」で家づくりをしたい方に、35坪は非常に人気のある選択肢です。
35坪の間取り例|平屋と総二階の違い
平屋の間取り例とメリット・注意点
平屋住宅は床面積が小さいほど、プランニングが難しくなるのですが、35坪もあればかなりゆったりとした間取りなので、そう難しく考える必要はないと思います。
ただ問題は敷地の広さです。建ぺい率50%の用途地域であれば、35坪の平屋を建てるには単純に70坪の土地が必要ということになります。
土地から探して平屋を建てる計画であれば、用途地域の種類や建ぺい率をしっかりとチャックしておくようにしましょう。
一条工務店
- 間取り:3LDK
- 延床面積:113.97㎡(34.48坪)
※出典:https://www.ichijo-gunma.com/lifestyle/3572/
ちょっとこの間取りを拝見したとき、どうして玄関をこの位置にしたのだろう?という疑問を真っ先に抱きました。
ちょうど真ん中あたりにHall2とHall3というフリースペース的な空間が2つあります。
この部分を玄関にすることで、いまある玄関部分を無くして広いLDKや畳コーナーを作ることができたんじゃないかと思います。
よほど予算に余裕があるのであれば良いでしょうが、予算が厳しく、なるべく費用を抑えたいという希望で、この間取りを営業さんから提案されたら、さすがにちょっと考えてしまいますね。
総二階の間取り例とメリット・注意点
今まさに一番需要が高い戸建て住宅の形が35坪の二階建て住宅です。
LDKも18帖~20帖、各自の部屋も6畳以上の広さを確保でき、3~4人家族であれば、理想的な家の広さだと思います。
30坪ほどの家であれば、どうしても妥協しなければならない部分が出てくるものですが、1階に和室が欲しい、家事室が欲しいという希望も35坪あれば十分に対応できます。
一条工務店
- 間取り:3LDK+ビルトインガレージ
- 1階床面積:65.52㎡(19.82坪)
- 2階床面積:49.64㎡(15.02坪)
- 延床面積:115.16㎡(34.84坪)
※出典:https://www.ichijo-gunma.com/lifestyle/3637/
1階リビングからいつでも愛車を眺めることができるガレージが特徴的な家です。
最近は趣味室としてガレージをつくる家が増えています。普段は駐車場として使用するのですが、DIYなどの作業室としても利用することができます。
ガレージの上階を屋外テラスにすることで、優雅なティータイムを楽しんだり、小さな子供が家庭用プールで遊んだりする空間として使用することができます。
ただ、これだけのオープンテラスを設けるのであれば、2階リビングもアリだったのかなと思いました。
35坪の家にかかる建築費用と相場感
ハウスメーカー vs 工務店の価格差
35坪の家を建てる場合、建築費用は2,000万円〜3,000万円台が相場です。ただし、依頼先によって大きく差が出るのが実情です。
- ハウスメーカー:品質や保証が整っている一方で、坪単価は40万円~100万円以上と幅が広い。
- 地域の工務店:自由度が高く価格も比較的リーズナブル。坪単価はローコスト~70万円ほどが目安。
価格だけでなく、提案力・標準仕様・保証内容も比較して検討することが重要です。
本体工事費+諸費用の内訳を理解しよう
家づくりにかかる費用は、「本体工事費」だけではありません。見積もりを見る際は、以下の項目に分けて把握しておきましょう。
項目 | 内容 | 目安金額 |
---|---|---|
本体工事費 | 家そのものの建築費 | 1,800万~2,500万円 |
付帯工事費 | 外構・水道・電気引込など | 200万~400万円 |
諸費用 | 登記・住宅ローン・火災保険など | 100万~200万円 |
見積もりでは「総額表示」だけでなく、各費用の内訳まで確認するようにしましょう。
費用を抑えるための工夫と注意点
コストを抑えるには、「削れるところ」と「妥協しない部分」のバランスが大切です。
- 総二階にする:外壁や屋根の面積を抑えられるためコスト効率が良い
- オプションを精査:不要なグレードアップを避ける
- 【重要】複数社で見積もりを取る:相場観を持ち、適正価格で依頼できる
予算内で納得の家づくりをするには、提案力のある会社に相談することがポイントです。
📘 複数社に相談してわかる「価格差」と「提案力の違い」
費用だけで決めず、内容を比較して納得できる依頼先を選びましょう。間取り・価格・仕様をまとめて比較できる資料請求サービスが便利です。
35坪の人気間取りパターン
4LDK・回遊動線・収納重視などの実例
一条工務店
- 間取り:3LDK
- 1階床面積:64.25㎡(19.44坪)
- 2階床面積:50.14㎡(15.17坪)
- 延床面積:114.39㎡(34.61坪)
※出典:https://www.ichijo-gunma.com/lifestyle/3573/
こちらの間取りは「ラク家事」をテーマに考えられています。そのテーマの通り、ダイニングキッチンは10.75帖もあり、かなりゆったりしたキッチンです。
また洗面室と脱衣所を分けてあり、こちらも35坪の家にしては珍しいタイプです。
2階の各部屋も隣接せず、すべて独立した間取りになっており、各自のプライベートに配慮した間取りになっており、小さな子供がいる子育て世代というよりも、中学生や高校生の子供がいる家庭向きの間取りという印象を受けます。
住友林業
- 間取り:4LDK+マルチルーム+納戸
- 1階床面積:56.31m(17.03坪)
- 2階床面積:60.93m(18.43坪)
- 延床面積:117.24m(35.46坪)
※出典:http://sfc.jp/bunjyo/nozomino/plan/type6.html
1階のLDKの配置は良く考えられているなという印象。キッチンとなりにダイニングを配置したことで、リビング部分が広く感じます。
2階の主寝室もウォークインクローゼットを設けず、あえてマルチルームにしたことで、書斎やホビールームなどとして使用することもできますし、将来的な間取りの変更にも柔軟に対応できます。
階段を上がった2階ホールもギリギリまでホールを広くするところなど、さすが住友林業だなと言える住む人のことを最優先に考えた配慮だと思います。
子育て・二世帯・共働き家庭に人気の間取り
レオハウス
- 商品名:CoCoの家
- 家族構成:5人家族(ご夫婦+子ども3人)
- 間取り:4LDK
- 延床面積:111.78㎡(33.8坪)
※出典:https://suumo.jp/chumon/tn_tokyo/rn_leohouse/129493_0000/jitsurei/jc_0001/?ichiranIdx=6
お子さんが3人なのに、あれ2階は夫婦の寝室と子供部屋2つでいいの?と疑問に思ったのですが、画像をみると年齢差のある兄弟、姉妹のようなので、きっと一番下の子が自分の部屋を欲しくなる頃には、一番上の子が独立しているという考えなのかと思います。
このように単純に子供の数だけで間取りを決めず、将来的な成長まで考えて家づくりを考えているのには好感がもてます。
これが提案力のない営業マンにあたってしまうと、言われるまま子供の人数分の間取りを提案してきたり、無駄な空間をつくってしまう恐れがあるので注意しましょう。
アイフルホーム
- 商品名:AYA(アヤ)
- 家族構成:3人家族(ご夫婦+子ども1人)
- 間取り:3LDK
- 延床面積:118.50㎡(35.8坪)
※出典:https://suumo.jp/chumon/tn_tokyo/rn_eyefulhome/103708_0000/jitsurei/jc_0044/?ichiranIdx=5
外観やリビング階段の画像をみると2階建てのようにも見えますが、屋根裏(ロフト)スペースがある平屋住宅になります。
最近はこのように屋根裏スペースを設けた平屋住宅が人気ですが、地域によっては固定階段があると屋根裏として認められないこともあるので注意しましょう。
それともう1つ注目して欲しいポイントが、まったく廊下がないことです。玄関部分にわずか1.5帖ほどのホールがあるだけです。必要最低限の廊下(ホール)しか作らないことで、床面積を抑え、建築費のコストダウンになります。
R+houseさいたま東
- 家族構成:5人家族(母親+ご夫婦+子ども2人)
- 間取り:4LDK
- 延床面積:113.85㎡(34.4坪)
※出典:https://suumo.jp/chumon/koumuten/rn_145211/145211_0001_11/jitsurei/jc_0009/
1階が大きく、2階の床面積が小さい部分二階建ての家です。総二階の家が多いなかで、最近はこのような部分二階の家が少なくなりました。
部分二階の間取りにすることで、柱や角の数が増えてしまい建築費が割高になってしまうことで、最近は総二階建てを建てるケースが圧倒的に多くなっています。
しかし、こちらの家族構成のように祖母や祖父と同居する場合、どうしても祖父母の寝室を1階に設置しなければならず、総二階建てにしてしまうと無駄に大きな家になってしまうので、結果として部分二階にすることで建築費を抑えることにもつながります。
後悔しないためのチェックポイント
よくある失敗例とその原因
35坪という限られた広さの中で「もっと考えておけばよかった…」と後悔する人は少なくありません。ここでは、実際によくある失敗パターンとその原因を紹介します。
- 収納が足りなかった:図面上では十分と思っていたが、実際に暮らすと物が収まりきらなかった。
- 動線が不便:キッチンと洗濯機が遠く、家事の効率が悪くなった。
- 採光や通風が悪い:土地の形や周囲の建物の影響で暗い・風通しが悪い家に。
- 予算オーバー:オプションや仕様を盛りすぎて、資金計画が狂った。
原因の多くは、「イメージ不足」や「生活導線の想定ミス」です。図面だけでは見落としやすいリアルな使い勝手を、実例で確認しておくことが大切です。
実際に気になった間取りを1つ紹介しておきます。
住友林業
- 間取り:3LDK
- 延床面積:119.55㎡(36.16坪)
※出典:https://sfc.jp/ie/lineup/grandlife/seikatsu/
間取り図だけをみると、どうしてリビングを北側に配置したのだろう?と思うでしょうが、実際の方角は玄関のある側が北になっています。
それと注目すべきはリビングからしか出入りできない子供部屋ではないでしょうか。
きっとリビングを通らないと部屋に入れないので、子供とのつながりを大切にすることを考えてのことでしょうが、子供が思春期になったとき、このような間取りを嫌う子供は少ないので、ちょっと冒険した間取りだなとおもいました。
ただそうしたことを担当の営業さんがアドバイスしてあげないと、はじめて家を建てる人は解らないこともあるので、そうした営業マンとの信頼関係や経験豊富な知識もハウスメーカー選びの条件にしておくと良いでしょう。
間取りを考える前にやるべき3つのこと
生活スタイルを書き出す
平日・休日の行動パターン、よく使う収納や家電、家族の動きなどを紙に書き出してみましょう。
優先順位を明確にする
広いLDKが必要?収納重視?将来の子ども部屋?予算とのバランスを取りつつ、「絶対に譲れない条件」を整理しておくと判断がスムーズです。
【重要】複数の間取り事例を比較する
実際に建てた人の間取りを複数見ることで、「この配置いいな」「これは使いにくそう」と判断基準が育ちます。
理想の家づくりは、「暮らし方を考えること」から始まります。まずは各ハウスメーカーのカタログでさまざまな間取りを見て、家族のライフスタイルに合う形を探してみましょう。
無料カタログで実例を比較する方法
カタログ請求で得られる情報とは?
注文住宅を検討するうえで、カタログ請求は「自分に合う家のイメージを具体化する第一歩」です。
カタログには、以下のような情報が掲載されています。
- 実際に建てた人の間取り図(平屋・総二階・4LDKなど)
- 坪単価やオプションを含む費用感
- 設備・収納・家事動線の工夫ポイント
- 住宅性能(断熱・耐震など)の比較資料
こうした情報を複数社からまとめて取り寄せておくことで、「価格・間取り・提案力」のバランスが取りやすくなります。
おすすめのカタログ請求先と選び方
カタログ請求は、気になる会社に直接申し込む方法もありますが、一括でまとめて請求できるポータルサイトの活用がおすすめです。
- 注文住宅の一括カタログ請求サイト:
希望エリアや条件に合った複数の住宅会社からカタログを一度に取り寄せられます。
- 比較しながら選べる:
坪数やプランが近い会社を横並びで比較できるので、選びやすいのがメリット。
- しつこい営業を避けられる:
口コミや評価を見て信頼できる会社だけに資料請求できるサービスもあります。
まとめ|理想の35坪住宅を建てるために
35坪の家は、コンパクトながらも機能性・暮らしやすさ・コストバランスに優れた人気の広さです。
間取りや費用をしっかり比較・検討することで、満足度の高い家づくりが可能になります。
- 平屋・総二階の違いを知って、自分の暮らしに合う形を選ぶ
- 建築費用の内訳や相場感を理解して、予算計画を立てる
- 間取りの事例を比較しながら、後悔のない選択をする
そして、最初の一歩は「実例をたくさん見ること」から。
理想の住まいをカタチにするために、今すぐできることから始めましょう。