次世代住宅ポイント制度の申請方法と交換できる商品まとめ

次世代住宅ポイント制度の申請方法と交換できる商品まとめ

2019年10月に消費税が10%へと増税予定ですが、マイホームの新築・リフォームの支援対策として「次世代住宅ポイント」の補助金制度の申請が6月より開始されます。

これは以前実施されていた「住宅エコポイント」と基本的なシステムは同じで、対象となる登録商品やポイント交換商品が多少変更となる予定です。

交換できる商品については、まだ選定の段階で決定していませんが、順次公表されていくと思います。現時点で決定している商品カテゴリーとしては以下のようになっています。

  • 省エネ環境に優れた商品(テレビ・エアコン・照明機器など)
  • 防災関連商品
  • 健康関連商品(食料品・スポーツ用品など)
  • 家事負担軽減に資する商品(キッチン家電・洗濯機など)
  • 子育て関連商品(学習具・ベビー用品など)
  • 地域振興に資する商品(食料品・お酒など)

※工事費への充当や商品券などへの交換は対象外

2019年6月3日より申請手続きが可能ですが、原則として対象住宅の所有者が申請をすることとなっていますが、建築業者や販売業者が代理で行うこともできます。

新築の次世代住宅ポイント制度

今回の次世代住宅ポイント制度は、新築とリフォームのどちらでも利用することができます。もちろん分譲マンションや建売分譲住宅を購入する場合も対象となります。

もらえるポイントは、項目ごとに細かく設定されているので、今回は新築で注文住宅を建てるケースについて紹介していきたいと思います。

まずは当制度の対象期間について理解しておきましょう。

次世代住宅ポイント注文住宅

出典:https://www.lixil.co.jp/next/construction/

上図のように、ポイントを受け取るためには、適用される消費税率によって契約・着工・引渡しの時期などが違ってきますので、事前にしっかり確認しておくようにしましょう。

ただし共通しているのは、引渡しの時期が消費税10%となった2019年10月1日以降であるという点です。

あと注意しなければならないのが、消費税8%が適用される、2019年3月31日までに建築請負契約を締結している物件の場合です。

この場合は引き渡しではなく、工事着工日が2019年10月1日以降でなければなりませんので、スケジュールの確認をしっかりしておきましょう。

そしてもう1つ、わかりづらい建売分譲住宅についても注意するポイントを紹介しておきます。すでに完成している建売分譲住宅であっても、ポイント対象にすることができます。

ただし、2018年12月20日までに建物が完成しており、1年以内に売買契約を締結し、2109年10月1日以降に引渡される住宅のみが対象となります。

ポイントはいくらもらえるのか?

戸建ての新築であれば、最大35万ポイントをもらうことができます。項目としては、以下の3つがあり、それぞれの合計で最大35万ポイントとなっています。

項目 ポイント数
一定の性能を有する住宅 一戸で300,000ポイント
※さらに高性能住宅だと50,000ポイント
耐震性のない住宅の建替 一戸で150,000ポイント
家事負担を軽減する設備を設置した住宅 設備により9,000~18,000ポイント

交換商品の一覧

ポイントで交換ができる対象商品につては、以下のような項目の商品が検討されています。

  • 省エネ・環境配慮に優れた商品
  • 健康関連商品
  • 子育て関連商品
  • 防災関連商品
  • 家事負担軽減に資する商品
  • 地域振興に資する商品

商品の詳細については、2019年6月3日に公表予定となっておりますので、発表され次第こちらのサイトでも更新していきたいと思います。

対象となる建物

一定の性能を有する住宅

この制度の基準ともなる「一定の性能を有する住宅」とは、以下のような住宅のことをいいます。

名称 特徴
エコ住宅 断熱等性能等級4以上または一次エネルギー消費量等級4以上
長持ち住宅 劣化対策等級3かつ維持管理対策等級2以上
耐震住宅 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上または免震建築物
バリアフリー住宅 高齢者等配慮対策等級3以上

さらに下記のような高性能住宅の場合、プラス50,000ポイントが加算されます

  • 認定長期優良住宅
  • 認定低炭素住宅
  • 性能向上計画認定住宅
  • ZEH住宅

耐震性のない住宅の建替

旧耐震基準(1981年5月より古い建物)で建築された住居を2018年12月21日以降に除却し、新築または分譲住宅を購入する場合のことをいいます。

ただし、除却工事の発注者と新築住宅の所有者(ポイント発行申請者)が同一であることが条件となります。

家事負担を軽減する設備を設置した住宅

下記の住宅設備については、設置台数に関係なく、設置した設備の種類に応じたポイント数の合計がもらえます。

次世代住宅ポイント家事軽減

※出典:https://www.lixil.co.jp/next/construction/

申請方法

当制度でポイントを取得、利用するためには、「ポイントの発行申請」と「ポイント商品の交換申請」の2度、申請手続きをしなければなりませんので注意してください。

ポイントの発行申請

2019年6月3日~(予定)

ポイント商品の交換申請

2019年10月1日~2020年6月30日(予定)

ポイントの発行申請は、原則、対象住宅の所有者となる方が行いますが、建築工事の請負業者や分譲販売会社などが代理申請することもできます。業者に代理申請をお願いしたい場合は、契約前にしっかりと確認しておくようにしましょう。

また、原則として申請は工事完了後となっているのですが、注文住宅を建てる場合は工期が長くなることもあり、工事完了前であっても、ポイントの発行申請を行うことができるようになっています。

ただし工事完了前に発行申請を行う場合は、工事が終了した後に「工事完了報告書」の提出をしなければならず、これを忘れていると取得したポイントを返還しなければならないで注意しましょう。

申請手続きは大事な項目ですので、詳細は国土交通省の公式サイト「次世代住宅ポイント」ページで確認することをおすすめします。

リフォームの次世代住宅ポイント

ここまでは新築のポイント概要や申請について解説してきましたが、リフォーム工事もポイント発行の対象となっていますので軽く解説しておきます。

今回のポイント数ですが、じつは新築よりもリフォームの場合が優遇されており、最大600,000ポイントをもらえる可能性があります。

対象期間は以下の表を参照してください。

基本的な考え方は新築と同じで、消費税8%が適用される時期に工事請負契約を締結している場合は、消費税が10%へと増税された2019年10月1日以降の工事着工となります。

次世代住宅ポイントリフォーム

出典:https://www.lixil.co.jp/next/reform/

ポイントはいくらもらえるのか?

リフォームによるポイント発行は、大きく「若者・子育て世帯」と「それ以外の世帯」に分けられています。

若者・子育て世帯というのは、当制度が閣議決定された2018年12月21日時点で40歳未満、もしくは同日時点で18歳未満の子を有する世帯、または申請時点で18歳未満の子を有する世帯のことをいいます。

それらを踏まえて以下の一覧をご覧ください。

若者・子育て世帯
既存住宅を購入しリフォームを行う場合 1戸で600,000ポイント
上記以外のリフォームを行う場合 1戸で450,000ポイント
その他の世帯
安心R住宅を購入しリフォームを行う場合 1戸で450,000ポイント
上記以外のリフォームを行う場合 1戸で300,000ポイント

これらには、自らが居住する目的で購入した住宅であることや、売買契約締結後、3ヶ月以内に工事請負契約を締結させるなど、諸条件がありますので確認しておきましょう。

交換できる商品は新築と一緒になるので、こちらを参考にしてください。

対象となるリフォーム工事

ポイント発行の対象となるリフォーム工事として、以下9つのいずれかに該当することとなっています。

  1. 開口部の断熱改修
  2. 外壁、屋根・天井または床の断熱改修
  3. エコ住宅設備の設置
  4. バリアフリー改修
  5. 耐震改修
  6. 家事負担軽減に資する設備の設置
  7. リフォーム瑕疵保険への加入
  8. インスペクションの実施
  9. 若者・子育て世帯が既存住宅を購入して行う一定規模以上のリフォーム

各リフォーム工事の内容やポイント発行数に関しては、「次世代住宅ポイント」ページをご覧ください。

申請方法は新築と一緒になるので、こちらを参考にしてください。

また、今回の次世代住宅ポイント制度では、新築・リフォームともに登録業者などの指定はありませんので、より多くの業者で相見積もりを取り、上手に工事費を抑えることができます。

とくにリフォームは悪質な業者も多くいますので、以下のページをチェックして業者選びの参考にして頂ければと思います。

大手リフォーム会社の口コミ評判や費用相場を比較

よくある質問

ここでは次世代住宅ポイント制度について、多く寄せられる質問をまとめておきました。

住宅ローン減税と併用できるのか?

今回の次世代住宅ポイント制度は、特別減税などの政策とは別なので併用できます。

すまい給付金と併用できるのか?

すまい給付金と併用利用することはできますが、ZEH住宅の補助金制度とは併用不可となっていますのでご注意ください。

  • すまい給付金:併用できる
  • ZEH住宅補助金:併用できない

夫婦共有名義の場合は2人とも申請が必要?

住宅ローン減税などとは違い、今回の次世代住宅ポイントは夫婦どちらかが申請することになります。ご夫婦名義の場合、どちらの名義人でも申請することができます。

ポイント交換は1回のみですか?

ポイントの商品交換申請は期間内であれば複数回に分けて使用することができます。

家事負担軽減設備はどこで購入しても良いのですか?

次世代住宅ポイントの対象となる設備品は、事務局に登録されている製品のみが対象となりますので、公式サイトなどでしっかりと型番などで確認しておきましょう。

申請すれば必ずポイントがもらえますか?

予算が決まっていますので、予算額に到達した時点で終了となります。

まとめ

消費税が10%へ増税されることで、景気の停滞を防止する目的で施工される臨時補助制度です。これから住宅を購入予定の人だけでなく、リフォーム工事を検討している場合も利用できる制度なので、ぜひこの機会に他の補助制度などと組み合わせて上手に活用していくようにしましょう。

住宅ローン減税、すまい給付金、ZEH住宅補助金など、多くの補助金制度がありますので、自分たちがどの制度や補助金を利用できるのか、また、どれくらいの補助金や減税が受けられるのかを理解できるだけの知識はつけておくようにしましょう。