シックハウス対策と健康住宅の素材選び|おすすめ住宅会社

シックハウス対策と健康住宅

「新築の家なのに、なぜか頭痛やめまいがする…」「子どもが咳をするようになった」

そんな症状に心当たりがある場合、原因は建材に含まれる化学物質かもしれません。

近年では「健康住宅」「自然素材の家」といったコンセプトが注目されていますが、どの建材が安全で、何に注意すべきかを正しく理解している方は少ないのが実情です。

この記事では、シックハウス症候群の原因と予防方法、安心して暮らせる家づくりの素材選びのポイントを徹底解説。

対応できるハウスメーカーも紹介します。

シックハウス症候群とは?原因と影響

ホルムアルデヒドやVOCなどの有害物質

シックハウス症候群とは、住宅に使用された建材や接着剤から発生する化学物質によって、体調不良やアレルギー反応を引き起こす現象です。

代表的な有害物質には以下のようなものがあります:

物質名 主な発生源 健康への影響
ホルムアルデヒド 合板・接着剤・クロスの裏打ち材 目や喉の刺激、喘息、アレルギー
VOC(揮発性有機化合物) 塗料・防腐剤・接着剤 頭痛・めまい・吐き気
トルエン・キシレン 塗装、壁紙接着剤など 中枢神経系への影響

これらの物質は新築時に多く放出されるため、とくに家を建てたばかりの数ヶ月間は注意が必要です。

子ども・高齢者・アレルギー体質の方に与える影響

シックハウス症候群の症状は、個人差が大きく、小さな子どもや高齢者、アレルギー体質の方に出やすい傾向があります。

以下のような症状が見られる場合は、建材由来の化学物質を疑い、専門機関に相談するのも一つの方法です。

  • 目のかゆみや充血、鼻づまり
  • 喉の違和感や咳が続く
  • 倦怠感や集中力の低下、頭痛

安全で快適な住環境を実現するためにも、素材選びと換気設計は非常に重要なポイントになります。

シックハウス対策のための建材・内装の選び方

F☆☆☆☆の建材を選ぶ重要性

日本では、建築基準法によりホルムアルデヒドの放散量に応じて建材が4段階に分類されています。

その中でもっとも安全性が高いのが「F☆☆☆☆(エフフォースター)」です。

F☆☆☆☆は使用面積の制限がない唯一のグレードであり、内装材・床材・天井材などに使用する際の基本基準として推奨されます。

確認すべきポイント:

  • カタログや見積書に「F☆☆☆☆」の明記があるか
  • 建材メーカーの正式な認定を受けているか
  • 接着剤や塗料も低VOCタイプを使用しているか

自然素材・無垢材・漆喰などのメリットと注意点

シックハウス対策として注目されているのが、自然素材(無垢材、漆喰、珪藻土など)を使った家づくりです。

これらの素材は化学物質をほとんど含まず、調湿効果や消臭効果、断熱性の高さなど、暮らしの快適性にも貢献します。

素材名 主な特徴
無垢材(杉・桧など) 調湿性が高く、肌触りがやさしい。経年変化も楽しめる。
漆喰(しっくい) 消臭・抗菌効果があり、カビが発生しにくい。白い塗り壁が特徴。
珪藻土(けいそうど) 吸湿・放湿性能に優れ、結露やカビ対策に効果的。

注意点:

  • 自然素材は価格がやや高めで、施工に手間がかかる
  • 木材によってはアレルギー反応を起こす場合もある
  • 施工会社によって仕上がりの品質に差が出やすい

こうした特徴を理解したうえで、信頼できる住宅会社と相談しながら仕様を決めることが大切です。

接着剤・塗料・防蟻処理にも注意を

建材そのものだけでなく、接着剤・塗料・防蟻剤(シロアリ対策)などの副資材もシックハウスの原因になることがあります。

たとえば床材にF☆☆☆☆の無垢材を使っていても、接着剤にVOCを含んでいれば意味がありません。施工時の処理方法も含めて、確認しておきましょう。

  • 接着剤や塗料:水性・低ホルムアルデヒドタイプが推奨
  • 防蟻処理:ホウ酸系など安全性の高い処理剤も選択肢
  • 内装仕上げ:自然素材でも「施工会社の経験値」が重要

健康住宅の設計で意識すべきポイント

換気システムと通風設計

高気密住宅では、計画的な換気設計が非常に重要です。

住宅内にこもる化学物質を効率よく排出するには、24時間換気や第1種換気(熱交換型)などの仕組みを正しく理解しておく必要があります。

開閉できる窓の配置や、空気の流れを意識した間取り設計もポイントです。

調湿性のある素材でカビ・ダニ対策

結露や湿気が原因で発生するカビやダニも、シックハウス症状を悪化させる要因です。

調湿性のある素材(無垢材・漆喰・珪藻土など)を使うことで、室内環境を安定させ、健康リスクを減らすことができます

高気密住宅との相性とバランス

「高気密=空気がこもる」と誤解されがちですが、正しい設計と施工がなされていれば、むしろ外気の汚染を防ぎ、空気の質を管理しやすくなります

高気密・高断熱の性能を活かしながら、素材や換気にも配慮することで、真の意味での健康住宅が実現します。

健康住宅に対応できるおすすめ住宅会社

ここでは、自然素材や低VOC建材を取り入れた健康住宅に対応可能な住宅会社をいくつか紹介します。

アキュラホーム|自由設計で自然素材にも対応

アキュラホームでは、無垢材や漆喰、ホウ酸系防蟻処理など、健康面に配慮した建材選びができる自由設計プランに対応しています。

予算と素材のバランスを考慮しながら、家族構成や体質に合ったプラン提案が可能なので、健康住宅を希望する方におすすめです。

無添加住宅|素材にとことんこだわりたい人向け

化学物質を一切排除し、石や漆喰、無垢材のみで構成された家づくりを行う無添加住宅。

徹底的に素材にこだわりたい方にぴったりの選択肢です。

住友林業|木の家と通気設計に強み

自然素材を活かした木造住宅に強い住友林業も、健康住宅志向の方に人気

設計・素材・換気のバランスに優れています。

比較したい住宅会社一覧

  • 一条工務店(性能重視+健康素材の選択肢もあり)
  • ミサワホーム(収納や換気設計に配慮)
  • タマホーム(F☆☆☆☆対応と低価格の両立)

【まとめ】健康に暮らせる家づくりのために素材選びは最重要

せっかくの新築住宅でも、素材選びや換気設計を誤ると、家族の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

特に、小さなお子様・高齢のご家族・アレルギー体質の方がいるご家庭では、シックハウス対策として次の3つを意識することが重要です。

  • F☆☆☆☆建材や自然素材を使う
  • 換気・通気をしっかり設計する
  • 実績がある住宅会社を選ぶ

まずは複数の住宅会社のカタログを比較し、健康住宅の提案に対応しているか確認することから始めましょう。