屋上のある家を建てたいと検討している人向けに、価格相場と人気ハウスメーカーの間取りを紹介します。
屋上は魅力的な空間ですが屋根がないため防水対策しないと、雨漏りする心配があります。
この記事では、人気ハウスメーカー以外にも建てる際のポイントについて、分かりやすく解説するので参考にしてもらえばと思います。
屋上のある住宅の間取り例
屋上のある家は特殊なため、どこのハウスメーカーでも建てられるわけではありません。
また、屋上を作ることによって家への負荷がどうしても大きくなるので、それに見合うだけの強靭な構造にしなければなりません。
そのため屋上のある家の建築実績があるハウスメーカーを選ばないと失敗します。
そこで、ここでは屋上のある家を得意とするハウスメーカーを3社紹介していきます。以下は今回紹介するハウスメーカーの商品と目安となる坪単価をまとめた表になります。
メーカ名 | 商品名 | 坪単価 |
---|---|---|
セキスイハイム | デシオ | 70~85万円 |
旭化成ヘーベルハウス | FREX | 70~80万円 |
タマホーム | グリーンエコの家 | 40~45万円 |
※坪単価は当サイト調べによる目安額です
坪単価を見てみると、ローコストのタマホームは、他2社の半分くらいの価格になっています。
予算に合った家を作ることが家づくりの満足度を高める要素なので、しっかり家族で話し合っておきましょう。
これから紹介するハウスメーカーは知名度が高い大手ですが、他にもたくさんのハウスメーカーや工務店があります。
予算の目安が決まっている人は、色々なところからカタログを取り寄せて、比較してみると勉強になると思います。
※予算別のカタログ特集ページ一覧
セキスイハイム
鉄骨系3階建て住宅の「デシオ」は強靭なボックスラーメン構造のユニット工法なので、家の強度が高く屋上を設置するのに適しています。
また、耐震性・耐久性・耐水性などの性能に力を入れているので、高品質な住宅を建てることができます。
デシオ
- 1F床面積:95.19㎡
- 2F床面積:90.79㎡
- 3F床面積:82.94㎡
- 屋上床面積:4.52㎡
- 延床面積:273.44㎡
出典:https://www.sekisuiheim.com/case/c047/index.html
デシオ二世帯
- 1F床面積:103.62㎡
- 2F床面積:98.18㎡
- 3F床面積:86.64㎡
- 屋上床面積:4.52㎡
- 延床面積:292.96㎡
出典:https://www.sekisuiheim.com/case/c100/index.html
旭化成ヘーベルハウス
旭化成ヘーベルハウスの特徴は、耐久性・断熱性・遮音性に優れているALCコンクリートを天井材や外壁、床に採用しているところです。
また、3階建て以上は重量鉄骨造で建てられることが多く、家の強度についても不安がありません。
「200%屋上LIFE」を謳っていることから、屋上がある住宅の建築実績が多く、ホームページにも「ヘーベルハウスは屋上利用に適した家です」と書いています。
安心して屋上のある家を建てることができるハウスメーカーだと言えるでしょう。
FREX
- 1F床面積:124.48㎡(37.66坪)
- 2F床面積:113.70㎡(34.39坪)
- 3F床面積:94.47㎡(28.58坪)
- 屋上床面積:6.72㎡(2.03坪)
- 延床面積:339.37㎡(102.66坪)
出典:https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/model/detail/view/?mhid=203
CUBIC
- 1F床面積:124.48㎡(37.66坪)
- 2F床面積:113.70㎡(34.39坪)
- 3F床面積:94.47㎡(28.58坪)
- 屋上床面積:6.72㎡(2.03坪)
- 延床面積:339.37㎡(102.66坪)
出典:https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/lineup/casestudy/?id=j211
タマホーム
タマホームには屋上緑化タイプの「グリーンエコの家」があります。
木造住宅でありながら、屋上を設置できる理由は、耐候性・耐食性に優れた「ステンレス製金属防水」を採用しているからです。
また、耐震性・耐久性に優れた「長期優良住宅認定基準」に標準仕様で対応していることから、家の強度も高く木造住宅でも安心して屋上を設置することができます。
グリーンエコの家その1
- 1F床面積:86.00㎡(26.01坪)
- 2F床面積:78.42㎡(23.72坪)
- 延床面積:170.42㎡(51.55坪)
- 建築面積:89.50㎡(27.07坪)
出典:http://www.tamahome.jp/products/lineup/daianshin/green_eco/
グリーンエコの家その2
- 延床面積:220.50㎡(66.7坪)
出典:https://www.housquare.co.jp/tenjijo/tamahome/
屋上のある家を建てる際のポイント
屋根がない分すごく開放的で、プライベートな空間であるというところが屋上ならではの魅力ですがデメリットもあります。
そこで、ここからは屋上がある家を建てる前に知っておいて欲しいポイントについて、いくつか解説していきます。
デメリットを理解しておく
雨漏りしやすい
屋根がないため防水性が損なわれてしまいます。雨や雪が降ると水が溜まってしまう形状なので、しっかりと防水工事をしておく必要があります。
防水工事をしても太陽光によって年々劣化していきますので、雨漏りを防ぐためには定期的なメンテナンスも必要になります。
メンテナンスを怠ってしまうと雨水によって家が年々傷んでいくので、長く住みたいと考えているのであれば定期的に行うようにしてください。
将来のことも考えておく
家を建てたときは、屋上であんなことやこんなことをしようとワクワクするかもしれませんが、年々住んでいくと意外に使わなくなっていってしまうことが多い場所でもあります。
また、屋上に行くには階段を登らなければいけないので、階段を上り下りするのが辛くなる年代になったときのこともしっかりと考えておかなければいけません。
屋上をどのように使っていくのか、何をしたいかしっかりと考えることが大切です。
太陽光発電のスペースが減る
太陽光発電を家に設置したいという人には、屋上のある家は少し不向きかもしれません。
太陽光パネルは屋根に貼る形が一般的です。そのため屋根が無い家の場合、設置するのは屋上になり、その分自由なスペースが少なくなってしまいます。
太陽光発電で電気代を節約したいというのであれば、屋上スペースの使い方をしっかり検討しておく必要があります。
落下する危険性がある
もしも屋上から落下すると大怪我どころでは済まないので、子供がいる家庭ならばなおさら心配になりますよね。
最悪のことが起きないためにも、手すりをつけたり立ち上がり部分を高くして、落下防止対策を行う必要があります。
また、近隣に高いビルがあるのならば、屋上での様子が丸見えになってしまうことがあるので、背の高い柵などを設置し安全性とプライバシーを同時に確保しましょう。
これは自分たちのプライバシーを確保するだけでなく、隣家から逆にクレームがでないための配慮でもあります。
耐久性の高い鉄骨住宅がおすすめ
あまり知られていませんが、10年くらい前までは木造住宅の屋上には、敷地面積が10平方メートルまでという制限がありました。法的な要因があったため、屋上のある家は鉄骨住宅が多くなっています。
しかし、理由はそれだけではありません。
木造住宅に屋上を設置すると、年数が経つにつれ木材が腐っていき家自体が弱りやすくなります。
近頃では防水性能の高い金属防水を採用しているところもありますが、まだまだ木造住宅に屋上を設置することを推奨しないハウスメーカーや工務店は多くあります。
屋上をつくる場合の坪単価
屋上を作るためには、防水工事、補強工事、屋上への階段を設置しなければいけないので、屋上の広さにもよりますが、だいたい200万円前後の追加料金が必要となってきます。
屋根の役割を工事によって補強しなければいけないので、防水工事や補強工事はとても大切な作業になります。
そう考えると200万円というのは決して高い金額ではありません。
30坪の家だと考えるなら、1坪あたり5万円~7万円ほど坪単価がアップすると考えておきましょう。
まとめ
今回は屋上がある家づくりについて解説しました。
屋上があると、このようなシーンを思い描くことができます。
- 屋上でバーベキューをしながら夏の花火大会を鑑賞する
- 屋上に家庭菜園をつくり野菜を育てる
- 屋上に簡易プールを設置し子供たちが水遊びをする
以前は一部の人しか建てられなかった屋上のある家ですが、現在は建物を建てる技術が進歩したためより身近になってきました。
検討する際はメリットばかりでなく、デメリットや注意点があることをしっかり理解しておき、屋上のある家が得意な業者に依頼するようにしてください。
この記事で紹介したハウスメーカーはもちろんですが、できるだけたくさんの業者を比較してから決めた方が、最終的な満足度は高くなると思います。
まずは予算に合わせて色々とカタログを取り寄せてみて、候補となる業者を見つけましょう。