玄関の広さは何畳くらい必要?幅や寸法を決める際の注意点

玄関の広さはどれくらいが良いのか?


玄関は家に入ったときの印象を左右する大切な場所です。

毎日必ず使う場所ですし、来客時に一番見られる場所でもあるので、しっかり考えて広さなどを決めるべきです。

この記事では、

  • 玄関の広さや幅の決め方
  • 玄関の印象を良くするためのポイント
  • シューズクロークやバリアフリーについて

などを解説しているので、ぜひ参考にしてもらえばと思います。

玄関の平均的なサイズはどれくらい?

素敵な玄関をつくる際に大事なことは「広さ」と「間取り」です。

狭小住宅は別になりますが、標準的な家であれば、玄関の広さは「ちょっと広すぎるかな」と感じるくらいがちょうど良い広さです。

一般的な玄関の広さは家の大きさに比例すると言われており、目安となる広さは下記の通りです。

建物の大きさ 玄関の広さ
25~32坪(2~3人家族) 1.50坪~2.0坪
33~39坪(3~5人家族) 1.85坪~2.5坪
40~50坪(4人家族~) 2.25坪~3.0坪

玄関のサイズ

出典:https://sumai.panasonic.jp/sumu2/basic/vol3/index.html

奥行きと横幅をどうするかで印象が変わる

以下の画像でどちらの玄関のほうが広く、使い勝手が良さそうに見えますか?

玄関の広さ

出典:http://sumai.panasonic.jp/sumu2/basic/vol3/index.html

どちらも2坪タイプの玄関ですが、横幅の広いほうがゆったりした玄関のように感じるのではないでしょうか?

玄関の間取りは、同じ広さでも奥行きより、横幅が広い玄関にすることを意識するのがポイントです。

ただし最近は玄関入ってすぐに物置スペース(シューズインクローゼット)を設置する家が増えているので、横幅を少し小さくすることも検討しましょう。

玄関に物置スペースを配置

このように、同じ広さの空間であっても、奥行きと横幅をどうするかでかなり印象が変わってきます。

実際に家を建てる際には、全体の設計が関わってくるので制限がありますが、なるべく横幅を広く取れるようにハウスメーカーに相談してみましょう。

下駄箱、靴入れの大きさはどうするか?

玄関の収納といえば靴を入れる下駄箱と、傘や小物を収納できる棚がついているものが一般的です。

よく希望として「下駄箱は大きいものが良い」といわれるのですが、将来的に子供たちが家を出て行って独立してしまったら、大きい下駄箱は邪魔でしかありません。

ですので、下駄箱を大きくするという発想ではなく、上記で紹介したように大きい収納スペースを設置するという発想の方が、後々のことを考えると利便性が高いと思います。

下駄箱は左右どちらに配置するか?

この問題は、意外と夫婦で意見が分かれやすいポイントでもあります。

どちらが正解という決まりはありませんが、多くの場合は使い慣れている実家と同じ方向を選ぶ傾向が強いです。

夫婦同じ方向を選べば良いのですが、左右どちらかで意見が分かれてしまった場合は少し困ります。

はっきりとしたデータはありませんが、左手側より右手側に下駄箱があるほうが、子どもが自分たちで靴をしまう習慣が身につきやすいと言われています。

すでにお子さんがいる家庭なら、子どもが使いやすいと感じる向きにするというのは良いアイデアだと思います。

玄関からの動線を意識しよう

玄関からすぐの階段

出典:http://mamahouse.jp/skyhouse/gallery/post-19.shtml

よくある後悔の例として、「玄関のすぐ目の前に階段を作ってしまった」「玄関のすぐ横にトイレがある」といったケースがあります。

例えば画像のように、玄関のすぐ目の前に階段があると、来客者からスカートの中が見えてしまう可能性があります。

また同様に玄関のすぐ横にトイレがあると、来客時に他の家族がトイレに行けなくなって困るということがあります。

このような後悔をしないためにも、日頃の生活動線を意識した上で、玄関周辺の間取りを決めることが大切です。

特にトイレや階段の位置というのは、後々リフォームで簡単に変更できるような箇所ではないので注意が必要です。

リビングや私室の大きさを優先しようとすると、どうしても階段やトイレを玄関のそばに寄せる形になってしまうことが多いですが、来客が多い家ではストレスの原因になってしまうかもしれません。

この点は意識している人が少ないので、ぜひ間取りを決める際には覚えておいて下さい。

玄関周辺の間取りで悩んだ場合は

玄関を広くとろうと思えば思うほど、他の部分を削らなければいけないので、どうしようか悩む人はとても多いです。

ハウスメーカーのカタログを見てもわかるように、実際には玄関のすぐ横にトイレや階段があるケースも多いです。

これは「限られたスペースの中で何を優先させるか?」という話なので、絶対の正解はありません。

来客がほとんど無い家であれば、玄関のすぐ横にトイレや階段があっても問題はおきないからです。

このような点を意識しながら、まずは色々なハウスメーカーのカタログを見比べて、自分の理想に近い玄関を探してみましょう。

玄関部分だけなら、予算が違っても採用できる可能性があるので、自分の予算よりも少し広めにカタログを探すのがおすすめです。

「LIFULL HOME'S」などのポータルサイトを使えば無料でカタログが取り寄せられるので、広さや動線を意識しながら自分の理想に近いものを探してみて下さい。

玄関の印象を良くするためのポイント

注文住宅では、好きな玄関ドアを設置することができます。

ハウスメーカーによっては、標準仕様で設置できる商品が限られていたりもしますが、追加料金を支払うことで、自分の好きな玄関ドアへ変更できるようになっています。

ここからは家の顔となるおしゃれな玄関商品や、玄関選びのポイントについて紹介していきたいと思います。

玄関に光を取り入れるための工夫を

玄関部分は窓を設置しづらく、どうしても暗くなりがちなので、意識して採光が入るような作りにしておくことをおすすめします。

最近はダウンライトだけを設置し、ちょっと薄暗い感じにしたほうがお洒落だという施主もいますが、やはりお客さんを迎える場所なだけに、なるべく明るくて清潔感のある玄関が良いと思います。

ですので、壁面に窓を設置できるのであればなるべく設置し、どうしても設置できないときは、玄関部分を吹き抜けにして天窓から採光を取ることを検討してみてください。

吹き抜けの設置が難しいのであれば、最近は防犯に優れたガラスもあるので、玄関ドアの一部にガラスを採用したり、ドア横部分をガラスブロックにすることも効果的です。

玄関の採光

出典:http://www.u-zu.shop/product-list/entrance-door/wind/

玄関のガラスブロック

出典:http://www.ccc-planning.co.jp/blog/2013/06/post-40-538867.html

玄関正面に採光窓を設置する場合

玄関入ってすぐ正面の壁に採光用の窓を設置したい人が多いのですが、これには注意が必要です。

採光窓

出典:https://www.homes.co.jp/

このように玄関正面の壁に窓を設ける場合、来客者にとって逆光にならないような位置を意識しておかなければなりません。

この写真からでも、ちょっと眩しいなと感じると思いますが、実際に朝日や西日が入ってくると、さらに眩しく感じるものです。

採光窓比較

玄関ドアの選び方

玄関ドア選びのポイントは3つがあります。

  • ドアの種類
  • ドアのデザインと色
  • ドアのカギ

ドアの種類

最初に決めることは、扉タイプの玄関にするのか?それとも引き戸タイプの玄関にするのかです。

最近は8割から9割の家は、扉タイプの玄関ドアを選ぶ傾向にあります。

しかし最近は、オシャレな引き戸タイプの玄関ドアもあり、バリアフリーのことを考え、引き戸タイプの玄関ドアを選ぶ家も増えています。

ドアタイプ

引き戸タイプ

出典:http://alumi.st-grp.co.jp/products/entrance/index.html

これまでは洋風タイプの家ならドアタイプ、和風タイプの家なら引き戸みたいなのがありましたが、上の画像のように引き戸タイプでも洋風に合うものが数多くあるので、和風や洋風にとらわれる必要はありません。

ドアのデザインと色

玄関ドアのデザインと色が違えば、家全体のイメージも違って見えるようになります。

ドアデザイン

ドアデザイン

ドアのデザインだけでなく、色合いだけでも全然違ってくるので、よく検討されて決めるようにしましょう。

ドアの色

ドアの色

出典:http://alumi.st-grp.co.jp/sumai/color/gaikan/index.html

ドアのデザインや色選びで迷ったら、今回使っている図のように、自分の好きなようにカスタマイズできるサイトがあるので試してみてください。

今回使用させてもらったサイトは、三協アルミさんのサイトです。

家のデザインも25種類以上あり、外壁の色、窓の形と色、玄関ドアのデザインや色を自分の好きなように組み合わせて簡単にシミュレーションすることができます。

鍵の種類

ドアのデザインや色とは別に頭を悩ませるのが、カギのタイプです。

最近のドアキーはすごく進歩しており、昔のようにカギ穴の種類やカギの形状を決めることはしません。

大きく分類すると、これまでの鍵穴タイプと電子キータイプに分けることができます。この電子キーにも色々なタイプがあり、そこでまず悩むと思います。

車のカギでも、近づけば勝手にロックが解除されます。

あれと同じように近づくだけで自動的にカギがロック解除になるタイプもありますし、ホテルのようにカードキータイプもあれば、最先端の指紋認証タイプもあります。

さらに最近のスマートハウスでは、スマホ一台あれば家中のカギの開閉ができるタイプもあります。

ドアキー

出典:https://nakamura-genkan.com/q_and_a/dead-battery/

どのようなカギを採用するかが大事なのですが、管理人としては実際にモデルハウスなどを見学にいき、そこで実際に採用されているカギを体験してから決めることを強くおすすめしておきます。

おしゃれなドアの画像例

まずは玄関ドアといってもさまざまなタイプがあります。玄関ドア1つで家のデザインも雰囲気も大きく変わるので、さまざまなタイプの実例を紹介していきたいと思います。

引き戸タイプの玄関ドア

下の画像2つは別の玄関なのですが、引き戸タイプで横にガラスを設置できる似たタイプです。比べてみると色合いが少し違うだけで、雰囲気が全然違ってみえます。

おしゃれな玄関ドア

おしゃれな玄関ドア2

出典:https://kenzai-digest.com/superior/

このタイプは横のガラス部分から採光をとることができるので、明るい玄関になります。もちろん防反面を考え、ガラス部分を防犯性の高い強化ガラスにすることもできます。

シンプルでおしゃれな玄関ドア

家全体の外壁がウッド仕上げの場合、同じく木製の玄関ドアを選びたいと思います。

ですが、どちらかというと重厚感のあるドアを選ぶケースが多いのですが、こちらの家は玄関まわりを白色を基調にすることで、すごくシンプルで可愛らしい玄関になっています。

おしゃれな玄関ドア3

おしゃれな玄関ドア4

出典:https://www.macs-inc.co.jp/gallery/machinaka-bio-house/

こちらは地元の工務店が建てたものになりますが、このような色合いは大手ハウスメーカーではあまり発想できない部分になります。

マイホームにこだわりがある人は、地元の工務店のプランもしっかり比較しておくことをおすすめします。

和と洋を融合させた玄関タイプ

玄関へと続くアプローチに木目の格子が使用されており、ドアも木製の引き戸を連想させるのですが、黒っぽい重厚感のある洋風なドアを採用しています。

おしゃれな玄関ドア5

出典:https://www.sumailab.net/P22/A5/arrch_h/work_photo/2638/70055/7/

いかにも和洋折衷という感じで、とてもおしゃれな玄関まわりに仕上がっているのではないでしょうか。

スマートドアで防犯対策も万全

こちらの玄関ドアはYKKのヴェナートという商品です。

普通の玄関ドアのようにみえますが、スマートキー、リモコン、カードキーなど、あらゆる最新キーに対応しています。

おしゃれな玄関ドア6

ラクラク動作でカギを開け閉め

出典:https://www.ykkap.co.jp/products/door/venato/

採光を考えた玄関ドア

しっかりと採光用の小窓が配置されているので、ちょっと暗くなりがちな玄関にはぴったりの商品です。

もっと多くの採光をとり込めるドアもありますが、やっぱり防犯面で心配という人には、これくらい小さな採光ガラスのドアが安心なのではないでしょうか。

採光を考えた玄関ドア
出典:https://allabout.co.jp/gm/gc/42211/

その他のポイント

いざ玄関をつくる際には、広さやデザインの他にも、いくつか注意したい点があります。

玄関部分の断熱材やバリアフリーなど、抑えておきたいポイントを解説します。

玄関部分の断熱材に注意

玄関の狭い空間に「下駄箱」「収納棚」「手摺り」「腰掛台」「ニッチ(飾り用の凹み)」「明かりとりの窓」など、いろんなものを設置しなければなりません。

そこで注意して欲しいのが、断熱材が疎かになってしまいがちということです。

大多数の建築会社は、しっかりとした断熱対策をしてくれるのですが、一部の建築会社は断熱の手抜きが見られることがあります。

断熱材は家全体を覆うようにしなければ、本来の断熱効果は得られませんので、少しの隙間もできないよう施工しなければなりません。

ですので、玄関部分の打ち合わせをするときには、必ずどの部分にどんな断熱材を入れる予定なのか、しっかりと確認しておくようにしてください。

玄関ドアにも断熱性能がある

窓から冷気が侵入してくるので、断熱性能の高い窓ガラスを選びますが、玄関ドアの断熱性能で選ぶ人は多くありません。

どちらかというと断熱性能よりデザインで選ぶ人のほうが多いのではないでしょうか。

今は各メーカーから断熱性能の高い玄関ドアが発売されていますので、高気密・高断熱住宅にこだわるのであれば、ぜひ玄関ドアの断熱性能にも注目してください。

LIXILの玄関ドアであれば「K4仕様」「K2仕様」「高断熱仕様」というように、断熱性能がランク付けされており、同じくYKKの玄関ドアでも「D4仕様」「D3仕様」「D2仕様」とランク分けされています。

LIXILの玄関ドア

出典:https://www.lixil.co.jp/lineup/entrance/grandel/feature/highgrade/

バリアフリー対策について

多くの人が玄関部分のバリアフリー問題で悩むと思います。

最近の主流はバリアフリー住宅なのですが、玄関部分に関しては必ずしもバリアフリーが良いとは言えないからです。

同居する家族に車椅子を必要とする高齢者や要介護者がいるのでしたら、やはり土間と廊下部分の上がり框段差を低くしておくべきだと思います。

この場合の理想は10~50mmくらいが良いでしょう。

段差なしがダメな理由

まったく段差をなくしてしまうと、靴底についている砂などが室内を汚す恐れがあります。

なので、オールバリアフリーと宣伝している分譲マンションなどでも、玄関部分に関してはわずかに段差を付けてあります。

また高齢者の多くが玄関の框部分に腰を掛けて、靴を履いたり脱いだりしますよね。

もしこれが段差なしのバリアフリーだったらどうでしょう?

靴を履くのも脱ぐのにも苦労し、とても快適な住宅とは言いづらくなります。

玄関部分のバリアフリー問題に関しては、当サイトの別記事「【画像で解説】玄関上がり框(あがりかまち)の理想の高さ」で詳しく解説していますので、ぜひ参照して頂ければと思います。

宅配ボックスの設置

某宅配業者の労働時間や残業問題があり、それから大手運送会社は軒並み配達時間を変更しました。それまで21時くらいまで配達してくれていたのが、今は遅くとも20時には配達業務が終了します。

これに伴い、新築時に無人でも荷物を受け取ることができる、宅配ボックスを設置する家が急増しています。

宅配ボックスの種類

最近まで宅配ボックスというのは、屋外に設置するタイプが主流でした。ですが最近になり、屋内で荷物を保管できる壁埋め込みタイプが人気になっています。

屋外設置タイプ

宅配ボックス、外付けタイプ

出典:http://www.o-st.co.jp/house/exterior.php

壁埋め込みタイプ

宅配ボックス、壁埋め込みタイプ
出典:https://www.juicygarden.jp/fs/jgstore/p7petd-000951

この2つだと防犯的なことを考慮すれば外付けタイプが安心ですが、便利なのは壁埋め込みタイプになります。壁埋め込みタイプを選択するときは、防犯的なこともしっかりと話しを聞いたうえで決定するようにしましょう。

シューズクロークを設置する際のポイント

シューズクローク

出典:https://iiietsukuru.com/home-320

注文住宅において年々シューズクロークを設置する家が増えています。

シューズクロークとは、玄関に隣接している収納スペースのことで、靴のまま入れるのが特徴です。

ウォークインクローゼットの玄関版ということもあり、シューズインクローゼットという言い方をすることもあります。

シューズクロークを設置することで、玄関まわりに置かれることが多いベビーカーやゴルフバックなどを入れることができ、玄関部分をすっきり片付けることができるようになります。

そこで、今回はシューズクローゼットで失敗しないためのポイントを簡単に解説していきたいと思います。

メリット・デメリット

まずはシューズクロークを設置するメリットから見ていきます。

  • 靴の収納量を大幅に増やせる
  • ベビーカーやゴルフバックを収納できる
  • コート、帽子、マフラーなどの収納スペースにもなる
  • リビングなどの生活空間が広くなる

シューズクロークを設置する最大のメリットは、玄関部分をいつも綺麗に保つことができることと、収納スペースを増やせることです。

子供が多いと、どうしても靴の収納スペースが足りなくなったり、傘やサッカーボールなどが乱雑する空間になりがちなのですが、そうした小物もすべてシューズクローク内に収納することができます。

ここまでメリットを見てきましたが、当然デメリットもあります。

  • 作り方次第で使い勝手の悪い空間になってしまう
  • 臭いや湿気がこもりやすい
  • 小さな家で設置すると玄関がより狭くなる
  • 建物の面積が増え、結果として建築費が高くなる

シューズクロークの悪い口コミをみていると、その多くが設置方法に問題があるように感じました。

ただ単に「シューズクロークが欲しい」と要望しただけで、細かな利用法についてまで打合せしなかったことが、使い勝手の悪いシューズクロークになってしまった原因だと思います。

またシューズクロークを設置した経験が少ない工務店だと、クローク内に臭いや湿気がこもりやすいことまで考えがまわらず、通風や喚起対策を十分にできてないこともあります。

クローク内にも窓を設置して通風を確保することはもちろん、臭いや湿気対策として、それに見合ったクロス材などを積極的に使用するようにしましょう。

クローク内にこもった臭いを排出する換気扇を設けることも効果的ですが、新鮮な空気が入ってこれるように通気口も設置してあげると、より効果的だと思います。

シューズクローク換気

出典:https://ameblo.jp/61680318/entry-12086971106.html

シューズクロークの種類

シューズクロークを設置する際に知っておきたいのが、シューズクロークの種類で、大きく「ウォークイン」と「ウォークスルー」の2つのタイプがあります。

ウォークインは、クローク部分を1つの部屋のようにして使用するタイプで、より多くの物を収納できますが、臭いがこもりやすくなるというデメリットもあります。

シューズクロークウォークイン

ウォークスルーは、クローク部分を通り抜けられるようにすることで、臭いや湿気がこもりにくくなりますが、、収納スペースが減るというデメリットがあります。

シューズクロークウォークスルー

出典:https://www.sommelier.nankaiplywood.co.jp/19/

上の画像をみてもらえばわかるように、ウォークスルータイプのほうが動線もすっきりして、使い勝手が良いと人気です。

それともう1点、シューズクロークの入口にドアを設置するかも大事なポイントになります。

ドアを設置することで、来客時にもシューズクロークの中を見せなくできますし、臭いが玄関や家内に入ることを防ぐことができますが、先にも話したようにクローク内に臭いや湿気がこもりやすくなります。

間取りや収納量の目安

一般的なシューズクロークの広さとしては、間口90cm~150㎝くらい、通路幅は最低でも60cm~80㎝ほど、棚の奥行は30cm~45㎝くらいを目安にしておきましょう。

坪数にすると0.75坪~1.5坪くらいで、4人家族だと1.0坪(2畳)くらいが理想だと言われています。

シューズクロークの利便性を高めるため、収納スペースとなる棚の設置位置や大きさが大事になります。

棚はI型、Ⅱ型、L型、U型などがあり、棚の個数を増やせばそれだけ収納スペースを増やすことができますが、むやみに増やすと使い勝手の悪いシューズクロークになってしまうので注意しましょう。

シューズクローク棚

シューズクローク棚2

出典:https://www.sommelier.nankaiplywood.co.jp/19/

どのタイプの収納棚にするかは、シューズクロークの広さとの兼ね合いもあるので、設計士と良く相談しながら決めていくことをおすすめします。

ちなみに目安として、80㎝幅のスペースに男性用でしたら3足、女性や子供用でしたら4足を収納することができ、段と段の上下幅は25㎝くらいを考えておくのが一般的です。

DIYで靴棚や収納スペースをつくろうと思っている人は覚えておくと便利です。

設置費用

シューズクローク部分も家の坪数に入りますので、坪単価50万の家であれば、換気扇などの設置まで考慮し、50万~100万円くらいの費用を想定しておきましょう。

後からリフォームやDIYで対応する場合、十分な広さの玄関スペースがあればそこまで大きな工事になることはありませんが、シューズクローク部分をまるごと増設するとなれば、かなりのリフォーム費用がかかってしまう恐れがあります。

十分な広さがある玄関にシューズクロークを設置するのであれば、仕切りとなる壁の設置だけを業者にお願いし、壁紙や収納棚などはDIYで対応することができます。これだと費用は新築時と同じ50万円ほどみておけば十分です。

シューズクローク部分をまるごと増設するのであれば、新たに外壁や屋根、基礎までつくる必要があるので、150~200万円ほどを覚悟しておく必要がありそうです。

まとめ

注文住宅だからこそ、自分の好きな玄関ドアを設置することができます。家族全員が毎日通る場所ですし、なによりその家の顔となる部分でもあります。

上がり框の段差、収納スペース、明かり採り窓の問題など、玄関部分だけでも、決めなければいけない問題が数多くあります。

そして忘れていけないのが、玄関部分の断熱対策です。

せっかく高気密・高断熱の住宅にしても、玄関部分の断熱仕様がおろそかになっていては台無しです。細部にまで気を配り、後悔のないマイホーム作りを心がけるようにしましょう。

玄関ドアに関しても、ハウスメーカーが定める規定品から無理に選ぶ必要はありません。自分が気に入ったドアがあるのでしたら、ハウスメーカーに相談してみましょう。