注文住宅で盲点となりやすいポイントの1つに「玄関」があります。せっかく自由設計の注文住宅なのに、玄関部分にこだわる人はあまりいないのが現状です。
玄関というのは、室内と外界を仕切る大事な部分であり、一番お客様の目に晒される部分でもあります。
例えば
- 玄関部分を吹き抜けにすると金額はどれくらい違ってくるのか?
- 玄関のドアを規定品以外を取り付けてもらうことは可能なのか?
- 玄関に宅配ボックスを取り付けることは可能なのか?
ちょっと考えただけでも、いろんな疑問が出てきます。
今回は玄関部分について、いろいろと話しをしていきたいと思います。
- 【目次】注文住宅での玄関ドア、アプローチ
玄関ドアの選び方
玄関のドア選びは、最初に決めておくべきポイントがあります。
- ドアのタイプ
- ドアのデザイン
- ドアの色
- ドアのカギ
ドアのタイプ
まず最初に決めることは、扉タイプの玄関にするのか?それとも引き戸タイプの玄関にするのかです。
最近は8割から9割の家は、扉タイプの玄関ドアを選ぶ傾向にあります。
しかし最近は、オシャレな引き戸タイプの玄関ドアもあり、バリアフリーのことを考え、引き戸タイプの玄関ドアを選ぶ家も増えています。
やはり将来介護が必要になったとき、車椅子などでの出入りを考えると扉タイプよりも、引き戸タイプのほうがバリアフリー向きだというのは明らかです。
ドアのデザイン
玄関ドアのタイプが決まったら、次はデザインを選びます。
下の図をみてもらってもわかるように、玄関ドアが違えば家の表情も違ってきます。
出典:http://alumi.st-grp.co.jp/sumai/color/gaikan/index.html
出典:http://alumi.st-grp.co.jp/sumai/color/gaikan/index.html
基本的には、決まった種類の中から好きなデザインのドアを選ぶことになるのですが、もし他に気に入ってるドアがあるのでしたら、そのドアを取り付けてもらうことは可能なのかハウスメーカーに確認してください。
ほとんどの住宅メーカーでは、対応してくれると思いますし、ドアを規定外から選ぶのであれば、そのぶん建築見積りから値引きしてもらえると思います。
ドアの色
デザインが決まったら、次は色を決めましょう。デザイン同様、色によっても家全体の雰囲気が全然ちがってみえるので、慎重に決めるようにしてください。
ドアのデザインや色選びで迷ったら、今回使ってる図のように、自分の好きなようにカスタマイズできるサイトがあるので試してみてください。
今回使用させてもらったサイトは、三協アルミさんのHPです。家のデザインも25種類以上あり、外壁の色、窓の形と色、玄関ドアのデザインや色を自分の好きなように組み合わせることができます。
三協アルミHPで外壁やドアのシュミレーションができます。
出典:http://alumi.st-grp.co.jp/sumai/color/gaikan/index.html
出典:http://alumi.st-grp.co.jp/sumai/color/gaikan/index.html
ドアのカギ
玄関ドアのデザインや色が決まったら、最後に取り付けるカギの種類を決めましょう。
カギといっても、昔のようにカギ穴の種類やカギの形状だけではありません。今の戸建て住宅の防犯は凄いです。
例えばディンプルキーなんて言葉を聴いたことがあるかもしれませんが、もう今はそんな時代ではありません。
今の戸建ての流行は電子キーです。
車のカギでも、近づけば勝手にロックが解除されますよね。あれと同じように近づくだけで自動でカギがロック解除になるタイプもありますし、ホテルのようにカードキータイプもあれば、最先端の指紋認証タイプもあります。
さらに最近のスマートハウスでは、スマホ一台あれば家中のカギの開閉ができるタイプもあります。
どのようなカギを採用するかが大事なのですが、管理人としては実際にモデルハウスなどを見学にいき、そこで実際に採用されているカギを体験してから決めることを強くおすすめしておきます。
玄関ドアのカギは毎日使うものです。ただオシャレとかで決めるではなく、実際に使ってみ実用性を確認してから決めるようにしてください。
玄関アプローチ
玄関アプローチに関しては、最近は階段型よりもスロープ型の方が人気のようです。きっと将来的な介護を考えたとき、バリアフリー型のスロープを選択する人が多いのだと思います。
管理人もスロープ派なのですが、1つ問題があります。
それはスロープ型のほうが断然広い敷地を要することです。階段型に比べ、スロープ型は結構な敷地面積を要するので、土地の広さが大きく関係してきます。
土地の広さによっては、十分な敷地を確保できず、やむなくスロープを諦めることもあるでしょう。
そういった場合は、将来的に駐車スペースを1台分潰して、玄関へのスロープを設置できるようにしておくなど、いろいろな対策があります。
子供が独立したら駐車スペースが不要になったり、夫婦どちらかが介護の状態になると必然と運転する機会も減り、駐車スペースが1台不要になることも珍しくありません。
玄関アプローチに関しては、人それぞれ好みもありますし、あまりアドバイスする点もないので、あとは管理人が最近みかけたなかで素敵だなと思った玄関アプローチを紹介しておきます。
すごくシンプルでオシャレな玄関だなと思いました。
出典:https://realestate.yahoo.co.jp/magazine/suvaco/20160610-00001677
このように自由に思いのまま創ることができるのも、注文住宅の醍醐味です。
玄関の収納と便利な設備
せっかくなので玄関内の収納や設備の話しを少ししておきたいと思います。
玄関内で悩むのが収納の広さと、左右どちらに設置するかという問題だと思います。また最近質問されることが多いのが、宅配ボックスの設置についてです。
この2つを重点的に話していきたいと思います。
玄関内の収納スペースについて
まず単純な質問です。玄関内の収納スペースは右側と左側のどっちに設置したほうが良いと思いますか?
きっと多くの人が使い慣れている側を選択すると思います。
使い慣れているというのは、これまで生まれ育った実家の玄関を想像する人が多いです。実家の玄関の収納が右手側にある人は右側が良いと言いますし、左手側の人はそちらが使いやすいはずです。
実はこれって決まりはあまり無いんです。
そこで管理人からアドバイスするなら、夫婦ともに同じ方角を望むのであれば、そちら側に設置しても全然問題ありません。
ただ厄介なのは、夫婦で望む方角が違っている場合です。ご主人は右手側、奥様は左手側を希望したとき、どうやって右と左に決めますか?
ここで管理人がよくアドバイスしていたのが、家を出るときよりも帰宅したときのことを考えてくださいってことです。
家を出るときよりも、帰宅したときのほうが買い物した荷物などを持ってることが多いですよね。そうしたときに、右と左のどちらが使い勝手が良いかという話しです。
それと靴の収納にも法則があるそうなんです。
これは何かの本で読んだのですが、左手側に下駄箱を設置するより、右手側に設置したほうが下駄箱に自分で靴をしまう習慣が身につきやすいそうです。
そして3つ目のアドバイスが風水です。
風水なんて信じてないという人もいるでしょうが、こういうときに頼るくらいなら良いのではないでしょうか?
つまり風水によって玄関鏡を置く位置を調べるのです。
そして縁起が良い方法に収納用の棚を作っておけば、その棚に風水鏡を置くことができますよね。
もし壁掛けの風水鏡を起きたいのであれば、収納と反対側の壁が適してますので、縁起が良い方向と逆に収納を作ることになります。
宅配ボックスの設置は必要?
つい最近、某宅配業者の労働時間や残業問題が大きくニュースで取り上げられました。
これを機に大手宅配業者は、軒並み配達時間の変更を打ち出すことになりました。これまで夜間はPM21時まで配送してくれていたのが、今はPM20時で終了となったりしています。
このような背景を受け、家に誰もいなくても荷物を受け取ることができる、宅配ボックスを設置する家が急増しているそうです。
これまでも家庭用宅配ボックスはありましたが、ほとんどの商品が屋外に設置するものばかりでした。
しかし近年になり、屋内へと荷物を預けることができる壁埋め込みタイプの宅配ボックスを各メーカーが相次いで発売するようになりました。
これまでも有っても良さそうなのですが、きっと防犯的なことも踏まえて壁埋め込みタイプの宅配ボックスは見送られてきたんだと思います。
宅配ボックス、外付けタイプ
出典:http://www.o-st.co.jp/house/exterior.php
宅配ボックス、壁埋め込みタイプ
出典:http://www.juicygarden.jp/i/p7petd-000951
確かに防犯的なことを考えれば、外付けタイプが安心のように思いますが、利便性の面で考えれば圧倒的に壁埋め込みタイプに利があるように思います。
ですので、壁埋め込みタイプを選択するときは、防犯的なこともしっかりと話しを聞いたうえで決定するようにしましょう。
まとめ
注文住宅だからこそ、玄関ドアやアプローチ部分を好きなように作ることができます。
せっかく注文住宅を建てるのですから、ハウスメーカーが指定する規定品だけでなく、自分が雑誌やネットでみて、気に入った玄関ドアを設置できないか尋ねてみてはどうでしょうか?
例えハウスメーカーが指定する規定品の玄関ドアでなくても、価格的にはそう大差ないはずです。
それと玄関ドアのカギは慎重に選ぶようにしてください。
毎日かならず使うものですから、ただの流行りで選ぶのではなく、実際に自分で体験して、防犯性と実用性を兼ね備えているカギを選ぶべきです。