注文住宅でロフトや屋根裏をつける場合の費用や注意点

注文住宅でロフトや屋根裏をつける場合の費用や注意点

注文住宅で、ロフトや屋根裏部屋をのある家を検討している人向けに、建てる際の費用や注意点についてまとめます。

特に狭い土地に家を建てる場合は、このようなスペースを有効活用するのがポイントになるので、ぜひ参考にしてみてください。

屋根裏物置の種類

ロフトと屋根裏物置の違いって何なのでしょうか?

あくまでも法的には「屋根裏物置」という部類に分けれるのですが、ハウスメーカーなどが使う用語としてはちょっとした違いがあります。

そこで今回は気になる屋根裏物置について、それぞれの特徴を解説していきたいと思います。

大きく分類すると以下の3つに分かれます。

  • ロフト
  • 屋根裏物置(屋根裏部屋・小屋裏収納)
  • 中二階(蔵、スキップフロア)

ハウスメーカーの営業マンをしていたとき、お客さんが「二階にロフトが欲しい」というので、二階の子供部屋にロフトがある間取りプランを提案したところ、「え?なにこれ」という反応をされたことがあります。

よく話を聞いてみたら、それはロフトではなくスキップフロアのことを言っているんだとわかりました。

スキップフロア

出典:https://www.mokkotsu.com/contents/dream/skipfloor/

たしかにこのような間取りだとロフトに見えなくもありませんね。ですがこれはロフトではなく、スキップフロアや中二階、1.5階という呼び方をするのが一般的です。

ロフト

ロフト

一般的にロフトといえば、このようなイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。

よく見かけるのが子供部屋の寝床だったり、ちょっとした収納スペースになっているロフトです。

どうしても間取りや予算の関係上、子供部屋を広く作れないときなどに、ロフトを設置することで、生活スペースを少しでも多く取ることができます。

屋根裏物置

屋根裏物置というのは、屋根裏部屋だと思ってください。

昔の屋根裏部屋というのは、下図のようなイメージだったかもしれませんが、最近の屋根裏部屋はちょっと違います。

昔の屋根裏部屋

出典:https://japaneseclass.jp/

最近は屋根裏も1つの部屋空間として考えるようになっているので、このようにちょっと天井が低い部屋というイメージです。

天井が低い部屋というイメージの最近の屋根裏部屋

出典:https://www.sanwacompany.co.jp/shop/app/contents/concierge_detail/SC0133/

さらに壁を作ったり、照明器具を設置することで、下の画像のように、しっかりとした小部屋に仕上げることも可能です。

しっかりとした小部屋に仕上がっている屋根裏部屋

出典:https://www.pinterest.jp/pin/821555156995313857/

中二階(スキップフロア)

中二階(スキップフロア)

出典:http://www.pastel-home.co.jp/theme50.html

スキップフロアというのは、この画像のように1階と2階の中間に設けてある小部屋のことをいいます。狭小住宅など、十分に生活フロアを確保できない場合などに採用されるケースが多いです。

ただスキップフロアを大々的にアピールしている大手ハウスメーカーはありません。理由はスキップフロアを採用することで、間取りづくりが大変難しくなるためです。

スキップフロアは横ではなく、縦に生活空間を求める間取りになります。そのため1つ間違えば、すごく住みづらい間取りの家になってしまう可能性が高いからです。

それにバリアフリー住宅の真逆をいく家づくりになってしまいます。実際ネットで「スキップフロア」と検索したら、予測変換で「スキップフロア 後悔」と出るほどです。

狭小住宅や平屋建てであれば、スキップフロアも考慮しなければならないかもしれませんが、通常の二階建ての注文住宅であれば、無理にスキップフロアを採用する必要はないと思います。

なぜスキップフロアをこのページで解説しているかというと、天井の高さなどの条件をクリアすることで、スキップフロアもロフトや蔵と同じように、屋根裏物置として考えることができるスペースだからです。

屋根裏物置とは

なおスキップフロアについて詳しく知りたい人は「スキップフロアのある家の間取り例」の記事もあわせてチェックしてみてください。

屋根裏物置となる条件

ロフトや屋根裏部屋の特徴は階数や床面積にカウントされないため、税金面で得をします。

ただし条件があり、必ず天井の高さを1.4m以下にすることと、直下階の床面積2分の1を超えてはなりません。1.4mを超えてしまうと、ロフトは3階とみなされ、床面積にも含まれてしまうのです。

また地域によっては規制が異なり、ロフトの設置不可だったり固定式のはしごを設置してはいけない場合もあります。

もちろん家を建ててくれるハウスメーカーの営業マンや設計士さんが熟知しているので、自分で調べたりする必要はありません。

140cmってどれくらいの高さなの?

ロフトにしても屋根裏部屋にしても、絶対に天井高は1.4mを越えてはなりません。

では実際に1.4mというのは、どれくらいの高さがあるのでしょうか。

例えば蔵で本を読んだり、デスクワークができる書斎にしようと思う人も多いはずです。

そこで仕事用のデスクを置いたとします。40cmほどの椅子に座った状態で、身長170cmくらいの人だと、床からの高さは130cm~140cmになります。

140cmってどれくらいの高さ?

子供の勉強部屋くらいであれば大丈夫そうですが、大人が書斎やワークスペースとして使うのは少し厳しいかもしれませんね。

ロフトや屋根裏をつくるにかかる費用

ロフトや屋根裏は比較的安価で作れると思っている人が多いようですが、実際にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。

ロフトや屋根裏は1畳あたり5~10万円みておけば大丈夫です。

ですので、3畳のロフトであれば15万円~30万円、10畳の屋根裏部屋であれば50~100万円ほどです。

延べ床と施工床に注意

工事費を計算する際は、「坪単価×床面積」で算出します。

今回紹介したロフトや屋根裏物置は坪単価に含まれるのでしょうか。

一般的にはロフト、屋根裏物置、蔵などは収納と同じ扱いなので、延べ床面積には含まれません。

しかし施工床面積には含まれます。

ここで注意して欲しいのが、建築コストは「延べ床面積(坪数換算)×坪単価」ではないということです。

多くのハウスメーカーや工務店は、「延べ床面積(坪数換算)×坪単価」で計算するのですが、一部のハウスメーカーや工務店では「施工床面積×坪単価」として計算します。

施工床面積というのは、ロフトや屋根裏物置、玄関や収納も全部入っている面積のことです。当然建築コストは高くなります。

契約しようと思っているハウスメーカーや工務店が、延べ床面積なのか、それとも施工床面積なのか調べておかないと後悔するかもしれないので注意してください。

まとめ

ロフトや屋根裏部屋をのある家を建てる際のポイントについて解説してきました。

設置する際の費用は、1畳あたり5~10万円が目安になるので、依頼しようとしているハウスメーカーが高すぎないか、見積もり書をチェックしてみてください。

ロフトや屋根裏部屋だけでなく家づくり全体に関して言えることですが、予算を抑えて満足する家を建てるためには、複数のハウスメーカーの比較が必須です。

決して大手だからと言って、他社の話を聞かずに契約するのはNGです。