ガレージハウスとは住宅とガレージが一体化している家のことで、車が止められるような部分をインナーガレージとも言います。
主に狭小地に家を建てる方や車をよく使う方に人気の住宅です。
出典:https://www.tamahome.jp/products/lineup/kibou/kibou/
ガレージハウス作るには最低5坪以上の広さが必要で坪単価の目安が60~80万円になり、ガレージ部分の費用は300~400万円程度かかります。
今回はガレージハウスの間取り例や、建てるときのポイントなどをメリット、デメリットを解説しながらまとめていきますので、参考にしてもらえばと思います。
ガレージがある家の間取り例
ガレージハウスを建てる際にまず悩むのが、普通の家と異なる間取りではないでしょうか。主に1階にガレージと玄関、2階以上に居住するスペースにする形が一般的です。
1階部分の居住スペースがどうしても小さくなってしまいますが、そこをどう活用するかでガレージの楽しみ方が違ってきます。
ここからはガレージのある家が得意なハウスメーカーと実際の間取り例を詳しく紹介していきます。
もし業者選びで悩みそうな人は、便利なカタログ請求サイトを活用してみてください。
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トヨタホーム
トヨタホームは業界トップクラスの太い鉄骨の柱を使用しており、耐震性と耐久性に優れています。
柱と梁の接合部に変形を防止するためのプレートが内蔵されており、プレートを内蔵していない場合と比べて35倍の強さがあります。
トヨタホームはこの構造のおかげで耐震的に弱いとされるガレージハウスのような大きな開口部がある建物を得意としており、開放感のある広々とした空間を提供してくれます。
ESPACiO GARAGE STYLE +
出典:http://www.toyotahome.co.jp/special/garagepuls/
居住スペースが2階以上になってしまうため足腰が弱い方に心配されがちなガレージハウスですが、こちらは玄関に直結した室内エレベーターを設置することもでき、利便性の高い家を実現することができます。
また、車にこだわりのある方のためにガレージを中心にレイアウトしたプランもあり、リビングやダイニングからも愛車を眺めることができます。
このように家族みんなに寄り添ったデザインを実現することができるのは、親会社でもあるトヨタ自動車が世界有数の自動車メーカーブランドだからかもしれません。
桧家住宅
新時代冷暖システムの「Z空調」と高気密高断熱の「Wバリア工法」で、心地よく省エネな暮らしを提供してくれるのが桧家住宅です。
年間3,000棟を超える住宅を手掛けています。桧家住宅はシステムも設備もオリジナリティがあり、他のハウスメーカーにはないものを提供してくれると評判です。
住宅展示場によくあるような豪華な家ではなく現実的な家を体感できる「リアルサイズ展示場」を展開しており、施主に寄り添ったアイデアが目立つハウスメーカーです。
アクティブガレージ
出典:https://www.hinokiya.jp/hinokiyastyle/style_garage.php
家族のホビースペースとして利用できたり、ガラス窓越しにリビングから愛車を眺めることができるあたり、アクティブガレージの名に恥じない住宅になっています。
もちろん、地震に強い頑強構造で作られる家だから、ガレージのような大きな開口部を設けても耐震性の面で不安はありません。
しかもアクティブガレージは間取りプランが決まっている企画型住宅であるため、ローコストで実現することができます。
タマホーム
タマホームはローコストなうえ機能性が高い家である「良質低価格住宅」を提供しているハウスメーカーです。
CMがテレビで放送されているので名前を聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
主に木造住宅を取り扱っており、床面を強化し床全体を一体化する剛床工法や、家全体を一体化する体力面材を採用したりと、様々な工夫から最高ランクである耐震等級3を実現しています。
ローコストと思えないような機能性を兼ね揃えていることから人気が高く、日本トップクラスのローコストハウスメーカーでもあります。
木望の家
出典:https://www.tamahome.jp/products/lineup/kibou/kibou/
3階建てにし生活スペースを2階以上にすることで、1階はビルトインガレージ、また広い開口を確保できる門型フレームを設置することで店舗併用型住宅にすることもできます。
木望の家は強度に心配がある木造住宅ですが耐震性、耐久性に優れた「長期優良住宅認定基準」に標準仕様で対応しており、長く住み続けることができる工夫がされています。
家族の希望を叶えてくれる自由設計なので、あらゆるパターンのガレージハウスを実現できる住宅です。
狭小住宅のガレージハウス間取り例
都心部に多い狭小住宅は土地が小さいがゆえにガレージを設置することが難しいためガレージと住宅を一体化したガレージハウスにするケースが多いです。
月極駐車場を借りるにしても料金が高く、需要が高いため空いている可能性も少ないです。長期的にみるとガレージハウスを建てた方がコスパ的にいいケースもあります。
ここからは狭小地で家を建てようと検討している人向けに、ガレージハウスを得意とするハウスメーカーと間取りを紹介していきます。
ダイワハウス
ダイワハウスはプレハブ住宅を日本で初めて建築したハウスメーカーで、テレビCMでも目にする機会が多いと思います。
鉄骨住宅であるXevoシリーズを主力商品としていますが、木造住宅や重量鉄骨住宅も人気で、施主のニーズに応えた家づくりをしています。
このような住宅を提供できるのは高い技術と豊富な経験を持ち合わせているダイワハウスだからこそだと思います。
skye
出典:https://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/shohin/skye/plan2.html
「skye(スカイエ)」は、耐震性・耐久性に優れた高強度な重量鉄骨住宅であるため、3階、4階、5階建てを実現することができ、まさに狭小地向きです。
また、独自の狭小スペース専用足場により隣接建物が迫る隙間30㎝の現場でも施工ができ、狭小住宅を作る際におすすめのハウスメーカーとも言えるでしょう。
ビルトインガレージもその強さゆえに耐震性を心配することなく設置することができます。
ガレージがある家のメリット・デメリット
ガレージがある家はとても魅力的で憧れを持つ方も多いと思いますが、メリットがある反面デメリットもあります。
デメリットを事前に把握しておかないと、建てたあとに後悔してしまうことになるので、ここからはガレージハウスのメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。
メリット
- 都心の住宅におすすめ
- 雨風から守ることができる
- 愛車を鑑賞できる
- 活用方法はさまざま
都心の住宅におすすめ
先ほど狭小住宅の間取りでも触れましたが、都心などに家を建てる場合はどうしても土地が小さくなってしまうことが多いです。
ガレージハウスなら狭い土地でもしっかりとした間取りを確保できます。
建築コストは高くなりますが、近くの駐車場を借りて毎月賃料を払っていくことを考えると、自宅にガレージを作った方がお得だというケースもあります。
狭い土地ではできるだけ間取りを確保するために3階建て住宅を建てる人が多いので、「3階建ての間取りや価格相場など建てる際の注意点まとめ」もあわせて確認してもらえばと思います。
雨風から守ることができる
ガレージハウスはガレージが室内にあることから、雨や風から車を守ることができます。雨や風以外にも、車に対する悪質なイタズラや盗難、塗装を傷める紫外線からも守ることができます。
車を大切にされている人や管理が難しい高級車を持っている人からすると、とても安心感の高い住宅として人気です。
また、車だけではなく人も雨や風から守ることができ、天候を選ばずいつでも快適に車に乗り込むことができるのもガレージハウスの便利な点です。
愛車を鑑賞できる
車好きの人にはたまらないメリットだと思います。
ガレージ部分の壁面をガラス張りにし、リビングにいながら愛車を眺めることができる間取りにしている人もいて、自慢の愛車をいつでも鑑賞することができます。
シアタールームやカラオケルームのように、趣味の一室という考え方もありだと思います。
活用方法はさまざま
ガレージとしてだけ使うのではなく、楽しいスペースとして有効活用する方がたくさんいます。
例えばDIYが好きな方は工具をたくさん置いてガレージを作業場にしたり、子供がいる家庭では子供とアクティブな遊びをする場所にしたりする方もいます。
室内であることから天候にも左右されず、プライベートな空間を守ることができるので周りの目を気にせず楽しむことができるのが特徴です。
デメリット
- 1階の居住スペースが小さい
- 建築コストが高い
- 車の騒音が家に伝わる
- 売却しづらい家になる
1階の居住スペースが小さい
ガレージを設置するので、どうしても1階の居住スペースが小さくなってしまうため、主に生活するスペースは2階以上になります。
そのため、階段の上り下りがしんどい高齢者がいる家庭にはあまりおすすめできません。
また、後からガレージスペースを広げることもできないので、将来的に車を何台置くかを考えてから設計する必要があります。
当然ですがガレージスペースを広く作れば作るほど、1階の居住スペースは小さくなっていくことを理解しておきましょう。
建築コストが高い
ガレージハウスの家は普通の家より強度が弱くなってしまうため、家全体の強度を強くしなければいけません。そのため建築コストが普通の家よりも高くなってしまいます。
また、他にもカレージに照明を付けたり、シャッターや換気扇を設置しなければいけなかったりと、何かしら設備が必要となってくるので、コストには十分に気をつけて計画を進めていくことを心がけましょう。
車の騒音が家に伝わる
室内で車を起動させることになるので、車のエンジン音や振動がどうしても家に伝わりやすくなってしまいます。車の車種によってはかなり響いてしまうこともあるようです。
また、車だけでなくシャッター音も騒音につながってしまうことがあります。
毎日の生活の中で騒音問題はストレスだけでなく、近隣トラブルに繋がってしまう恐れがあるので、防音対策は必ず行うようにしましょう。
売却しづらい家になる
もし将来的に売却することがあるなら、ガレージハウスの家は売れにくいことを理解しておきましょう。
中古住宅では、一般的な間取りの家が一番売れやすいと言われており、シアタールームやビルトインガレージのように、趣味を楽しむ部屋があると、どうしても売れづらくなります。
土地が狭く、やむなくビルトインガレージにするのであれば仕方ありませんが、趣味を楽しむためだけであれば、もう一度良く考えておくことをおすすめします。
ガレージハウスを建てるときの疑問
ガレージハウスは普通の住宅とは違う構造をしていることから、知っておいてほしいポイントがいくつかあります。
ここからは簡単にガレージハウスを建てるときのポイントをまとめていますので、ぜひ参考にして頂ければと思います。
ガレージ部分は延床面積に入るの?
結論から言いますと、ガレージ部分は延床面積に入りません。
これはガレージハウスの場合、緩和措置が設けられており全延床面積の5分の1以内ならば延床面積から除外されるようになっているからです。
また、延床面積に入らないことによって坪単価が安くなることもありますが、ハウスメーカーによって坪単価の算出方法は異なっており、一概にも安くなるとは言い切れないのでしっかりと確認することが大切です。
ガレージハウスは地震に弱そうだけど大丈夫?
ガレージハウスは構造上、大きな開口部を作らなければならないので、家の強度が心配になる方も多いのではないでしょうか。たしかに強度は普通の家よりは弱くなってしまいます。
木造住宅では開口部の広さによって建てることができない可能性もあります。
だからといって全てのガレージハウスが地震に弱いというわけではなく、しっかりと耐震性の高いガレージハウスを建築してくれるハウスメーカーもあります。
このことからガレージハウスを建築する際には、ガレージハウスの建築経験が豊富なハウスメーカーを選ぶことをおすすめします。
排気ガス対策のポイントは?
ガレージハウスを建てる際に最も注意してほしいことが排気ガス対策です。
室内で車を起動させることから室内に排気ガスが放出されてしまい、しっかりと対策しないとガスや臭いが溜まってしまうことがあります。
対策としては、換気扇をつけたり、ガスを外に吐き出す通り道をガレージ内に作ることが挙げられます。
ガスが溜まってしまうと健康被害を受けることも考えられるので、排気ガス対策は万全にするようにしましょう。
とくに小さなお子さんがいたり、犬や猫などのペットを飼う予定がある場合は気をつけてください。
まとめ
このようにガレージハウスには便利な部分や魅力的な部分がたくさんあり、人気があります。
その反面、きちんと対策しておかないと危険な部分があったり、コストが高くなってしまいます。そのため、メリットやデメリットを把握したうえで、しっかりと検討して設置するかどうかを決めてください。
また、ガレージハウス建築を得意としているハウスメーカーを選ぶことも失敗しない家づくりをするための重要なポイントです。
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