注文住宅を建てる際に家相にこだわって、完璧な間取りを実現したいと考える人もいると思いますが、全てを取り入れると住みにくい家になってしまいます。
しかし部分的にうまく活用することで、今後の暮らしが変わるかもしれません。
この記事では家相・風水について場所別にポイントをまとめるので、取り入れられそうなところは参考にしてもらえばと思います。
なお、具体的な家相・風水を取り入れた間取りを知りたい人は、こちらをチェックしてみてください!
家相とは
家相とは、読んで字のごとく「家が持つ相(そう)」のことです。
手相や人相などと同じく家にも相があると言われていて、部屋の配置や間取りによってその家に住む人にさまざまな影響を与えると言われています。
出典:http://www.tahara-k-r.jp/e21.html
「家相や風水で吉兆を占うのは科学的ではない」という人もいますが、部屋の位置関係や生活上の動線、そして陽当たりなど、暮らしやすい家を突き詰めて生み出されたのが家相です。
家相・風水が悪いと不幸を招くなどという大げさなものではありませんが、家を建てる際はこだわりや敷地形状などに支障が出ない範囲で取り入れてみると、これからの生活が変わるかもしれません。
吉相となるべく避けたい鬼門
ここでは、家の中心から各部屋や設備をどの方角に配置するべきか、おおまかな吉相と凶相を解説します。
家の中心とはバルコニーやベランダなどを除く、雨風の吹き込まない屋根のある場所を家と考えたときに重心の取れる場所のことを言います。
そのため、L字型や凹型のような変則的な家や張り・欠けのある家の場合、測量的な中心からずれる場合もあるので注意してください。
室内の家相
正式な家相図は先ほど紹介した南が上になります。少し見にくいと思いますので、北が上になっている図を参考に吉相と凶相を確認してみてください。
出典:http://nishinojinja.or.jp/kasou/kasou2.html
玄関
東、東南、南、そして西北が吉。中でも東南の玄関は最も吉相と言われています。
一方、鬼門・裏鬼門である北東と南西に玄関を置くのは凶相です。また、吉方位でも正中線に位置する場所には置かないようにしましょう。
階段
階段に吉方位はありません。しかし、凶方位があるのでこれを避けるようにしましょう。
凶相となる配置は北、西北、そして家の中心です。
特に家の中心に階段があるのは、「真ん中から気が落ちる」ことになり、かなり良くないとされています。
廊下
廊下も階段と同様に吉方位がなく、また凶方位もありません。
しかし、家を分断するように渡る廊下や行き当たりに水回りがある配置は凶相です。
廊下は人が通るのと同様、運気の通り道でもあるので、陰気に転じないようきちんと採光をするのが良いとされています。
リビング
東、東南、南が吉となり、凶相となる方位はありません。
ただし、南の正中線は非常に強い力を持つようになるとされているため、暖炉や暖房器具などを置くと火事に見舞われやすくなると言われています。
客間
北、北東、南、南西、西に置くと吉相です。凶方位はありません。
おすすめは北東や南西に配置すること。あまり他の部屋を配置したくない鬼門・裏鬼門を抑えてくれるため、全体的な家相が良くなります。
寝室
寝室は夫婦の居室なのか、高齢者の居室でそれぞれ吉方位・凶方位が違います。
まず夫婦の寝室は北西が大吉相で凶相となる方位はありません。基本的にどの方位でも吉と出ます。
一方、高齢者の寝室は逆に北西と北が凶相。吉方位は東、東南、南、西です。
また、いずれの寝室でも鬼門・裏鬼門に間取りを置く場合は、張りや欠けがあると凶相に転じるので注意しましょう。
子供部屋
北、東、東南が吉方位です。
西日の差し込む西は凶方位ですが、日差しよけがあれば特に問題はありません。
その他の方位も基本的に凶相とはでませんが、子供は風水や家相などの影響を受けやすい多感な面があるので、できるだけ吉方位に配置してあげてください。
押入れ
押入れや収納の配置に凶方位はありませんが、他の部屋との絡みが重要です。
たとえば神棚や仏壇を置く場所の上階は足を踏み入れない部屋が良いとされているので、そうした配置を心がけると良いでしょう。
ただし、当然ですが、収納でも足を踏み入れるウォークインクローゼットなどを神仏の上階に配置するのはいけません。
水回りの周辺に置くのも凶相。汚れやホコリが溜まる場所には気も滞るので、こうしたところに収納が来ないようにしましょう。
水回りの家相
出典:http://nishinojinja.or.jp/kasou/kasou2.html
台所
東、東南、北西が吉方位でそれ以外は基本的に凶方位です。
家の中心に置くのも好ましくありません。また、北西の場合でも窓や外に通じる口がない場合は凶相となりますので注意してください。
トイレ
台所と同じく東、東南、北西が吉方位でそれ以外が基本的に凶相となります。
また、他の部屋との兼ね合いによる家相への影響も大きく、寝室に隣接したり、廊下の突き当りに配置するのは避けること。
神棚や仏壇、玄関の上階に配置するのも大きく凶相に傾きます。
浴室
東、東南、南、西、北西に置くと吉相です。
一方、北、北東、南西は凶相。また吉方位でも正中線にかかる範囲は基本的に凶相に転じるため注意しましょう。
浴室は家の中でも水をためるという特殊な性質を持っています。水は浄化を司る一方で不浄にも深い関わりを持つとされているので、水回りの三備(台所、トイレ、浴室)の中でも特に配置に気を付けたい部屋です。間取りを考える場合は注意しましょう。
外回りの家相
駐車場
敷地内に駐車場を置く場合は、配置に注意してください。駐車場は基本的にどの方位においても吉相にはなりません。
特に鬼門・裏鬼門である北東、南西に置くと大きく凶相に傾きます。
そのほか、車庫を家の中に置いたり、駐車場の上階を寝室にすると家や部屋も凶相に転じます。
門
東、東南、南、北西が吉方位、それ以外が凶方位です。
隣接する道路との関係でなかなか調整は難しいですが、できる限り凶方位は避けましょう。特に鬼門に門を置くと読んで字のごとく、鬼や魔、災いを呼ぶとされています。
その他の家相
神棚
家に神棚を祀るのであれば、基本的にどの方位においても吉相となります。
また向きにも注意すると良いでしょう。東・東南・南向きに配置するとより吉相になります。
ただし、鬼門・裏鬼門である北東や南西に置くと、災いを避けてくれるものの守護が弱まるとされているほか、足で踏みつける行為になるため、神棚の上階には足を踏み入れる廊下や部屋を置かないようにしましょう。
仏壇
仏壇も神棚とほぼ同様の吉相・凶相となります。
ただし、仏壇の配置は宗派などによっても異なりますので、基本的には宗派の教えに従うのが良いでしょう。
まとめ
ここで紹介したのは家相や風水のほんの一部です。実際にはそのほかの部屋だけではなく、配管や壁・床の色合いに至るまでさまざまな点で家相が左右されます。
それらを全て完璧に取り入れた吉相の家を建てるというのはさすがに難しいかもしれません。
しかし、自分がこだわる部分や生活の軸となるポイントを絞って良い家相を取り入れるだけでも心持ちは変わるでしょう。
もし家相にこだわって家を建てたい人は、ある程度間取りプランができた段階で、一度専門家に見てもらうのが良いでしょう。
実際に工事に着手してからの変更はかなり大変なので、間取り決めと並行して家相の確認を行いましょう。