注文住宅を検討している人向けに、現在人気のおすすめトイレについて解説します。
値段は約30万円くらいで高額になりますが、シンプルなデザインのタンクレストイレが人気です。
出典:http://www.lixil.co.jp/lineup/toiletroom/satis/
ただし、追加で手洗い場の設置が必要などの注意点があるので理解しておいてください。
その他にも、壁紙や収納など内装で注意したいポイントも分かりやすくまとめるので、ぜひ参考にしてください。
トイレの種類
まずはトイレの選び方について解説します。
トイレは毎日使う場所です。多少費用が掛かっても良いので、納得する商品を選ぶのがポイントです。
ここで費用を削って、その後ずっと後悔し続けると思えば、納得できるものを選ぶことをおすすめします。
組み合わせタイプ
出典:http://www.life-factory.info/modules/zox/index.php?main_page=index&cPath=3_9
組み合わせタイプとは、「便器(便座)」と「タンク」が、それぞれ個別に別れているタイプのトイレです。わかり易く言うなら、これまでの従来型のトイレのことです。
大量生産されており、価格もかなりリーズナブルになっています。
また故障などの際も、その部分だけを交換すれば良いので、最小限に出費を抑えることができるメリットがあります。
ただ欠点としては、各部が組み合わさって出来ているため、細かな隙間などの清掃が難しいということです。そのため不衛生的になりがちです。
最近の注文住宅の傾向としては、ローコスト住宅などの標準仕様に多く採用されている形だと思います。
価格帯としては、本体のみであれば40,000円~80,000円くらいが一般的です。
タンク一体型
出典:http://www.lixil.co.jp/lineup/toiletroom/amage_z_s/
タンクと便器部分が一体型になっているトイレのことです。
デザインもかなり一新されており、組み立てタイプのような隙間がない分、お手入れがずいぶんと楽になりました。
一般的なハウスメーカーでは、最近はこのタイプのトイレを標準仕様にしていることが多いようです。
組み立てタイプの場合は、これまで使い慣れた陶器製の便器もありましたが、この一体型からは、素材は陶器ではなく樹脂製が多くなっています。
最近人気のタンクレストイレと機能的にもそんなに遜色がなく、最新の機能を備えてる商品が多いのも特徴です。
価格帯としては、本体のみであれば100,000円~150,000円くらいです。
タンクレスタイプ
出典:http://www.lixil.co.jp/lineup/toiletroom/satis/
タンクレストイレとは貯水用のタンクがないトイレのことです。どうやって水を流すかというと、電圧をかけ水道管から直接流す仕組みになっています。
タンクがない分スペースをとらず、狭小住宅などでも人気です。各メーカーが主力商品として開発しているため、最新の機能が備わっています。
そのため価格はかなり高額に設定されていますが人気です。
きっとシンプルなデザインになっているため、掃除の手間が掛からないのも売れている理由の1つだと思います。
ただしデメリットもあります。
まず1つ目がトイレタンクがないので、手洗い機を別途設置する必要があります。
そして2つ目が故障の問題です。
今は良いのでしょうが、10年後などの将来、もし故障してしまったら、すでに部品がなく、トイレ丸ごと交換なんて可能性が考えられます。
組み立てタイプであればタンクだけ交換したり、便座部分だけ交換したりできるのですが、タンクレストイレや一体型トイレはそういう訳にはいきません。
そして最後3つ目が、電気を使って水を流すので、停電時に使えないものがあります。
最近は停電時の対策を装備した商品も開発されているようなので、購入するときにしっかりと確認しておくようにしましょう。
価格帯としては、本体のみでも250,000~300,000円と、かなり高額になっています。メーカーによっては60万円を超えるトイレ便器もあります。
最近トイレの機能
せっかくなので最新トイレの機能を一部紹介します。
トイレに入ると便座の蓋が自動で開閉する「フルオート便座」だったり、流した水が円を描くように流れる「トルネード洗浄」などは、知っている人も多いと思いますので、もっと最新の機能を紹介したいと思います。
泡クッション
出典:http://www.lixil.co.jp/
溜水面を泡状にすることで、男性の小便時の音を大幅に抑えるだけでなく、これまで飛び散りやすかった飛沫を減らす効果もあるので、トイレまわりのお掃除も楽になります。
電動お掃除リフトアップ
出典:http://sumai.panasonic.jp
リモコン操作ひとつで、簡単に密着部分を上げ下げできるので、なかなか掃除が行き届かなかった場所までしっかり拭きあげることができます。
プレミスト機能
出典:http://www.toto.co.jp/
トイレ使用前に自動で便器面にミストを噴きかけ、汚れがつきにくくします。さらに8時間だれもトイレを使わなければ、自動で除菌水を噴きかけ、菌の増加を防止する機能までついています。
トイレを設置する際のポイント
次にトイレを設置する際のポイントを解説します。どれも気をつけたいポイントになるので、しっかり確認しておくと失敗しないと思います。
位置について
間取りに関わることなので、まず最初にトイレの位置について解説します。
トイレの位置ですが、基本的には洗面脱衣所などの横というのが定番になります。これにはきちんとした理由があり、トイレの消音効果のためでもあります。
もちろん水まわりをなるべく近くに集めておきたいというのも理由の1つです。
玄関から陰になる位置を選ぶ
よく言われていることですが、玄関からトイレの出入り口が見えないようにしましょう。トイレの出入り口が見えてしまうと、来客時にトイレへの出入りが見えてしまいます。
年頃の女性がいる家庭などは、とくにトイレの位置には気をつけてあげましょう。
また高齢者と同居する場合は、高齢者の居住スペースのなるべく近くにトイレを設置してあげるようにしましょう。
敷地が限られている狭小住宅などの場合は、階段下をトイレスペースにすることで、かなり効率的に間取りを決めることができます。
内装について
つぎはトイレの内装についてです。トイレの内装で気をつけておきたいポイントは以下の5つです。
- 汚れが落ちやすい壁紙
- 手摺り
- 手洗い場
- 収納スペース
- ペーパーホルダーの位置
壁紙
トイレは飛び散りなどが起こるため、壁や床が汚れやすいです。そのため壁紙は汚れが目立たないデザインのものにし、なるべく簡単に汚れが落ちる素材のものを選んでください。
多少費用は高くなりますが、それでも㎡あたり500円~1,000円ほどなので、トイレ全体と考えても10,000円~20,000円ほどの差額で納まります。
手摺り
バリアフリーを意識してなくても、トイレの壁には手摺りを設置しておくと良いでしょう。
手摺りの設置は、ただ取り付けておけば良いというものではありません。
使いやすい高さに設置しなければなりませんし、手摺の握る部分の大きさによっても、使いやすい、使いづらいというのがあります。
高齢者がいる家庭であれば、その方が一番使い勝手の良い位置だったり製品を選んで設置してあげましょう。
もし介護が必要な高齢者であれば、介助者用の手摺りなどがあると、さらに介助がしやすくて便利になります。
手洗い場
トイレ内に手洗い場を設置するのが今の主流になっています。
便器がタンクレスになったことで、これまでタンクに設置されていた、簡易型の手洗い部分がなくなったのも理由の1つなのではないでしょうか。
トイレ内の手洗い場は費用的にも安価ですし、最近はどのハウスメーカーも標準仕様に入っているので、あまり費用的な問題は気にする必要はありません。
問題は設置することで、トイレスペースが狭くなってしまうという点です。
0.75坪タイプのトイレであれば、手洗い場を設置しても全然気にならないと思いますが、0.5坪タイプのトイレだと、ちょっと手狭に感じるかも知れません。
その場合は、トイレを横向きにして、便器の反対側に簡易的な手洗い場を設置してみてはいかかでしょうか。
収納スペース
トイレ掃除の道具だったり、予備のトイレットペーパーなどを収納できるスペースがあると便利ですよね。
最近のトイレは、ほとんど手洗い場が設置されており、その下の部分が収納スペースになっているので、これはあまり考える必要はないと思います。
高齢者がいる家庭であれば、オムツの保管だったり、処理に必要な設備を取り付けておくことを検討してみてください。
ペーパーホルダーの位置
これは意外と盲点になりやすい項目なのですが、施主からの希望がなければ、トイレットペーパーの位置は、一般的には左手側に設置することが多いです。
しかし賃貸住宅などでは、スペースの問題もあり、右手側に設置されているケースも珍しくありません。
このような物件に長く住んでいると、慣れもあるのか、右手側にあった方が使いやすいという人も珍しくありません。
意外と後悔する人も多いことなので、参考までに記載しておきました。
広さについて
続いてはトイレの広さです。どれくらいのスペースのトイレが良いのでしょうか。
一般的には標準仕様のトイレは0.5坪タイプ~0.75坪タイプだと思います。あと2階に設置するトイレは少し狭くて0.38坪タイプなどが主流です。
ここはハッキリといいますが、狭小住宅などの理由がないかぎり、1階のトイレは最低でも0.75坪タイプを選ぶようにしてください。
0.5坪タイプを選び、いざ住み始めて後悔した施主さんが多いです。0.5坪を0.75坪に変更したところで、コスト的には15万円~20万円ほどの差額しか発生しません。
バリアフリーのトイレなら1坪タイプ
家族に高齢者がいたり、車椅子で生活している人がいれば、トイレは当然バリアフリー仕様にしなければなりません。
広さも0.75坪タイプでは少し手狭に感じると思うので、ここは思い切って1.0坪タイプにしても良いと思います。
とくに介護が必要な高齢者がいる場合は、トイレ内に2人で入ることになるので、そうなるとやはり1.0坪くらいの広さは必要です。
1.0坪というのは、畳2枚分だと考えてください。
もし洗面脱衣所の隣に1.0坪タイプのトイレを設置するのであれば、洗面脱衣所側からも出入りできるドアを設けておくと、より介助がしやすくなります。
まとめ
トイレ選びは結構迷われる人も多い部分ですので、慎重に決めるようにしてください。毎日使用する場所ですし、比較的掃除が大変な場所でもあります。
使いやすく、それでいて掃除の手間が掛からないトイレというのが、トイレ選びの基準になると思います。
トイレは標準仕様のものを、最新型のタンクレストイレに追加変更しようとしたら、ちょっと驚くような追加費を提示されることがあります。
しかし先ほどもいったように、毎日使用する場所ですので、あまり細かく価格にこだわり過ぎず、ちょっとコスト的に無理をしてでも、気に入った商品を選ぶようにしてください。