4000万円台の間取り実例!土地込みだと費用はどうなる?

注文住宅4000万円の家


予算4000万円台で注文住宅を建てるとき、間取りや費用の内訳が気になるところです。

同じ予算でも土地の購入があるかないかによって、費用の配分も変わります。

今回は、予算4000万円台で注文住宅を建てる際の費用の内訳や支払いシミュレーション、おすすめの間取り例などについてお伝えします。

土地も購入する場合のマイホーム計画の進め方についても解説しますので、家づくりの参考にお役立てください。

このページの目次

予算4000万円台で建てる家の費用内訳は?

家を建てるには、建物の本体工事費のほかに付帯工事費と諸費用がかかります。

一般的に、本体工事費は総額の70~75%、付帯工事費は20%、諸費用は5~10%を占めるとされています。

4000万円注文住宅費用

予算のすべてを建物の建築費にかけられない点に注意しなければなりません。

予算総額4000万円台(4000万~4999万円)で家を建てる場合の費用の内訳は、次のとおりです。

建物本体工事費
(全体の75%)
3000万~3749万円
付帯工事費
(全体の20%)
800万~1000万円
諸費用
(全体の5%)
200万~250万
総額 4000万~4999万円

土地がない場合は、土地の購入費も用意する必要があります。

それぞれの費用の具体的な内容について解説します。

建物本体工事費

建物本体工事費とは、家本体の建築にかかる費用です。

具体的には、基礎、構造体、屋根、外装・内装、キッチン・浴室・トイレなどの住宅設備の工事費が該当します。

2022年度フラット35利用者調査によると、日本の住宅面積の平均は約37坪です。

総額4000万円の75%である3000万円で延床面積37坪の家を建てるとすると、坪単価は約81万円となるので、ハイグレードな住宅が建てられる可能性があるといえるでしょう。

建物の建築費用を抑えるポイントは、次の4つです。

  • 総2階建てなど凹凸の少ない形状にする
  • 扉や窓の数を少なくする
  • 素材や住宅設備のグレードを下げる
  • 床面積を減らす

使用する資材の量を減らしたり、素材のグレードを見直したりすることで、コストを削減できます。

付帯工事費

付帯工事費とは、家本体の工事には含まれない工事費用です。たとえば、次のような工事が該当します。

  • 電気・ガス・水道の引き込み工事
  • 地盤改良工事
  • 造成・整地工事
  • 外構工事

付帯工事費の目安は新築予算総額に対して約20%なので、総額4000万円の場合、付帯工事費は800万円になります。

土地の状況に応じて実施する地盤改良工事や造成工事は、費用が高額になる傾向にあります。

付帯工事費を抑えるためには、地盤が強固な土地や高低差のないフラットな土地を選びましょう。

諸費用

諸費用とは、住宅の購入やローンの契約をする際にかかる事務費用です。たとえば、次のようなものが該当します。

  • 契約書に貼付する印紙税
  • 住宅ローンの保証料・事務手数料
  • 火災保険料・地震保険料
  • 登記費用(登録免許税・司法書士報酬など)
  • 引っ越し費用

注文住宅の購入にかかる諸費用の目安は、総額の5%程度とされています。総額が4000万円の場合は、200万円ほどです。

諸費用を抑えるには、保証料や事務手数料の安い住宅ローンや、保険料の安い火災保険を選ぶ方法があります。

司法書士に支払う報酬を節約するために自分で登記をする選択肢もありますが、専門的な知識がないと難しく時間もかかるため、低価格の司法書士事務所を探すのがおすすめです。

予算に合わせた資金計画と支払いシミュレーション例

予算4000万円台の場合の資金計画や支払いシミュレーションを見ていきましょう。次の4パターンに分けて紹介します。

  • 建物価格だけで予算4000万円台の場合
  • 土地代を含めて予算4000万円台の場合
  • 世帯年収700万円の場合
  • 世帯年収800万円の場合

住宅ローンを借りるときのコツと注意点についても解説します。

建物価格だけで予算4000万円台の場合

土地の購入がなく、建物価格だけの予算が4000万円の場合の支払いシミュレーションを見ていきましょう。

すでに土地があれば、すべての費用を建物の建築に使えます。

費用の内訳は、次のようになります。

建物本体工事費 3000万円
付帯工事費 800万円
諸費用 200万円
総額 4000万円

基本的に、諸費用は現金で支払う必要があります。

諸費用を除いた3800万円で住宅ローンを組むとき、頭金の額で毎月の返済金額がどう変化するのか、支払いシミュレーションを見ていきましょう。

変動金利と固定金利の場合に分けて紹介します。

変動金利シミュレーション

  • 借入金額:3800万円
  • 変動金利:0.5%
  • 借入期間:35年
  • ボーナス払いなし
頭金 借入金額 毎月の返済
0円 3800万円 9万9000円
100万円 3700万円 9万6000円
300万円 3500万円 9万1000円
500万円 3300万円 8万6000円
700万円 3100万円 8万円
1000万円 2800万円 7万3000円

固定金利シミュレーション

  • 借入金額:3800万円
  • 固定金利:1.5%
  • 借入期間:35年
  • ボーナス払いなし
頭金 借入金額 毎月の返済額
0円 3800万円 11万6000円
100万円 3700万円 11万3000円
300万円 3500万円 10万7000円
500万円 3300万円 10万1000円
700万円 3100万円 9万5000円
1000万円 2800万円 8万6000円

無理のない返済計画を立てるためには、借入金額の10~20%の頭金を用意するのが理想的です。

2022年度フラット35利用者調査によると、注文住宅(建物のみ)の購入費用に占める頭金の割合の平均は、17.3%でした。

借入金額が3800万円の場合の頭金は、380万~760万円ほどが目安となります。

頭金0円では、住宅ローンの審査が通りづらかったり、毎月の返済額が増えて負担が大きくなったりするため、注意しましょう。

土地代を含めて予算4000万円台の場合

土地の購入費を含めた予算が4000万円台の場合を見ていきましょう。費用の内訳は、次のようになります。

土地購入費 1500万円
建物本体工事費 1750万円
付帯工事費 500万円
諸費用 250万円
総額 4000万円

フラット35利用者調査によると、土地付きで注文住宅を購入したケースの建築費と土地取得費の割合の全国平均は、7:3でした。

土地を購入して注文住宅を購入する際、建築費と土地代の割合を7:3もしくは6:4を目安にすると、費用のバランスがとりやすくなります。

予算総額4000万の場合は、建築費2400~2800万円、土地1200~1600万円となります。

土地も購入する場合は土地購入にともなう諸費用も発生するため、建物だけの場合より諸費用がかかります。

土地の購入を含む場合は、総額の10~12%ほどの諸費用を見積もっておきましょう。

諸費用の250万円を除いた3750万円を借り入れるケースのシミュレーションは、次のとおりです。

変動金利シミュレーション

  • 借入金額:3750万円
  • 変動金利:0.5%
  • 借入期間:35年
  • ボーナス払いなし
頭金 借入金額 毎月の返済
0円 3750万円 9万7000円
100万円 3650万円 9万5000円
300万円 3450万円 9万円
500万円 3250万円 8万4000円
700万円 3050万円 7万9000円
1000万円 2750万円 7万1000円

固定金利シミュレーション

  • 借入金額:3750万円
  • 固定金利:1.5%
  • 借入期間:35年
  • ボーナス払いなし
頭金 借入金額 毎月の返済額
0円 3750万円 11万5000円
100万円 3650万円 11万2000円
300万円 3450万円 10万6000円
500万円 3250万円 10万円
700万円 3050万円 9万3000円
1000万円 2750万円 8万4000円

土地購入費を含めると、家本体にかけられる予算が少なくなるので、床面積を小さくしたり坪単価の低いハウスメーカーを選んだりなど工夫する必要があります。

世帯年収700万円の場合の支払いシミュレーション

世帯年収別の支払いシミュレーションを見てみましょう。

住宅ローンを無理なく返済していくための年間のローン返済額は、手取り年収の20~25%が目安とされています。

4000万円を頭金なしで借り入れる場合では、手取り年収は最低で500万円、標準的には600万~800万円ほど必要でしょう。

手取り年収が700万円の場合の支払いシミュレーションを紹介します。

  • 負担率:25%
  • 頭金なし
  • ボーナス払いなし
  • 年齢:35歳
期間 固定金利 1.5% 変動金利 0.5%
毎月の返済額 14万5000円 14万5000円
借入限度額 借入期間25年 3626万円 4088万円
借入期間30年 4201万円 4846万円
借入期間35年 4736万円 5586万円

手取り年収700万円では、無理のない範囲で4000万円を借りられる可能性が高いでしょう。

世帯年収500万円の場合の支払いシミュレーション

手取り年収500万円の場合の支払いシミュレーションは、次のとおりです。

  • 負担率:25%
  • 頭金なし
  • ボーナス払いなし
  • 年齢:35歳
期間 固定金利 1.5% 変動金利 0.5%
毎月の返済額 10万4000円 10万4000円
借入限度額 借入期間25年 2600万円 2932万円
借入期間30年 3013万円 3476万円
借入期間35年 3397万円 4006万円

手取り年収500万円で負担率25%の場合、金利によっては頭金なしでは4000万円を借りられないケースがあります。

頭金を用意できると、4000万円以上の借り入れも見込めるでしょう。

これらの金額はいずれもあくまで目安です。実際に借り入れを検討する際は、より綿密な資金計算を立てましょう。

住宅ローンを借りるときのコツと注意点

住宅ローンを利用する際は、長期間にわたって確実に返済していくために、前もって注意点を押さえておく必要があります。

住宅ローンを借りる際の注意点は、次の4つです。

  • 無理なく返済できる金額を借りる
  • 低い金利を選ぶ
  • 住宅ローン以外の支出も考慮する
  • 住宅ローン控除を活用する

ひとつずつ解説します。

無理なく返済できる金額を借りる

借入限度額をフルに借りるのではなく、無理のない返済が継続できる金額でローンを組みましょう。

年収に占める年間の返済額の割合「返済負担率」を20~25%以内に抑えることが重要です。

返済負担率は「住宅ローンの年間返済額 ÷ 年収」で求められます。

借入限度額よりも返済負担率を指標にすると、長期的に無理のない返済計画が立てられるでしょう。

低い金利を選ぶ

月々の返済額は、住宅ローンの金利で大きく変動します。

金利は金融機関や金利タイプによって異なるため、できるだけ返済額を減らすために、より低い金利を選ぶことも重要です。

金利には大きく分けて変動型、全期間固定型、固定期間選択型の3種類があります。

変動型 金利が定期的に見直され変動する
全期間固定型 完済時まで借入時の金利や返済額が変わらない
固定期間選択型 はじめの数年間は固定金利、期間終了後にタイプを選べる

それぞれにメリット・デメリットがあるため、金利タイプや金融機関は慎重に選びましょう。

住宅ローン以外の支出も考慮する

注文住宅を建てる際は初期費用だけでなく、固定資産税やメンテナンス費などの長期的な支出も考慮しましょう。

住宅に関する支出だけでなく、住宅ローンと並行して支払う必要がある子どもの教育資金なども視野に入れておかなければなりません。

生涯にわたるすべての収支をふまえたうえで、住宅ローンの返済計画を立てましょう。

住宅ローン減税を活用する

「住宅ローン減税」とは、新築住宅を購入した際、年末時点の住宅ローン残高に対して0.7%の金額を所得税から控除できる制度です。

一定の条件を満たせば、最大13年間控除を受けられます。

ローン残高が4000万円の場合の控除額は、28万円です。

手元に残る資金が増えることで、返済の負担を軽減できるでしょう。

予算4000万円台の注文住宅の間取り実例

予算4000万円台の注文住宅では、どのような間取りづくりができるのでしょうか。5つの間取り例を紹介します。

  • テラスと一体化したLDKの家の間取り例(ダイワハウス)
  • 外とつながる大開口の家の間取り例(積水ハウス)
  • 明るく開放的な吹き抜けのある間取り例(三井ホーム)
  • 3階建て・縦の空間を活かした間取り例(セキスイハイム)
  • 4世代が快適に暮らせる二世帯住宅の間取り例(タマホーム)

テラスと一体化したLDKの家の間取り例(ダイワハウス)

4000万円ダイワハウス間取り1階

4000万円ダイワハウス間取り2階

出典:https://suumo.jp/chumon/housemaker/rn_daiwahouse/000296_0000_27/jitsurei/jc_0174/
ハウスメーカー ダイワハウス
延床面積 158.62㎡ (47.9坪)
居住人数 2人(夫婦)
間取り 2階建て 3LDK

吹き抜けのリビングは、上下に配置された連続する窓とテラスが一体化した開放的な空間です。

屋外にいるような明るいLDKは、リビングとダイニングキッチンの床材を木材とタイルで分けることで間延びしないメリハリのある印象に仕上げられています。

1階はLDKとピアノ室といった生活感の少ないシンプルな間取りで、浴室や洗面室などは2階に集約されています。

ダイワハウスの評判をチェックする

外とつながる大開口の家の間取り例(積水ハウス)

4000万円積水ハウス間取り1階

4000万円積水ハウス間取り2階

出典:https://suumo.jp/chumon/tn_shizuoka/rn_sekisuihouse/000246_0000/jitsurei/jc_0041/
ハウスメーカー 積水ハウス
延床面積 143.00㎡ (43.2坪)
居住人数 4人(夫婦+子ども2人)
間取り 2階建て 3LDK

細長いLDKに沿った大開口のサッシからは、広々としたウッドデッキにつながります。

バーベキューやプール遊びなどの屋外イベントも存分に楽しめる空間です。

玄関から南北に伸びる通り土間は、リビングや和室に直接アクセスできます。

2階に設置された浴室や脱衣所は、大容量のウォークインクローゼットやバルコニーの近くにまとめられたことで、洗濯動線にムダがありません。

積水ハウスの評判をチェックする

明るく開放的な吹き抜けのある間取り例(三井ホーム)

4000万円三井ホーム間取り1階

4000万円三井ホーム間取り2階

出典:https://suumo.jp/chumon/tn_shizuoka/rn_mitsuihome/002493_0000/jitsurei/jc_0061/
ハウスメーカー 三井ホーム
延床面積 129.17㎡ (39.0坪)
居住人数 3人(夫婦+子ども1人)
間取り 2階建て 4LDK

吹き抜けのあるリビングは、白い壁が特徴的な開放感のある空間です。

洗面脱衣所やクローゼット、バルコニーが2階に集約され、洗濯の「洗う・干す・しまう」のステップが最短距離で完結します。

寝室から階段を下りずに洗面所にアクセスできるので、朝の忙しい時間も身支度にムダな移動が要りません。

2階の各居室にはそれぞれクローゼットが設けられ、適切な場所に適切な量を収納できます。

三井ホームの評判をチェックする

3階建て・縦の空間を活かした間取り例(セキスイハイム)

4000万円セキスイハイム間取り1階

4000万円セキスイハイム間取り2階

4000万円セキスイハイム間取り3階

出典:https://suumo.jp/chumon/tn_shizuoka/rn_sekisuiheim/024273_0000/jitsurei/jc_0061/
ハウスメーカー セキスイハイム
延床面積 151.94㎡ (45.9坪)
居住人数 2人(夫婦)
間取り 3階建て 3LDK

縦の空間を有効に活用した狭い間口の敷地に建つ3階建て。

1階にはビルトインガレージが設置され、雨にぬれることなく車の乗り降りやメンテナンスができます。

1階奥の和室からつながるテラスは、木製フェンスで囲われているので、外からの視線を気にすることなくリラックスできるプライベート空間です。

主な居住スペースとなる2階と3階は吹き抜けでつながり、大きな窓から明るい光が家中に広がります。

セキスイハイムの評判をチェックする

4世代が快適に暮らせる二世帯住宅の間取り例(タマホーム)

4000万円タマホーム間取り1階

4000万円タマホーム間取り2階

出典:https://suumo.jp/chumon/housemaker/rn_tamahome/101745_0000_13/jitsurei/jc_0070/
ハウスメーカー タマホーム
延床面積 238.28㎡ (72.0坪)
居住人数 8人(夫婦+子ども2人+両親+祖父母)
間取り 6LLDDKK

玄関も別に設けた左右完全分離型の二世帯住宅です。

左右で分けられているので、階下に音が響く心配がありません。

それぞれの世帯に広々としたLDKがあり、二世帯でも制限を感じることなく快適に暮らせます。

子世帯と親世帯の中央には和室とテラス、バルコニーが共通の空間として設けられ、どちらからもアクセスできて気軽に交流できます。

二世帯ともに、水回りが集約された家事に負担がかからない間取りです。

タマホームの評判をチェックする

注文住宅を4000万円台で建てるコツと注意点

4000万円台で注文住宅を建てる際に知っておきたい注意点は、次の4つです。

  • 優先順位をつけて費用を配分する
  • 複雑な形の土地を避ける
  • メンテナンス費用も予算に入れる
  • 複数のハウスメーカーで比較する

優先順位をつけて費用を配分する

間取り計画をする前に、広さ、性能、動線、デザイン、素材など、家のどの部分にこだわりたいのか、家族で話し合って優先順位をつけておくことが大切です。

すべてグレードの高いものを選んだり、オプションをつけたりすると、あっという間に予算をオーバーしてしまう可能性があります。

4000万円の予算があると選択肢が増える分、費用の配分に悩むところですが、こだわりたい部分と譲れる部分を明確にしておきましょう。

複雑な形の土地を避ける

土地も購入する場合は、複雑な形を避け、総2階建てなどのシンプルな正方形や長方形の土地を選ぶと費用を節約できます。

複雑な形の土地に家を建てると建物の形も制限されたり、凹凸のある形状の建物となり建築費用がかさんだりする可能性があります。

高低差のある土地は、擁壁工事に高額な費用がかかるケースもあるため注意しましょう。

メンテナンス費用も予算に入れる

建築費用だけでなく、継続したメンテナンス費も予算に入れておきましょう。
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家を長持ちさせるには、定期的なメンテナンスが必要です。たとえば、外壁や屋根の塗装は10~20年おきが目安とされています。

使用する素材によってもメンテナンス期間や費用が変わるので、メンテナンス費用がかかりにくい素材を選ぶと、ランニングコストを抑えられるでしょう。

複数のハウスメーカーで比較する

はじめからひとつのハウスメーカーに決めず、複数の会社を比較、検討しましょう。

ハウスメーカーによって坪単価や工法、こだわりが違います。

自分の理想とする家を建てられるハウスメーカーを探すためには、複数の会社で見積もりをとって確認するのがおすすめです。

坪単価だけでなく、できること・できないこともそれぞれのハウスメーカーで異なります。

理想とする家のイメージを実現してもらえるのか、予算に収まるのかなど、慎重に比較して選択しましょう。

予算4000万円台でおすすめのハウスメーカーランキング

予算4000万円台で注文住宅を建てる際に、おすすめのハウスメーカーを紹介します。

実際の利用者の声などを参考にした独自ランキングは、次のとおりです。

  1. オリジナルのデザイン性を求めるなら「積水ハウス」
  2. 住み心地のよさを重視するなら「一条工務店」
  3. 木の風合いのある自由な間取りの家なら「住友林業」
  4. 災害に強い都市型住宅なら「ヘーベルハウス」
  5. 性能とアフターフォローで選ぶなら「ダイワハウス」

予算が4000万円台あれば、ハイグレードな家を建てられるケースが多いです。

信頼がおけて、予算内で要望を実現できるハウスメーカーを選びましょう。

オリジナルのデザイン性を求めるなら「積水ハウス」

積水ハウス

工法 木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造
坪単価の目安 80万~110万円ほど
展示場の所在地 沖縄以外の都道府県

積水ハウスは、累計建築戸数260万戸以上の実績あるハウスメーカーです。

木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造から工法を選択できます。

坪単価は80万~110万円ほどで大手ハウスメーカーの中でもハイグレードな価格帯ですが、住宅性能やデザイン性は高く評価されています。

特に、一棟ごとに最適なプランを提案するデザイン力の高さが魅力です。

壁や柱なしで広々とした大空間を実現できるため、設計に自由度があるのも積水ハウスの特長です。

オリジナルのデザイン性や提案力を求める場合は、積水ハウスを検討してみてはいかがでしょうか。

積水ハウスの公式サイトはこちら

住み心地のよさを重視するなら「一条工務店」

一条工務店

工法 木造
坪単価の目安 80万~100万円ほど
展示場の所在地 高知・沖縄以外の都道府県

一条工務店は、東海地震による被害が予測される静岡県で創業したハウスメーカーで、坪単価は80万〜100万円ほどです。

ハウスメーカーの中でも、いち早く実大実験を行うなど高い耐震性を追求してきました。

「家は、性能。」のポリシーのもと、耐震性以外にも断熱性や気密性、耐火性、耐風圧性など住み心地を高めるための住宅性能の検証にこだわってきた会社です。

その成果によって、夏涼しく冬暖かい、冷暖房費を極力抑えられる家として高く評価され、省エネ大賞も受賞しています。

快適な住み心地を重視するなら、おすすめのハウスメーカーです。

一条工務店の公式サイトはこちら

木の風合いのある自由な間取りの家なら「住友林業」

住友林業

工法 木造
坪単価の目安 60万~110万円ほど
展示場の所在地 青森・秋田・沖縄以外の都道府県

住友林業は、1691年の創業から培った「木」の知識や技術を活かした家づくりで実績のある木造ハウスメーカーです。

坪単価は60万~110万円ほどで、価格帯はハイグレードに分類されます。

住友林業では、一般的な木造住宅の約5倍となる太さの柱を使用することで、最大7.1mの大開口部や最大3.52mの天井高も実現できます。

木造でありながら大開口・大空間の間取りを取り入れられる自由度の高さが、住友林業の魅力のひとつです。

内装に使用する木材も、国内外のさまざまな樹種の中から設置する場所にふさわしいものを選べるので、理想のイメージに合った内装に仕上げられます。

木の風合いを大切に、大空間の間取りづくりをしたい場合には、最適なハウスメーカーです。

住友林業の公式サイトはこちら

災害に強い都市型住宅なら「ヘーベルハウス」

ヘーベルハウス

工法 鉄骨造・鉄筋コンクリート造
坪単価の目安 80万~130万円ほど
展示場の所在地 東京・神奈川・千葉・埼玉・栃木・茨城・群馬・山梨・静岡・愛知・三重・岐阜・滋賀・京都・奈良・大阪・和歌山・兵庫・岡山・広島・山口・福岡・佐賀

ヘーベルハウスは、大手ハウスメーカーの中でも性能や品質が最高水準の住宅です。

地震や台風などの自然災害による被害を抑えるだけでなく、より早い生活復旧までを見据えた総合防災力が評価されています。

通常のコンクリートより軽く、耐久性や耐火性、遮音性などのさまざまな機能を持った「ALCコンクリート・ヘーベル」を、外壁・床・屋根それぞれに標準仕様で採用しています。

高級感と重厚感のある外観も魅力です。

3階建ても建てられるヘーベルハウスは、都市部の限られた敷地でも縦の空間を活かした家づくりが得意です。

屋上などに屋外スペースを設けるプランもあるので、密集地でも外でのびのびと過ごせる空間がつくれるでしょう。

ヘーベルハウスの公式サイトはこちら

性能とアフターフォローで選ぶなら「ダイワハウス」

大和ハウス

工法 木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造
坪単価の目安 70万~150万円ほど
展示場の所在地 沖縄以外の都道府県

ダイワハウスは、耐震性や断熱性が高く、安全性を高く評価されているハウスメーカーです。

価格帯はハイグレードですが、最長60年の保証など手厚いアフターフォローもあり、利用者からは高い満足度を得ています。

鉄骨造ならではの柱や壁の数を抑えた大空間の間取りも得意です。

開放感のある室内に石材や土材も使用できるため、ラグジュアリーな内装に仕上げられます。

高品質な性能や上質な空間づくりに加えて、アフターフォローもしっかり備えたい場合におすすめのハウスメーカーです。

ダイワハウスの公式サイトはこちら

土地なしで家を建てる場合の計画、手順について

土地を購入してから家を建てる場合、次の流れで計画を進めていきましょう。

  1. 4000万円のうち土地にいくらまで使うか考える
  2. 立地を優先するか、広さを優先するか家族で相談する
  3. ハウスメーカーと相談して予算計画を立てる

4000万円のうち土地にいくらまで使うか考える

マイホームの予算総額4000万円を、どのように土地と建物に配分するか考えましょう。

上述したとおり、フラット35利用者調査によると、建築費と土地取得費の費用割合は、全国平均で7:3でした。

建築費 土地取得費 合計
3194.6万円 1499.5万円 4694.1万円

土地の購入をともなう注文住宅を購入する際は、建築費と土地取得費の費用割合を7:3もしくは6:4を目安にすると、バランスのとれた配分になるでしょう。

土地に費用をかけすぎると家本体の要望が制限される可能性もあるため、注意が必要です。

具体的にどのような割合にするのか決めるには、立地と面積のどちらを優先するか検討しましょう。

立地を優先するか、広さを優先するか家族で相談する

限られた予算で土地を購入するには、立地条件か広さ、どちらを優先させるか検討しなければなりません。

土地の価格が高いエリアで面積を小さくするか、広さを優先させて土地の価格が低いエリアを選ぶのか決めましょう。

立地を優先させる場合

駅に近く利便性が高いエリアや人気のある小中学校の学区、津波の心配がない高台エリアなど、立地のよい土地は価格が高くなります。

家を建てる場所は譲れないと考えるなら、立地を優先させましょう。

土地の費用を優先させる場合、家の面積は希望していたより小さくなる可能性がありますが、家の設備や仕様のグレードを下げることで広さを確保できるケースもあるでしょう。

広さを優先させる場合

居室の数を多くした広い家や、広い庭のある家にしたいと考える場合は、立地より広さを優先させるのがよいでしょう。

駅や街の中心部から離れた郊外エリアなら、広い面積にしても予算内で収められる可能性があります。

注意したいのは、土地の価格が安くても地盤改良工事や擁壁工事が必要になると、追加費用がかかってしまうケースです。

土地の価格だけでなく、土地にかかるすべての費用を総合的に判断しましょう。

ハウスメーカーと相談して予算計画を立てる

土地と建物の予算配分が決まったら、家の予算がどのくらいになるかハウスメーカーに見積もりをとりましょう。

建築費の予算や理想の家のイメージ、希望する広さなどを伝えて、想定される費用を割り出してもらいます。

3社ほどのハウスメーカーに見積もりをとって、費用や建てられる家のイメージ、使用できる素材やプランなどを比較することも重要です。

希望する家づくりができて、予算内に収められるハウスメーカーを選択しましょう。

筆者がおすすめするエリア5選

予算4000万円台で土地を購入して注文住宅を建てる場合、土地の価格が安く利便性のよいエリアが理想的です。

おすすめの都市は、次の5つです。

  • さいたま市南区(埼玉県)
  • 藤沢市(神奈川県)
  • 印西市(千葉県)
  • 西宮市(兵庫県)
  • 福岡市城南区(福岡県)

さいたま市南区(埼玉県)

さいたま市南区(埼玉県)の平均坪単価は、102万1251円です。

さいたま市の中でも最も東京に近く、千葉や横浜方面へも乗り換えなしで行けるなど、アクセスは良好です。

交通の利便性が高い一方で、自然豊かな公園も多く、さいたま市の中でも土地代が比較的安い点も魅力です。

藤沢市(神奈川県)

藤沢市(神奈川県)の平均坪単価は、83万853円です。

横浜市に隣接する藤沢市は、都市と自然がほどよいバランスのとれた街です。

藤沢市北部は田畑や戸建て住宅の多く、のどかな雰囲気が広がります。

郊外エリアなら、予算内で広い敷地を確保できる可能性があります。

印西市(千葉県)

印西市(千葉県)の平均坪単価は、16万7097円です。

印西市は、近年、日本人の人口増加率が高いことで注目されている街です。

強固な地盤で災害に強いため大手企業が集ったことで、行政サービスや子育て環境が充実して、住みやすさが向上しているといえます。

西宮市(兵庫県)

西宮市(兵庫県)の平均坪単価は、103万9409円です。

大阪と神戸の中間に位置する西宮市は、大阪や神戸へのアクセスも良好で通勤・通学、レジャーにも便利な都市として人気です。

市内には有名大学などの教育施設が多く設置されており、文教都市としても長い歴史と実績があります。

福岡市城南区(福岡県)

福岡市城南区(福岡県)の平均坪単価は、72万1536円です。

住みやすい街として人気の福岡市の中でも、南区は土地の価格が手頃で、家族世帯が多く住む街です。

市の中心部へアクセスしやすく交通の利便性がよいほか、郊外では豊かな自然の中でレジャーも楽しめます。

よくある質問

予算4000万円台の注文住宅を建てる際に、よくある質問についてまとめました。

4000万円台の予算があれば最大で何部屋の家が建てられる?

予算4000万円台で、6LLDDKKの間取りの家も建てられます。

完全分離型の二世帯住宅で、各世帯にLDKがあり、居室が合わせて6つ設けられる間取りです。

予算4000万円台では、2階建て4LDKの間取りが一般的ですが、土地にかかる費用や坪単価を抑えることで、部屋数を多く設置することもできます。

3000万円台の家と比べてどんな違いがでるの?

4000万円台の予算があれば、さまざまなこだわりを実現させられるでしょう。

予算3000万円台でも、ややグレードの高い設備・素材を使用したり、床面積を広くしたりなど平均よりも上のプランを取り入れられますが、4000万円台ではさらに幅が広がります。

4000万円台まで増えると、すべての部材に無垢材などの自然素材を取り入れたり、中庭を設けた複雑な間取りを採用したりと、ワンランク上のプランを盛り込みやすくなります。

建物だけで4000万円の家、10年後の価値はいくらくらい?

4000万円で建てた家の10年後の価格は、半分近く値下がりして1800万円ほどになると考えられます。

戸建て住宅は住み始めると中古となり、年々資産価値は下がっていきます。

特に、木造住宅は経年劣化の影響を受けやすいのが特徴です。

価格は、築年数だけでなく、広さや間取り、日当たり、周辺環境によっても変動します。

予算4000万円で東京都の23区内に家は建てられる?

予算4000万円で、東京都の23区内に家を建てるのは現実的ではありません。

東京カンテイの発表によると、東京23区の新築小規模一戸建ての平均価格は、7273万円(2023年11月時点)でした。

東京都全域の平均価格でも6503万円と、全国平均の4694万円を大きく上回っています。

まとめ

予算4000万円台であれば、理想のイメージやこだわりを実現できる可能性が高く、思い描いた注文住宅を建てられるでしょう。

資金計画を立てる際は、建物本体工事費用のほかに付帯工事費や諸費用、土地も購入する場合は土地購入費を見積もっておく必要があります。

住宅以外にかかる長期的な支出もシミュレーションしたうえで、無理のない返済計画を立てることが大切です。

ハウスメーカーによって、坪単価や工法、強みが異なるため、複数の会社を比較して、予算内で理想とする家を建てられる会社を選びましょう。